2020.04.01
mama. / 1st Mini Album「人間失格」INTERVIEW
4月29日(水)に1stミニアルバム「人間失格」を発売するmama.。

4月15日には、池袋BlackHoleを舞台に「かごめ、紫游合同生誕【免許がない!】、4月28日にも池袋BlackHoleで【二部公演】ライブとして「【監禁します~44Minute~】」と「1st mini album「人間失格」release party」を開催。

5月1日には新宿club science(深夜公演)で「mama.真生誕無料単独公演『夢にときめけ、明日にきらめけ』」も決定している。

ここでは、1stミニアルバム「人間失格」の魅力を中心に、5人に話を聞いた。

取材・文:長澤智典

自分が美味しくないご飯を出してまで飲食店やります?それと一緒ですよ。

――mama.さん、積極的に作品を出し続けていますよね。
命依:出せるならどんどん出していきたいです。
――楽曲は命依さんが中心。アイデアは無尽蔵に出てくるタイプだ。
命依:ネタには困ってるけど(笑)。いや、使ってない曲はいっぱいあるんです。聞いてしっくりこなかったり、アレンジしていく中で「これ微妙だな」と思った曲は出したくない。ちゃんと納得したものを出していくとなったら…。
――でも、せっかくのアイデアもったいなくないですか?
命依:だって、自分が美味しくないご飯を出してまで飲食店やります?それと一緒ですよ。
――確かに。あぴさんと紫游さんは、命依さんの作る楽曲をどのように受け止めています?
あぴ:今回のミニアルバム「人間失格」に入れた曲のどれも表情が違うように、命依は毎回新しい表情を持ってくる、それに合わせるドラムを考える大変さはあるけど。曲の多彩さが魅力なので…。
紫游:とくに今回のミニアルバム「人間失格」は哀愁味を持った楽曲が多い。しかも和楽器など、和の要素を持った曲が多いのも特徴。タイトルに「人間失格」を付けたように、そこは太宰治の作品の匂いや時代の風潮などを取り入れてるかららしいけど。
――もしや今回の作品、先に「人間失格」と題名を決めてから作りだした形ですか?
命依:そうです。もともと小説を読むのが好きなんですけど。とくにあの時代(昭和初期)の作品が僕は好きで、そういう匂いをミニアルバムにも出したいと思い、先に全曲のタイトルを決め、歌詞を書き、そこから曲を作り始めました。
――かごめさんと真さんは、ミニアルバム「人間失格」をどのように受け止めています?
かごめ:命依の作った楽曲をどう自分なりに解釈して、どう自分らしさを出せるか…そればかりを考えてました。全体の印象は、和的でした。
:以前から命依がいろんな曲を作ってきて、それを紫游がアレンジしてゆく工程は観てるんですけど。曲数が増えるにつれて楽曲のレベルがどんどん高くなっているなと感じてて。だから、今回収録した6曲は自分も「頑張らないと」という気持ちだったし、リリースするごとに「成長しなきゃ」と感じていたけど、そのモチベーションが今回は一気に上がっていましたね。

