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2017.07.09 11:28

【ライヴレポ】「日頃の不安や不満の中で、ギャロというバンドにすがってくれているならうれしい」ギャロ、ノヴ聖誕祭アコースティックワンマンレポート


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シックなドレス、スーツ、和服。2017年7月3日、思い思いの「正装」に身を包んだ黒い雌鶏たちが続々と集結し、「SHIBUYA BLACK CIRCUS-ACUSTICO-」が開催された。いつもは、多くの黒い雌鶏たちが身軽な恰好で開演を待ち構えている光景が見られるが、この日はいつものギャロのライブとはうってかわり、フロアに備え付けられた椅子に着席。どことなくお澄まし感が漂う。開演前のフロアには落ち着いたジャズが流れている。まるで、これからディナーショウが始まるような感覚に陥る。

開演時間となり、ビシッとスーツでキメたメンバーが登場。なぜかミュージックステーションのBGMが流れ、そのBGMとのアンバランスさにフロアから笑いがこぼれる。ノヴ(Gt.)とワジョウ(Gt.)、アンディ(Ba.)は椅子に着席し、カエデ(Dr.)はカホンにまたがった。

オープニングナンバーは『東京シンデレラ』。アコースティックギターの音が美しく鳴り響く。いつもはアンプからガンガンに響く轟音の中、いかに身体と一体化させるかを楽しむ黒い雌鶏たちが多いであろうが、この日はじっと感覚を研ぎすますようにして聴き入っている。続いて『詐欺師』へ。アコースティックというとギター1本のイメージだが、カエデの打ち鳴らすカホンのおかげで音に厚みが出て、メリハリのついた楽曲として耳に絡み付く。

普段なら大いに身体を動かして暴れ歌うジョジョ(Vo.)であるが、今日はアコースティックということで動きが制限されている。そうなると、表現力が欠けてしまうのではないかという心配は、次の瞬間に吹き飛んだ。大きな動きがないからこそ、普段だと聴き落としてしまっている細やかな息づかいに思わずうっとりする。

2曲終えたところで、『笑っていいとも!』のオープニング曲が流れてMCへ。今回、タモリ関連のBGMを選曲したのはこの日誕生日であるノヴ。

「カチッと正装で来たのにBGMがこれですよ」とジョジョ。ノヴが主役ということで、話題はノヴの欲しいものへ。

「自家製ジェット機がほしい。こないだ、シビレバシルとのツアーで沖縄行ったじゃない。沖縄いいなと思って。ジェット機があればいつでも行ける」と言うノヴに「自家製? 自家用じゃなくて、作れるの?」とワジョウが突っ込む。
なんとも緩いMCであるが「今日は緩い感じですよ。でも演奏はきっちりしますから」とジョジョ。そして、タモリさんが拍手を止める際に行う「パンパパパン」のリズムでジョジョがキメポーズを試みるも、タイミングとポーズがうまく合わず、さらに和やかなムードに包まれた。

そんなユル〜いMC明けはワジョウのギターから始まった『東京市下谷区少年盗賊團・虎徹』。カホンのリズムが心地良い。間奏ではワジョウのギターソロが染み入る。そして、背中にギターを回して手元を全く見ずに演奏する見事なパフォーマンスも披露してくれた。色っぽいジョジョの声とカエデのハモリがさらにエロティックな雰囲気をかきたてる『魔王-残光-』。『極東恋時雨・紅』では、しっとりと歌っているかと思ったら突然ジョジョがシャウト。シャウトはヴィジュアル系や激しいジャンルの音楽ならではのパフォーマンスだが、アコースティックに加えると、また味と変化があってそれはそれで、個性と呼べそうだ。
そして、2度目のMCのBGMはタモリ倶楽部のオープニング。話題は、メンバーそれぞれの、ノヴとの思い出話となった。
「こないだ沖縄で飲んだとき、泡盛を飲み干したノヴの様子が突然おかしくなって暴れ始めたんですよ。それで、『まだ俺飲めますよ〜!』と暴れるノヴを抱えて外に出たんだけど、きちんと歩かないの。で、『俺、ジョジョさんのこと大好きなんですよ〜!』って。俺のこと好きならちゃんと歩けって!(笑) その後ホテルに連れて帰って、ノヴはカエデ君に怒られたっていう」(ジョジョ)
ノヴ自身記憶が飛んでいて覚えていないという、とんでもない醜態を黒い雌鶏たちの前で暴露されてしまった。しかも誕生日というおめでたい日に。このエピソードだけでなく、アンディやワジョウからも酒癖の悪さを暴露されてしまい「みんなが介抱してくれたから今日まで生き延びられました」と、ノヴは苦笑いをするばかりだった。
2、3曲ごとにMCを挟むセットリストとなっていたこの日の公演。『夢葬』、『極東恋時雨・鼠』と続く。口の奥に空間を作って発声するような、艶っぽいジョジョの声が、演奏がシンプルだからこそ顕著に響き、普段以上の妖婉さを醸し出していた。また、『極東恋時雨・鼠』ではカエデがウィンドチャイムと呼ばれる金属の棒が下がった打楽器で繊細な効果音を作り上げる。どれもていねいな演奏で、1曲終わるごとに客席からは拍手が沸き起こる。

