2019.11
ヴァージュ SPECIAL INTERVIEW
精力的に活動しているヴァージュが、11月20日にNEW SINGLE「私ノ悪イ癖 / 白昼夢」をリリースした。
SNSでもあまり発信をしない彼らが何を考えているのか、このシングルと共に深いところまで話を聞いた。

『バンドがやりたい事をしなきゃ意味がない』

——約1年ぶりの両A面Singleですが、なぜこのタイミングでリリースすることにしたのですか?
遼-ryo-:出したかったので出しました。でも6月にアルバムを出して一区切りついたところで次の曲はどうするのかかなり考えて悩みました。ヴァージュは今の路線を貫いた方が良いとか、もっとソフトになった方が良いとか人によっていろんな意見を言われたりする事もあるんですけど。今回はエンジニアさんにかなり相談しましたね。あとは地元にいた頃バンドで知り合った10代の頃からの友人がいるんですけど、そいつにも相談してめちゃくちゃ話しました。1日に何時間も電話したりして。で、結果一周回ってバンドがやりたい事をしなきゃ意味がないと気付いて。それでヴァージュの幅を知ってもらう為に両A面シングルにして、両極端な曲をリード曲に選びました。
——なるほど。今回の楽曲が今までと比べて何か違うように感じたのですが、何か意識の変化はあったのですか?
遼-ryo-:今回今まで出した音源よりもバンドサウンドをもっと強くしたくて。エンジニアさんと2人でどんなバンドサウンドにするのか話し込みました。今までの曲は同期の音数もかなりいれていたんですが、今回は必要な部分にだけいれて、なるべくバンドサウンドを前に出せるようにしました。
——元々「鴉」というタイトルで発売予定だったものが「私ノ悪イ癖」に変更されたのは何故ですか?
遼-ryo-:鴉は元々8月あたりには完成していたんですけど、納得いかなくて。もう一度全部0にしてギリギリまで考え直して納得のいくものを作りたかったので。
——「私ノ悪イ癖」、かなり聴きごたえがあったのですが、どのような意識をされて制作に臨んだのでしょうか?
遼-ryo-:過去に出した「ボクノ悪イ癖」という曲があるんですが、その曲とどう違いを分けるのか、またその曲とどの部分で絡めるのかを意識しました。物語は全く別物なんですが、どちらの曲も行き過ぎた愛は何に変わるのかをテーマにはしています。「私ノ悪イ癖」は相手が何かを失っていく分、自分もそれと同等なものを自らの手で失っていく。とても人間味のある壮大なラブソングです。
——最後のサビからの転調がよく効いていますよね。
遼-ryo-:あえて同じメロを続けて、歌詞の場面展開に合わせてドラマ性を作りたかったんで、どんどん転調させていきました。結果、僕と紫月のパートが少しややこしくなってしまいました。
紫月-sizuki-:凄く大変ですね。ここのコードはかなり複雑になっていて。転調が続くので弾く時はちょっとした脳トレになっていますが、弾いてて楽しいです。途中から入ってくるリードも遼の歌と絡み合ってドラマティックに進んでいくので聴き応えがあると思います。
——MVもグロテスクな要素が多く、過去作品のMVとは変化があって新鮮に感じました。
遼-ryo-:MVは監督さんにあらかじめ打ち合わせで要望伝えていたんですが、想像以上に良い作品にして頂きました。結構グロテスクになりましたね。でも、もしかしたらこの曲に関しては誤解されているのかもしれませんが、ただ単にグロテスクな作品にしたかっただけってわけではないんですよね。歌詞もグロいって言われるんですけど、その部分を訴えたいわけではないです。中途半端なものじゃ主人公の愛情表現が伝わらないと思ってやるなら思いきってみようと。白昼夢も拘り詰めたんで考えながら見てほしいですね。