まったく曲を作ってない状態の時点でタイトルと曲順まで決めてました。
しかも、6篇それぞれ内容が違うんですけど。でも、1枚通して聞くと物語にもなっている

――先程、先にタイトルと歌詞を決めたと言ってましたよね。
命依:そうです。まったく曲を作ってない状態の時点で、タイトルと曲順まで決めてました。しかも、6篇それぞれ内容が違うんですけど。でも、1枚通して聞くと物語にもなっている。そういう、6曲で1本の物語になる作品を最初から意識していました。
――曲によっては、世の中や人間に対して皮肉を効かせているのかな?と感じたりもするのですが、その辺は意識していることなのでしょうか?
命依:どうなんですかね?。今回の「人間失格」で言えば、きっかけは小説の「人間失格」ですけど、中に書いたのは全部、自分の中で解釈したうえでの失格した人間像みたいな内容。もっと言えば、自分が思ったことや体験したことなどを「人間失格」をテーマに書いている形だから、とくに誰かに伝えたくてというのはないです。
――聞き手の共感を求めることも…。
命依:それって、どうなんですかね?「誰かに共感してもらいたい」と思って歌詞や曲は書かないので。そこは、勝手に共感してくれればいいこと。なんか、「人のことを考えて曲を作りたくはない」んで。そんなことよりも、自分が本当に良い作品を形にしたい。世の中、全員が「いい」ということは絶対にない。だったら、自分が「これがいい!」と思った作品を。俺も、わたしも「いい!!」と思った人だけがmama.の音楽を聞いてくれてたら、それでいいなと思ってる。
――その姿勢を明確に打ち出しているところがmama.の、メインコンポーザーの命依さんの強みなんでしょうね。
命依:たぶん、間違ったスタンスだと思いますけど(笑)。
――世間の反応よりも、自分のスタンスを貫くことが、表現者としては何よりも大切なことですから。
命依:そうですね。
――紫游さんが楽曲をアレンジするうえでも、命依さんの人柄なども上手く曲の中へ反映していくのでしょうか?
紫游:人間的な影響を受けて曲のアレンジはしないです。「誰がこの曲を作ったから、その人の色を」じゃなくて、「その曲が求めている色をどう出していくか」。そこをつねに意識していること。楽曲の個性を活かすことが、アレンジするうえでは何よりも大切じゃないですか。
――確かにそうだ。ちなみに、みなさんも「人間失格」しています?
命依:僕はしていると思います。
:僕も、まぁまぁしてるな(笑)。
紫游:僕は、まだ自覚したくはない(笑)。「まだ大丈夫だろう」と思ってる。
あぴ:普段のメイク姿がすでに人間じゃない。なので、外見的に人間失格してるのかな??(笑)。
かごめ:そもそも人間が好きじゃないので。そこは、来世に期待しています。

「人間失格」は、収録した6曲すべてを総括したような歌詞。

――ここからは、収録曲の解説をお願いします。冒頭を飾ったのが、タイトル曲にもなる「人間失格」です。
命依:今までのmama.の作品って意外と明るく良いメロディの曲が多いから、聞いてても自然に明るい気持ちになっていくんだけど。今回は、暗い曲ばかり。個人的に暗い曲が好きというのもあるんですけど。明るい曲って、余計なことを考えずに楽しく聞いてられるじゃないですか。だけど暗い曲って、どんなにテンポが速かろうと、暗いというだけでいろいろ考えてしまう。最近は歌詞を読まない人が多いけど、「人間失格」はもちろん。このミニアルバムに入れた6曲すべて、ちゃんと歌詞を読んでもらいたいです。
――命依さん自身、歌詞についてのこだわりは強い人だ。
命依:こだわりはあります。とくに、ミニアルバムのリード曲となる「人間失格」は、収録した6曲すべてを総括したような歌詞であって、次の「感染」から、曲たちの中身を細かく深掘りしてゆく形で書いています。
:「人間失格」は、何時ものように"いい歌"になってるね。命依は、とにかく声がいいんですよ。聞いてて引き込まれてしまうように、そこを活かした曲が「人間失格」です。

「感染」を作ったあとに、世の中でコロナウィルスの話題が広がりだしたように、あくまでも偶然。

――続いての「感染」は、たまたまタイムリーな話題と重なる内容になってしまいましたね。
命依:世の中にコロナウィルスが流行ってますけど。けっして、それを狙って書いた歌じゃなくて、この曲を作ったあとに、世の中でコロナウィルスの話題が広がりだしたように、あくまでも偶然であること。そこは、歌詞を読み解いてもらえれば伝わると思う。
:じつは知ってたぜぇとか言ってしまえば(笑)
命依:「感染」の曲調はちょっと激しい感じで、よくあるヴィジュアル系な楽曲イメージですけど。そのぶん、ライブハウスでも楽しみやすい曲かなと思っています。
かごめ:「感染」はライブで楽しめる楽曲だけど、自分の技術じゃ追いつけないくらい難しい曲だから、そこはライブで頑張るって感じです。

「どうやったら聴覚だけで怖いと思わせられるか」をいろいろと考え、辿り着いたのが「ゆびあそび」。

――3曲目は、和要素の強い「ゆびあそび」になります。
命依:日本のホラー関係が好きなんで、この曲ではホラーな雰囲気を出したくて作ったんですけど。出来上がった曲では、「うらめしや~」な感じと和製ホラーな感じがうまくミックスされました。
紫游:最初に命依からデモ音源をもらったときに言われたのが、「怖い曲にして欲しい」ということ。今までこの手の曲のアレンジをしたことがなかったので、100曲くらいいろんな怖い楽曲を聴きながら、「どうやったら聴覚だけで怖いと思わせられるか」をいろいろと考え、辿り着いたのが今の形。とくに和製ホラー感を、日本ならではの怖さを耳だけでどう感じさせるかはすごく意識しました。

