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2017.02.17 12:28

【ライヴレポ】MeteoroiD、02月11日解散公演のライヴレポートが到着!


2017年02月11日。
MeteoroiDが4周年を迎える日、そしてMeteoroiDが最後の瞬間を迎える日。
『さあREX、派手にやろうぜ!!』
幻鬼の叫び声と共に、懐かしさすら感じる「GEMINI」で最後のライヴは幕を開けた。


初期から人気を誇るナンバー「BALLERINA」では、デジタル音のイントロが流れるやいなや歓声が上がり、すぐさまフロアーはヘドバンの渦へ。
サビでは床が抜けるかと言わんばかりに飛び跳ねる。
何もMCの言葉が出てこない、と言いつつも『俺らの音とお前らの笑顔で俺を満足させてください』と彼らしい言葉でフロアーを煽る幻鬼。

「chocolate」では真っ赤な照明が照らされ、禍々しい雰囲気に色を変えたフロアーがヘドバンでいっぱいに。
raLの勢いに満ちたベースソロ、帝のメタルライクなゴリゴリのフレーズと怪しげな旋律も味わえる一曲だ。
『迷子の迷子の子猫です。本当の私は…』の呟きから始まる「慟哭の間」では、何かの宗教の光景でも見ているかのようにフロアーが次々と座り込み、無数の手が上がる。
全員が座った状態で頭を振り乱す姿は圧巻の一言。

立て続けに繰り出される「鳥籠ノ沙羅双樹ハ死華ノ花」は怪しげなロッカバラードだが、バラードというには荒々しすぎる、拳とファンの声が音を彩る楽曲。
最後のサビを迎える直前の『夢を見た』のフレーズ。そこから始まる、正に夢を見ているようなふわふわ漂う感覚に襲われたフロアーは、さっきまで拳を上げ声を荒げていたとは思えないほどに静かに、微動だにせずにステージを見つめる。
音と空間が見る者の胸に染み込んでいくような瞬間だった。

時計の針の音が静寂を切り裂く「脈時計」では歌詞に合わせて指先を使ったフリが前から後ろまで広がり、「タランチュラ」ではまるで何かに取り憑かれたようにヘドバンを繰り返すフロアー。
始まりからギターソロ、曲の終わりに至るまで、あらゆる場所でヘドバンを繰り広げる姿は、まさに彼らの毒に侵されたよう。

曲が終わり、照明が落ちると辺りは夜の静寂へ。虫の鳴き声のSEから『君を、眠りの森へ…』の呟きで爆音が一気に空間を支配する。
前体制の頃より大切なライヴで披露されてきたこの「いばら姫」は5人の手によってより荒々しく、深い森の中に飲み込まれていくようなダークな、けれどメロディーのお陰か透き通る印象を帯びたアレンジへと進化を遂げていた。

和の雰囲気漂う、彼らの4年間の音を昇華させ上げたようなバラード「黄泉の風」を経て、音はどんどんディープな場所へ。
「オトギリソウ」ではアッパーなリズムに合わせ無数の“83”扇子が舞い、まるでファンの手が弟切草の花のように咲き乱れ、「めんへら輪舞曲」では複雑な展開にもばっちり着いていき、重たいリズムに絡みついていくように執拗にヘドバンを繰り返す。

『楽しいか楽しくないかで言えば、ちょっと楽しいね今日は』とツンデレな様子を見せつつも、『集まったみんなに直接ありがとうを言えるのを嬉しく思います』と幻鬼が感謝の言葉を告げた。
そして集まったファン達への気持ちを音で伝えるように始まった、彼らの楽曲の中でも大切に演奏されてきた楽曲「リトルボーイ」をここで披露。
どんなに激しく煽っても、どんなにヘドバンを繰り返しても、彼らの音楽の根底にあるのはその流れるようなメロディー。ずっとMETEOROID、そしてMeteoroiDの背中を追い続けてきた人には嬉しい一曲だったのではないだろうか。

