FEATURE

MIMIZUQ「ナミダQUARTET」

2019.3.11
CASCADEのTAMA、Psycho le CemuのAYA、seek、元Hysteric Blueの楠瀬タクヤによる4名によって結成されたMIMIZUQがViSULOG初登場!
「MIMIZUQが奏でるナミダミュージック」というコンセプトを掲げ、確かなキャリアの元で生み出されつつも新人バンドらしいみずみずしさに溢れた1st Album『ナミダQUARTET』は2019年必聴の1枚だ。
結成までのエピソードやバンド名の由来にはじまり、ミュージシャンとしての生き様についてVo.TAMAとBa.seekがじっくりと語ってくれた。

インタビュー・文:二階堂晃
『最初から何かいい予感はしたんです』
――まずはMIMUZUQ結成の経緯から聞かせて頂けますか?
seek:僕とAYAくんが長く一緒に活動してきた中で、新しい音楽の場を一緒に作りたいと思ったんです。そうなった時に、僕らが高校生の頃からファンだった唯一無二の存在であるTAMAさんと一緒にバンドをやりたいと思って、お声がけしたのがMIMIZUQの出発点です。
――キッズの頃からファンだった方に声をかけるというのは相当勇気の必要なアクションだったのではないでしょうか?
seek:TAMAさん自身もCASCADEが復活して活動しているということもあり、今のTAMAさんがどんなスタンスで音楽をしているのかお話を聞かせて欲しくて、まずはご飯に誘ったんです。
――お食事の席でどんな風にバンドへのお誘いへと繋がっていったのか気になりますね。
seek:単刀直入にバンドに誘って「無理っす」って言われるとその後のご飯が気まずくなるので、まずはお互いの身の上話から入りつつ(笑)。CASCADEと並行してTAMAさんがソロとして活動しているのも知っていたので、さらに新しい活動をする隙間みたいなものがそもそもTAMAさんの中に存在しているのか、そのあたりも知りたくて徐々に核心に近づいたお話を伺っていって。
――だんだんと深い話になっていったんですね。
seek:そう。そして話が進むにつれ「新しいことにもチャレンジしてみたいと思っている」ということをTAMAさんがおっしゃったので、「これは今しかねえ!」と思って口説きスイッチが入って。
TAMA:いきなり「TAMAさん、バンドはどうですか!?」って(笑)。
――seekさんから予期せぬラブコールをされて、TAMAさん的にはいかがでしたか?
TAMA:びっくりしましたね。seekくんとAYAくんとは出会ってからはもう10年以上経ちますけど、Psycho le CémuもMix Speaker's,Inc.もエンターテイメントとしてロックを超えているバンドだなと思っていたし、そんな2人から声をかけてもらえて純粋に面白そうだなと思って。安易な返事はしたくなかったけど、最初から何かいい予感はしたんですよね。seekくんとかすごくマメな人だし(笑)。
――まさしく、seekさんの周囲の人々への姿勢は業界内でもとても評判がいいことで有名です。
TAMA:音楽を長く続けて行く上で大切なことの1つにマメさって絶対あるじゃないですか。僕は何事も全部直感で決めてきましたけど、持ち帰って考えても、やっぱりいい予感があって。この人たちとだったらきっと何か面白いものが作れるぞって思って、「自分で良ければ」ってお返事させて頂きました。
――そしてドラムにロックバンドHysteric Blueとして90年代に一世を風靡した、楠瀬タクヤさんを迎える形で4人が揃う訳ですが、これもまた意外性のあるメンバー選びです。
seek:タクヤくんとももう出会って長い関係のドラマーではあったんです。僕が彼のことをすごいなと思っていたのは、長く音楽を続けてきた人が誰しもそうであるように、山あり谷ありの色んな経験をしてきた中でそれでも音楽を続けている生き方だったんです。ソングライターとしても素晴らしいものをたくさん作ってきている人だし、新しいバンドを組むという大きなパワーが必要なことに対して、是非タクヤくんと一緒にやりたいと思ってお誘いすることにして。
『CASCADEでのTAMAさんとはまた違った「切なさ」とか「儚さ」をすごく感じた』
――そんなそれぞれの道を歩んできた4人によって結成に至る訳ですが、MIMIZUQという個性的な名前の由来も是非教えて頂けますか?
seek:バンドコンセプトとバンド名は並行して考えていたんですけど、TAMAさんがふと、メンバー全員の本名に“水”にまつわる字が入ってることに気付いて。さらにTAMAさんから「動物の名前が入っているバンド名はどうだろう」っていうアイディアが出て、いい名前を探しているうちに「MIMIZUQ」っていう言葉に辿り着いたんです。
TAMA:Stray CatsとかThe BeatlesとかMONKEY MAJIKとか、そういうバンド名って素敵だなって前から思っていて。動物の名前が入っているとお客さんにもバンドのことをイメージしてもらいやすくていいなあと思ったんですよね。