『メンバーの唯一の居場所でもあるし、日常に嫌気をさしている人の居場所になれれば』

——今回A面の1つとなる「白昼夢」ですが、前作の1st Album「Gracia-ガラシャ-」にも収録されていたのですが、今回Singleにも収録されていますね。
遼-ryo-:アルバムではピアノVerで収録して、シングルではバンド形態で収録しました。この曲は過去の自分自身に向けて書いた曲なんですが、曲はかなり昔からあって。でも当時は出せる状況じゃなかったというか、出したいとも思わなくてずっと置いていました。ヴァージュを組んで今年新体制になった時からこの曲を出したいと思いました。
——なるほど。過去というと?
遼-ryo-:このバンドを組んでからバンドとは何か?どうしてバンドをやるのか?どうして歌うのか?という事を考える事が多くなったんです。答えを出すのは簡単な事のようですごく難しくて。まだ探しているものもあるんですが、まずヴァージュが始まって初めて「バンド」というものがなんなのか知れたんですよね。過去にもバンド経験はあるんですが、バンドとしてスタート地点にすら立てていなかったし、過去のバンドが解散してからもずっと自分を縛り付けていたものがあったというか葛藤のようなものがあって。でもようやく自分なりに壊せたんです。綺麗事じゃないんですけど、ここはメンバーの唯一の居場所でもあるし、日常に嫌気をさしている人の居場所になれればと。
——なるほど。
遼-ryo-:僕このバンドとメンバーがすごく居心地良くて。一緒にいても楽しいし、他のメンバーもこのバンドに思う事は同じだと思います。スタジオに楽器も持ってこないで寝ていたりだとか、レコーディングも放ったらかしで遊び呆けたりだとか、そういうメンバーは1人もいないし、バンドとしっかり向き合ってステージに立つ身としてプライドを持っているメンバーばかりなんで。だからもう誰にも壊されないバンドにしたいですね。
紫月-sizuki-:もう自分たちの居場所はここしかないんです。奇跡的に出会った5人で1つの音楽を作れるのが凄く幸せで。この居場所をずっと守っていきたいと思うし、もっとこのメンバーを幸せにしたいと思います。
——カップリングの「海月」「籠女」もまた違った印象の曲ですがこの曲についてはいかがですか?
遼-ryo-:カップリング曲は個人的にはわりと考え込まずに作れるんですが、どの曲でも表題曲でいけるようにという意識で作りました。
——ヴァージュの曲はどういった過程で完成するんですか?
遼-ryo-:作る時はデモの段階でほぼ完成させた状態まで作ります。そこから変えてもらったり、そのまま使ったり。今回は海月以外は作ったデモに忠実に弾いてもらいました。海月は足りない部分を紫月にアレンジしてもらったんですが、かっこよくなった。アコギも入ってるんですが、そのパートは氷龍さんが良いフレーズを持ってきてくれました。ベースは簡単に作ってから憂璃くんにアレンジしてもらって、直すところは直してというやり方で繰り返しています。あと質を更に高める為に今回は白昼夢のギターソロ、エンジニアさんにアレンジャーとして入ってもらって制作したんですが、ツインギターがすごく活きるソロになりました。
——「海月」は紫月さんがアレンジされたんですね。
紫月-sizuki-:はい。割と自由にやらせてもらいました。自分は細かいフレーズや単音で弾くフレーズが好きで今まではそういうフレーズを入れることが多かったのですが、今回はあまりそういうことをせずにコード感を意識して勉強したことを取り入れてみました。氷龍さんにお願いしたところもあって凄く良いアレンジになったと思います。