再び場面は“闇”へ。
「彼女はサイコパス」では痛々しい言葉とゴリゴリと響く低音に紛れ、妖しげな音がヘドバンを誘発する。
『それじゃあここでお祭りしようか!』の煽りで始まったのは夏祭りを彷彿とさせる和風なメロディーとフレーズが耳に残る「世界は私を嫌ってる」。
成長するにつれ汚い世の中を知ってしまった、大人になりきれない大人たちが子供に戻れる瞬間。ただ社会に牙を剥くだけでなく、人に無邪気に引き戻す瞬間。そんな景色を見せてくれる楽曲だった。

お祭り騒ぎの後は一気に影を落とす。「背徳者に敬礼を」では幻鬼がメガホンを持ち吐き出す攻撃的な言葉にヘドバンで応戦するフロアー。
祭り会場は一気に戦いの場へと姿を変えた。MeteoroiD名物、敬礼ヘドバンも健在だ。
続いて披露された「STARGAZER」で、戦いの場は一気にダンスフロアーへ。
渋谷REXのサイバーテイストの照明がよく似合う、両手を上げこれでもかというほどに飛び跳ねる、短いイントロでも昔からのファンはすぐさま反応できるほど、ファン達の身体にもしっかりと彼らの音は染み込んでいたようだ。

多くの楽曲を惜しげもなく披露し、本編のラストに選ばれたのは4年間の歴史の中で形を変え色を変え、ファンとメンバーに愛され続けてきた最強のヘドバンナンバー「この愛を手放せば自由だろう」。
帝とマチの絡み合うツインギターソロ、幻鬼のデスボイス、朋夜のパワーで押し切りながらもテクニカルなドラムを根底に、最強のヘドバンタイムを繰り広げ、ステージは幕を下ろした。


去っていく5人の背中を見るや否や、当然のようにフロアーはすぐさまアンコールを叫び出す。
声に応え5人が再び姿を現し、幻鬼が軽い冗談を挟みつつも、マイクはこれまで口を開くことのなかった楽器隊4人へと渡される。

加入した初ライヴは無茶振り!?を経験して、世の中の大抵のことが怖くなくなったという帝。途中加入ながらも、しっかりとMeteoroiDの音の核を担う存在になったのは、そんな経験があったからなのかも知れない。

raLは演奏をしながらも一曲ごとにこれで終わりなんだな、なんて柄にもなく考えてしまった、と告げながらも、
『今日こそはここにいる全員ぶっ殺すんで、死ぬ気で笑って暴れて頭振って、すげーブサイクになって帰ってください』と彼らしいぶっきらぼうな、でも愛のある言葉でしっかりと感謝を伝えた。

いつもクールな装いのマチが涙を見せる。MeteoroiDを真剣に愛し向き合ってきたマチが見せた涙、そして『ひとつだけ。4年間本当にありがとうございました』という短い言葉で、きっと彼の想いは全て伝わっただろう。

冗談で笑わせながらも、『終わりが近づくにつれ、世界が終わるような気がして』と語った朋夜。
これまでたくさんの思い出を作ったもの一つ一つが今日ここで終わってしまう。けれど死ぬわけじゃない。
この時間を精一杯みんなに届けなけりゃいけない、という使命感を持ちながらステージに立っていることを、改めて言葉でファンに届けた。

バンドの解散は人の死と似ているところがある、と言う幻鬼。
『実感が湧かなくて、でも今日が解散ライヴだってことは事実なんで、ここにいるみんなと一緒にちゃんとMeteoroiDを終わらせたいな、って気持ちでここに立ってます。』
解散ライヴだから大きいライヴハウスで演った方が見栄えがいいかも知れないけど、ここでやるのが僕ららしい、と、最後のステージに渋谷REXを選んだ理由を告げた。

『皆とここに立っているってことが、MeteoroiDだと思います。今日でMeteoroiDは解散しますが、僕らの作った曲はみんなの心に残っていくと思うんで、生かしておいてくれればと思います』

『皆のために演奏します』という言葉と共に始まったのは、1stアルバム「GEMINI」のオープニングナンバーでもある「エデンの園」。
優しげな、けれど一つ一つの言葉に意味を持つこの曲に、しっかりと噛みしめながら聴き入るフロアー。