――そのエピソードで初めて気づきましたが、「MIMIZUQが奏でるナミダミュージック」というコンセプトも“水”にまつわる言葉ですね。
seek:本当にバンド名とコンセプトは同時進行だったんですけど、まずAYAくんと僕で曲のデモをいくつかつくってTAMAさんに歌ってもらう作業も進めていたんです。そこで、TAMAさんの歌が持つ「少年性」みたいなものが曲に乗った時に、CASCADEでのTAMAさんとはまた違った「切なさ」とか「儚さ」をすごく感じたんです。その雰囲気を伝えていく上で、AYAくんが「ナミダミュージック」という言葉を思いついて、そこから一気にどんなバンドにしていくかというイメージが広がりましたね。
――まさしくTAMAさんの唯一無二な少年性を持った歌声にMIMIZUQのサウンドは新たな色を付けたと言えます。TAMAさんのボーカリストとしてのルーツはどういったあたりなのでしょうか?
TAMA:好きな音楽やボーカリストはいっぱいいますけど、昔から「その人にはなれない」と思ってて。あくまでも吸収したものを自分のフィルターを通じて歌にすることが大事だと思うし、「あれはイヤ、これはイヤ」みたいな風に自分の中で決めつけるのも、フレキシブルじゃなくて勿体ないですよね。自分は歌が好きなんで、自分の歌を歌い続けるだけかなって。カラオケも大好きですよ(笑)。
seek:TAMAさん、ライヴ終わりでカラオケ行きますからね。ライヴだけじゃ歌い足りてなかったんかなあって(笑)。
――そして、結成以来配信と会場限定で音源リリースしてきたMIMIZUQにとって満を持してのフルアルバム『ナミダQUARTET』が3月6日(水)にリリースされました。
seek:“QUARTET=四重奏”という言葉はバンド名を考えていた時から出ていたので、「ナミダミュージック」というキーワードが生まれたことで是非使いたいなということで、このタイトルでアルバムをリリースすることにしました。
――皆さんのような確かなキャリアを積まれたアーティストがどのような形で新しいバンドとして楽曲制作を進めていったのか、とても気になるところです。
seek:MIMIZUQとして曲を作ることで、個人的には変わりましたね。レコーディングはドラム以外の楽器はそれぞれが自宅で完結させるようになりましたし、タクヤくんの音楽作家としてのキャリアがあってこその1曲が完成するまでの異様なスピードとか、刺激的でしたね。レコーディング全体のディレクションはTAMAさんの歌録りも含めてタクヤくんが担ってくれたんで、そのやり取りもすごく勉強になりました。
TAMA:タクヤくんがドラマー兼ディレクターみたいなタイプの人だったことで、レコーディングはすごく助かったし楽しかったよね。
――MIMIZUQと他のキャリアを積まれたアーティスト同士による新バンドとの決定的な違いは、それぞれが別のキャリアを長く歩んできた中での最初のアルバムであるのも関わらず、作品の世界観が最初から最後まで完成された状態で確立されていることにあると感じました。
seek:それに対して思うのは、「この作品はこのコンセプトを狙ってああしよう、こうしよう」みたいな話はほとんどしていないんですよ。言ってしまえば、去年の6月に始動を発表してから9月の初ライヴまで3か月しかないのに、実はまだそんなに曲も無かったんです。だけど、みんなこれまでのキャリアの裏付けがあるからこそだと思うんですが「ナミダミュージック」というテーマを決めてから、そこへ向かうための各々のイメージを持つ力や、理解度がとても早かった。それは若いバンドにはなかなか出来ないことではあると思いますね。
『感情の動きを曲ごとに見せていけたらライヴはよりドラマティックになる』
――『ナミダQUARTET』には結成以来配信限定でリリースされた「ずっと好きでした」「鎮む森に降る慈しみの雨」「PINKY PUNKY PARTY!!」をはじめとした多彩な楽曲たちによって構成されています。TAMAさん作詞、seekさん作曲による「angel song」もそのハイライトの1つですね。
seek:「TAMAさんの声が生きる曲」というテーマで書いた曲の1つです。実は、僕の中で「初期CASCADE」をイメージして書いた部分もあって(笑)。TAMAさんの歌の優しい部分を引き出すことが出来たらいいなと思って。
――TAMAさんは「angel song」の歌詞についてはどんなことを考えて書きましたか?
TAMA:曲がハッピーだったので、そういう気持ちを伝えられる詞が書けたらいいなと思いましたね。ライヴで銀テープがパーンと飛んでいるような光景が似合ったらいいなとも思って。こういう曲があることで、他の切ない雰囲気を持った曲もより引き立つというのはありますよね。
seek:「ナミダミュージック」というキーワードについて最近よく考えるんですけど、悲しい涙であったり、嬉しい涙であったり、ようするに「感情の振れ幅」みたいなものを表現していくのがMIMIZUQの音楽なのかなと改めて思いますね。