「MURDER RED CHAINSAW」は、今までのmama.にはないような楽曲。

――続く「MURDER RED CHAINSAW」は、かなり攻めた曲調ですよね。
命依:この曲はすでにライブでも演奏しているんですけど。最初から最後まで激しく攻めながらも、サビでは明るくメロディアスさを出しました。
あぴ:「MURDER RED CHAINSAW」は、今までのmama.にはないような楽曲。タイトルからも伝わるように、かなりうるさい曲調。曲中でバスドラをツインペダルで踏みまくるところもあるけど、激しさの中にもメロディアスさがあるように、ヴォーカルを前に出すドラムプレイを心がけようと思い、とくにメロディアスな部分では歌メロを邪魔しないドラムを叩きました。

「心中歌」は重なる歌詞が一個もないように、一遍の小説みたいな物語。

――「心中歌」では、とても妖しく怪しい世界観を描き出しました。
命依:昭和歌謡っぽい楽曲を作りたくて。もともと歌謡曲は好きなんですけど、歌謡曲って独特のメロディというか、哀愁があるじゃないですか。そういう曲が好きなのに、今までmama.にはなかったので「ちょっと作ってみたいな」と思って。普通サビ歌の歌詞って一緒だったりするけど、「心中歌」は重なる歌詞が一個もないように、一遍の小説みたいな物語になっています。
――「人間失格」の世界観にとても近しい匂いも感じました。
命依:この手の憂鬱になる楽曲も、mama.では初めてかもしれない。もちろん、今までもバラードはあったけど、そことは違う世界観が「心中歌」にはあります。
:この歌、好きです。僕も昭和歌謡はめちゃめちゃ好きで聞いていれば、「心中歌」を聞いてるとメロディに懐かしさを感じてしまう。ミニアルバム全体を聞いていても印象に強く残る曲のように、僕も大好きです。
かごめ:最後まで後引く暗さなのがいい感じかなと。

人として生まれてきたことが本当に気持ち悪くて。最後は、「怨ミ晴ラサデオクベキカ」。

――最後は、「怨ミ晴ラサデオクベキカ」になります。まさに、ラストを締めくくるに相応しい鬱々とした楽曲です。
命依:今回のミニアルバムを作るうえで、最初と最後にどういう曲を持ってくるかで悩んだんですけど。良いメロディの歌でスカッとする終わり方もあるけど、そういう感動を呼び起こすみたいな終わり方にはしたくないなと思って。そこじゃなく、一番暗く終わって欲しいと思って作ったのが「怨ミ晴ラサデオクベキカ」。聞いてる人たちを落ち込ませようという狙いがあるわけではなく、僕はmama.として最初に出した「ヒステリア」という曲のときから同じことを言ってるんですけど、「何で人として生まれてきたのかな」と思ってて。
――何故、人として生まれてきたか…ですか。
命依:そう、人として生まれてきたことが本当に気持ち悪くて。だって、犬や猫は意地悪はしても怨みはしないじゃないですか。そもそも、そういう感情を持たない。だけど人間は「怨み」という感情を持っている。それって冷静に考えると、とても気持ち悪い意識。そういう感情を持つこと自体が不思議なこと。それを書いたのが「怨ミ晴ラサデオクベキカ」です。歌詞は、なんで人として生まれてきたのかなど、全部疑問形。作品の中でも一番暗い曲じゃないかな。
――むしろ、物語の最後を締めくくるのに相応しい楽曲ですよね。
命依:でも、お客さんたちはライブでの楽しさを求めてるから、こういう曲調は絶対に好きじゃないと思う。ただ、作品として聞くうえでは有りだと思います。
紫游:「怨ミ晴ラサデオクベキカ」は簡単には理解させないサウンドになっていれば、それが、自分の中で曲をアレンジしてゆくうえでのテーマとしてあったこと。普通だったら、「MURDER RED CHAINSAW」辺りからどんどん希望が見えてゆくはずなのに、この「人間失格」というミニアルバムは「心中歌」「怨ミ晴ラサデオクベキカ」とどんどん落ちてゆく。しかも、最後までもやもやとした感情を持ってゆくように、そこへ一貫した物語性も感じれていいなと思ってる。
あぴ:同じヘヴィでも違った暗さがあるというか、楽曲の中へ激しさや疾走感も組み込みながら、最後は落としにいってる曲です。