3度目のMCでは、オールナイトニッポンのBGMが流れ、ノヴが番組を進めて行く体の進行に。そして、またもやノヴの醜態が暴露された。ヴィジュアル系バンドマンにあるまじき姿であったが、これはこの日のライブに足を運んだ方だけの秘密としておいた方が彼のためかもしれない……。

「次の曲はノヴ編みたいな感じ」と紹介されて始まったのは『魔王-輪廻-』。ノヴがコーラスを担当すると、フロアから手拍子が上がった。緩くて長いMCの後だったが、ぱっと演奏モードに切り替わるのはさすがである。続く『大日本黒鶏主義者聯盟行進曲嬰ハ短調』は思わず横揺れしたくなる歌謡曲のようなノリやすさ。先ほどからのタモリ関連の流れから、思わずここはミュージックステーションなのかと錯覚しそうになる。

「思いのほかおもしろおかしくしてしまったなと反省していますが、楽しくできたなと思うので、また新しいジョジョが見られたかなと思います」そう語ったジョジョ。あっという間にラストの『夢魔-INCUBUS-』。四拍子のリズムでオシャレなアレンジとなっていた。
演奏終了後はみんなでバースデーソングを歌い、ケーキでノヴをお祝い。ノヴはうれしそうに顔をほころばせている。
「日頃の不安や不満の中で、ギャロというバンドにすがってくれているのならうれしいし、みんなの居場所を守れるようにしたい。みんながいてギャロだと本当に思うので、これからもよろしくお願いします」(ジョジョ)

そう感謝の言葉を述べたジョジョ。アコースティックでの演奏は初の試みだったという。たまにはこのようなギャロでおしとやかに聴き入るのも、日常のしがらみやストレスから開放され、明日からもまた頑張っていこうという糧になるはずだ。
なお、ライブ終了後に行われた「黒鶏式晩餐会」の模様のレポートは、後日オフィシャルサイトで掲載予定なので、そちらも要チェック。

TEXT 姫野ケイ
PHOTO:TAMA

◆セットリスト
1. 東京シンデレラ
2. 詐欺師
−MC—
3. 東京市下谷区少年盗賊團・虎徹
4. 魔王-残光-
5. 極東恋時雨・紅
−MC—
6. 夢葬
7. 極東恋時雨・鼠
−MC—
8. 魔王-輪廻-
9. 大日本黒鶏主義者聯盟行進曲嬰ハ短調
10. 夢魔-INCUBUS-


◆ライヴ情報
【ギャロ単独公演『SHIBUYA BLACK CIRCUS-NERO-』】
平成29年07月16日(日)渋谷プラグ
開場:17時30分 / 開演:18時00分
前売:3500円 / 当日:4000円
※ドリンク代別途
・『SHIBUYA BLACK CIRCUS-NERO-』
※シングル『夢宴』アルバム『NERO』収録曲が中心の公演と為ります

【ギャロ無料単独公演『SHIBUYA BLACK CIRCUS-RINASCIMENTO-』】
平成29年08月02日(水)渋谷オークレスト
開場:18時00分 / 開演:18時30分
前売:0円 / 当日:0円
※ドリンク代別途
・『SHIBUYA BLACK CIRCUS-RINASCIMENTO-』
※シングル『無題』『ALICE IN WORLD`S END』ミニアルバム『東京シンデレラ』『東京破廉恥大サーカス -新世界-』『黒鶏論 -NEO JAPANESQUE BEAUTY AND DESTROY-』収録曲が中心の公演と為ります
無料入場用ウェブチケット
上の画像を携帯電話等に保存の上、当日受付に御提示頂くだけで入場可能です


◆ギャロ オフィシャルサイト
http://9allo.jp/

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