『より伝えたいことや大切なことは曲やライブにあると再確認出来ました』

——ヴァージュはライブなどに精力的に活動する中、SNSはあまり更新されていませんよね。何か理由があるんですか?
遼-ryo-:SNSでバンドに関係のないどうでも良い事をぶつぶつ言うのも嫌ですし、フォロワーとかいいねの数とか見られ方だけを気にするバンドも少なくはないんであまり好きになれないんです。なのでSNSを使った戦略とかも全く考えてないですし、個人のTwitterもメンバーが作ったからって理由で気分で作ってしまったんですが、やめるタイミングも分からなくなって今に至ります。だからとりあえず意味もなく鍵つけました。その内僕はやめようと思っていますけどね。
紫月-sizuki-:元々個人のTwitterは無かったんですよね。知ってもらえる幅が広がるならということで作ってはみました。発信したいことがある時はします。Twitterをやってみたことで、より伝えたいことや大切なことは曲やライブにあると再確認出来ましたね。
遼-ryo-:ネット社会だからあれなんですが、曲やライブが全てだと思っているんで。
——話は変わりますがお二人が元々バンドを始めようとしたきっかけは何だったんですか?
遼-ryo-:学生の頃元々夢中になれるものもなかったし、家を溜まり場にして友達とバカみたいに遊んでいたんですよね。でも何も刺激がなくて飽き飽きしていた所に丁度友達にコピバンしないかと誘われて。元々1番最初はORANGE RANGEのコピバンを組みました。そこからバンドに少しずつ興味を持つようになったんだけど、まだその頃はヴィジュアル系はあまり知らなくて。でもあるきっかけで知って衝撃を受けてV系のコピバンから始まり、地元でオリジナルのバンドを組んだりしてそこから今に至ります。
紫月-sizuki-:自分の人生の中で分岐点が2つあるんですが、1つ目は学生の時。卒業前に友達が彼女に振られてその子を文化祭で見返すからギターをやってくれと言われたんですよね。そこで初めてギターというものを触ってライブをしました。そこで何かびびっときて。将来のことなんて何も考えてなかったんですけど、俺は音楽をやる!ってなってとりあえず上京したんですよね。音楽といえば東京みたいな(笑)その時はまだヴィジュアル系をあまり知らなくて、ただただギターを弾くことが好きだったんですけど。2つ目がその後の遼との出会いですね。実は上京してすぐに一緒にバンドをやろうとしてたんですよ。その時は一緒にやらなかったんですけど。そこでの出会いで自分の中で目指すものが決まって。長い年月を経てまた一緒にバンドが出来ているのは控えめに言っても運命だと思ってます(笑)
——ヴァージュは初めて楽曲を聴いた時のイメージと違ってライブがかなり激しい印象です。
遼-ryo-:うちのファンの熱量はうちのバンドの誇れる物でもあって、声でしっかりぶつけてきてくれるんですよね。だからこっちもぶつけたくなってくるし、もっと求めたくなります。恥ずかしいとかそんなものは捨てて、遠慮なく来て欲しいですね。最近はメンバーとライブでどうあるべきかという事を話す時間も多くなってきて。
紫月-sizuki-:うちのバンドは皆で騒いで笑顔で楽しもうみたいな爽やかなイメージとはかけ離れているんですが、そのせいかたまに誤解されることもあって。元気なかったですねとか怒ってますよねとかね?
遼-ryo-:うん。お遊戯会じゃないんで、いつでも真剣です。真剣に楽しんでます。
——それでは最後に今後の展開を教えてください。
遼-ryo-:来年の2月11日にある赤羽ReNY alphaでのワンマンに向けてですね。今の目標は〜600人規模のライブハウスを時間かけてでもソールドさせたいです。それまでは意味のないキャパ上げもしたくないし、ある程度埋まって形になったから良かったねで終わっても悔しいだけだし。ヴァージュは始動して2年半立つんですが、今まではがむしゃらにやってきて。でも今は1人1人が更にスキルアップをしていかなきゃいけない段階にも入ったと思うので、より良いものを届けていきたいです。
紫月-sizuki-:これからも変わることなく変わり続けます。どこかで会えるのを楽しみにしてます。
ヴァージュ
ヴァージュ

Gu. 氷龍-hiryu- / Ba.憂璃-yu-ri- / Vo.遼-ryo- / Dr.或-aru- / Gu.紫月-sizuki-

毒々しくも美しい歌で旋律を奏でるライブバンド。
2019年に行われたツアー<Place of Gracia>ではバンド史上最大規模となるTSUTAYA O-WESTでのワンマン公演を経験。
さらに2020年にはNEW SINGLEを提げ東名阪ワンマンツアーを開催する。

リリース情報
ヴァージュ / 両A面4th Single
「私ノ悪イ癖 / 白昼夢」
NEW SINGLE / 2019年11月20日 RELEASE

【Aタイプ】

[CD]
S.D.R-353-A / ¥1,800- (+Tax)
[CD収録曲]
1.私ノ悪イ癖
2.白昼夢
3.籠女

【Bタイプ】

[CD]
S.D.R-353-B / ¥1,800- (+Tax)
[CD収録曲]
1.私ノ悪イ癖
2.白昼夢
3.海月

ライヴ情報
ヴァージュ単独公演「千」-名古屋編-
2020年1月31日(金) 名古屋ell.SIZE
OPEN 18:00 / START 18:30
前売 ¥3,500- / 当日 ¥4,000-
ヴァージュ単独公演「千」-大阪編-
2020年2月1日(土) アメリカ村CLAPPER
OPEN 17:00 / START 17:30
前売 ¥3,500- / 当日 ¥4,000-
ヴァージュ単独公演「千」-遼生誕-
2020年2月11日(火.祝) 赤羽ReNY alpha
OPEN 17:00 / START 17:30
前売 ¥4,000- / 当日 ¥4,500-

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