続く「ice world」は幻鬼とマチが向かい合い、マチのギター一本でサビを歌い上げるアレンジからスタート。
この5人の持つ音を最大限に味わえる、余分な贅肉を削ぎ落としたアレンジ。昔からのファンにとっては懐かしい、そうでない人もMeteoroiDのシャープな部分を感じることのできる美しくもアグレッシブなナンバーだ。
幻鬼が一人一人に語りかけるように歌う。

赤い照明に乗せ、“シュビドゥバシュビドゥバ”の掛け声がフロアーに悲鳴を上げさせる。
「ドラキュラ」のグルーヴィーでアダルトな音にフロアーも大盛り上がり。メンバーもご満悦の様子だ。サビでは前から後ろまで、満遍なくタオルが振り回される。
続けざまに、『まだまだいけるか!』と、彼らのライヴの定番の煽りが繰り返される。
この拳煽りの後になにが来るかはみんな想像していた通り。彼らとファンを繋ぐ大切なナンバー「DIVER」で一斉に拳が上がる。サビはもちろん、ファンの大合唱だ。

笑顔でステージを去っていく5人に向け、まだまだ暴れ足りないフロアーはダブルアンコールを叫ぶ。

三たび現れた5人。そして幻鬼が『そんなんでraLさんが納得すると思ってますか?』と言いながら始まったのは、raLがボーカルを取る最強ロックナンバー「DOKU-SOW」。
ここまで跳べよ、と言わんばかりにお立ち台に立ったraLがフロアーに向けて手を差し伸べ、ギラギラした照明とロック魂溢れるサウンドに乗せ始まるヘドバンタイム。
音を楽しむと書いて音楽、そんな言葉がふと頭をよぎる。

まだまだ熱は冷める様子を見せない。『渋谷の皆さん!まだまだやれますか!』
破茶滅茶になるロックナンバー「Mr.famous」ではとにかくヘドバン、サビでは左右にモッシュ。メンバーもファンも皆笑顔だ。
『ここにいるみんなのために歌います』と始まったのは「anticlockwiseの心臓」。
激しさこそあれどその音はしっかりとメロディーを持つ楽曲。拳を上げながらもしっかりと曲に聴き入るファン達の姿。

少しずつ、終わりが近づいてきている。そんな寂寞の念をも忘れさせるように間髪入れずに始まったのは「racrimosa」。
怪しくオリエンタルな雰囲気を漂わせたかと思うとすぐにヘドバンの渦へとなだれ込む、MeteoroiD最速のナンバーだ。帝のギターソロではメロイックサインで敬意を示す。

『俺と一緒に心中しようぜ!』幻鬼がそれまでで一番の声で叫ぶ。
これだけの曲数をこなしてもなお、暴れることをやめないフロアーに応えるかのように始まったのは「呪殺」。
逆ダイブが何度も繰り返される。メンバーも代わる代わるお立ち台に立ち、フロアーに呼びかける。熱量はどんどん増してゆく。

『渋谷、これが本当のラストです』
MeteoroiDとして最後に届けられたのは、ヴィジュアル系シーンに多くの衝撃を巻き起こした「平成の“ヤミ”をお掃除しましょう」。
こんなに大きなコーラスは聞いたことがないくらいの声でファンが叫ぶ。
終わりを惜しむように、そしてこれまでの想いをすべてぶちまけるように。何度も何度も繰り返し叫び、次第にその声はステージの5人の音と一つに混ざり合っていく。
最後の最後で、他のどこのライヴハウスでも見たことのないほどの一体感が生まれ、5人とファンの手で作り上げたMeteoroiDという一つのバンドは、最高の形で終わりを迎えた。

彼らの言葉を借りれば、“ブスでバカで何の取り柄もない”なんて、時には自分を卑下したり、環境を悲観したり、自分を追い詰めてしまう、そんな現代のバンギャと呼ばれる人々。
そんな彼女たち、そして彼らの音と生き様に惚れた男性ファン、彼らたちも、きっと居場所を見つけられたのではないだろうか。集まったたくさんの人たちに啓示された居場所は、間違いなく、あの瞬間のあの場所だった。
MeteoroiDがくれたものは、きっとこれからもそれぞれの胸の中で輝き続ける。永遠に燃え尽きることのない“流星”のように。


TEXT:ヴィジュアル博士のる

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