【監禁します~44Minute~】ライブへ入場するときには、ソロチケットの人以外は手錠をします。

――ミニアルバム「人間失格」は、mama.としても新しい境地を開拓した楽曲になったんじゃないですか?!
命依:たぶん、これまでの作品とは異なるんじゃないかと思います。
紫游:mama.を結成してから1年ちょっとの中、ようやく「mama.らしいサウンドはこういうこと」というのが見つかった作品。今後は、ここを基準に進化させてゆくかもしれないし、また変化していくかもしれない。そこは自分らでもわからないように、これからが楽しみになる作品になった印象がある。
――ミニアルバム「人間失格」の発売日前日となる4月28日には、池袋BlackHoleを舞台に「二部公演」が行なわれます。一部目が、【監禁します~44Minute~】。「フォースチケット(4人で3つの手錠)/トリプルチケット(3人で2つの手錠)/ペアチケット(2人で1つの手錠)でご入場の場合、ご入場時から公演終了まで手錠をかけて頂きます。ソロチケットはお1人様でご来場される方のみ購入可能です。手錠はございません」というのが、すごいですよね。しかも、人数が減るほどにチケットの値段も高くなるというのがパンチ効いています。
命依:今回は、4種類のチケットを発売します。しかも、入場するときにはソロチケットの人以外は手錠をします。mama.には「密室」という、ライブの最後にほぼ演奏する楽曲があるんですけど。この曲を始めるときに「監禁しまーす」と言ってから始め、ライブハウス内をぐちゃぐちゃにして終わらせる、そこから繋がったライブになります。なので、一部目は激しい曲だけを並べるんですけど。みんな手錠をしてるから動きづらい。たとえば一人逆ダイをしようとしたら、連帯行動で全員がやることになる。そういうのを楽しみたいなと思って。
紫游:仲間と手錠で繋がっているように、そこは連帯責任だからね。
命依:僕ら、お客さんらが勝手に決めてるヴィジュアル系のルールや概念を壊したくて。だって、こちら側からしたら、意味のわかんないルールばっかなんですよ。だから、mama.はmama.にしかできないライブをやってやろうと。
――二部目は、「1st mini album「人間失格」release party」になります。しかも「Dress code:着物」なんですね。
命依:このライブでは、ミニアルバム「人間失格」の曲を全部演奏します。なので、動かないで観て欲しい。本当なら、一部で手錠のせいで暴れたても暴れきれずストレス溜まった中、今度は動けない着物でライブを観るという、そこを楽しんで欲しいなと思って。
――5月1日には新宿club scienceを舞台に、mama.真生誕無料単独公演『夢にときめけ、明日にきらめけ』を行ないます。これ、深夜公演。しかも無料ライブなんですね。
:真夜中に無料でやります。「深夜テンション」って言葉があるように、ファンの子たちって夜中になるほどめっちゃワクワクしてゆくじゃないですか。だから、深夜の歌舞伎町でライブをやることで、さらにワクワクしてもらおうと思って。
紫游:それに、夜中のほうが予定のある人は圧倒的に少ないんで。
命依:あと、ギター陣2人の生誕祭も、4月15日に池袋BlackHoleで「かごめ、紫游合同生誕【免許がない!】」と題してやります。
紫游:2人とも免許持ってないです。
命依:僕たち、最近機材車が大破する事故に巻き込まれて。メンバーは奇跡的に無事だったんですけど。そのときから、メンバーの中で車についての話が多くなって。そんな時期に、4月生まれの2人の生誕祭を合同でやろうという話になり、そこから「2人とも免許がないから、タイトルも【免許がない!】!でいいんじゃねぇ?」となりました。
紫游:翌年は「【免許がない!2】となるように、免許を取る気はねーでげすよあっしは!ぐひっひっひ
かごめ:機材車で事故ったとき、奇跡的にほぼ無傷だったけど、死にかけたので、免許はいらん!
mama.
mama.

Vocal.命依
Guitar.かごめ
Guitar.紫游
Bass.真
Drums.あぴ

RELEASE
mama.1st Mini Album
「人間失格」

2020年04月29日 RELEASE

【盤種】CD
BLML-035 / ¥2,500(tax out)

[収録曲]
01. 「人間失格」
02. 感染
03. ゆびあそび
04. MURDER RED CHAINSAW
05. 心中唄
06. 怨ミ晴ラサデオクベキカ

LIVE SCHEDULE
かごめ、紫游合同生誕【免許がない!】
2020年04月15日(水) 池袋BlackHole

OPEN 16:00 / START 16:30

[TICKET]
詳細後日解禁
【監禁します~44Minute~】
2020年04月28日(木) 池袋BlackHole【二部公演】

OPEN 14:30 / START 15:00

[TICKET]
https://eplus.jp/sf/detail/3224600001-P0030001

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