TAMA:やはりバンドはライヴだと思うんで、いい映画には必ず起承転結があるように、感情の動きを曲ごとに見せていけたらライヴはよりドラマティックになるとも思うんですよ。
――ライヴと言えば、seekさん作詞作曲による「PINKY PUNKY PARTY!!」は会場の一体感がとても期待できる1曲ですよね。
seek:TAMAさんの声に似合うアッパーな曲調ってなんだろうって考えた時に、賑やかで弾けたイメージを形にする上でアイリッシュ・パンク(パンクロックとケルト民謡を融合させた音楽ジャンルの1つ)からヒントを得て書いた曲ですね。これ以外にも歌詞も何曲か書いてますけど、MIMIZUQとしてはTAMAさんが歌って似合うものを一番に意識するようになったので、過去の自分だったら選ばないような言葉も使うようになったのかなと思いますね。
――seekさん個人としても、よりプロデューサー的な視点でバンドに取り組む姿勢に変化したということでしょうか。
seek:プロデュース、みたいな大層なことではないですよ。この4人が集まって何を作るんだ? っていうことを考えた結果というか。「みんなで一緒にバンドをやってます!」っていう気持ちが何よりも大きいですね。
『僕もリコーダーを逆さまに拭いちゃうかもしれない』
――どの曲も素晴らしいのでとても難しい質問かとは思うのですが、あえて『ナミダQUARTET』から1曲挙げるとしたらそれぞれどの曲になりますか?
seek:一番最後のAYAくん作詞作曲の「Grand Guignol」ですね。新バンドの1枚目のアルバムで“物語の終わりはね 必ずやってくるんだ”なんて本当は言っちゃダメなんですよ(笑)。でも、色んなことをこれまでの音楽人生でAYAくんが感じてきたからこそ出てきたこの言葉が、とても良いなと思うんですよね。
――MIMIZUQは一見seekさんとAYAさんのこれまでのキャリアの地続きにあるバンドのように見えますが、メンバーの人間性がここまで見えるのは決定的に違う点ですね。
seek:それはとても大きいですね。これまでの僕らだったら、キャラクターとしてミミズクそのものになっちゃってたと思うんですよ。でもそこはTAMAさんの持つファッション性であったり、これまで長く音楽を続けてきたメンバーの意志が見えることであったりといった、人間が見えるバンドでありたいという気持ちがあります。
――TAMAさんの一押し曲はどちらになりますか?
TAMA:それはもう「ずっと好きでした」です。ここまでまっすぐでド直球な曲を書く人たちなんだなって。それこそseekくんが言うように、キャリアを積み上げてきたからこそ言える「もっと素直になっていこうよ」っていうメッセージがダイレクトに伝わってきて、僕はすごく好きですね。
――本当に多彩な11曲が揃った『ナミダQUARTET』を聴いて、それだけでなくMIMIZUQのライヴに是非足を運んで欲しいですね。
seek:ここに来てややこしいこと言いますけど、MIMIZUQには「ギター」というパートのメンバーがいないんです(笑)。
――え、AYAさんがギタリストではないのでしょうか?
seek:AYAくんは「道化」というパートなんですよ。実は、AYAくんはライヴでは3分の1くらいしかギターを弾いてないんです。なので、AYAくんの手品であったり大道芸であったりバルーンアートなどのMIMIZUQのライヴでしか見られないパフォーマンスにも注目して欲しいと思っていて。まだ発展途上なのでよくライヴでは失敗するんですけど、そこも含めてのライヴを楽しんでもらえたらなと思いますね。
TAMA:その失敗も観て欲しいっていう(笑)。
――最後にTAMAさん、お願いいたします。
TAMA:MIMIZUQのライヴは幻想的で、攻撃的で、かつ楽しく、そして泣ける、色んな感情が詰まった絶対楽しめるものになっているので是非足を運んで欲しいですね。僕もリコーダーを逆さまに拭いちゃうかもしれないですけど(笑)。

RELEASE

1st ALBUM「ナミダQUARTET」
2019年03月06日 Release!!
【初回限定盤】
限定盤CD+写真集
TKCA-74772 / ¥3,700 (税込)
[CD]
01. SE「ナミダQUARTET」
02. ずっと好きでした
03. NEW HOPE
04. 東京INVADERZ
05. VIOLET SKY
06. 鎮む森に降る慈しみの雨 -ナミダQUARTET ver.-
07. angel song
08. Piggyback
09. ジグザグザ
10. PINKY PUNKY PARTY!!
11. Grand Guignol

【通常盤】
01. SE「ナミダQUARTET」
02. ずっと好きでした
03. NEW HOPE
04. 東京INVADERZ
05. VIOLET SKY
06. 鎮む森に降る慈しみの雨 -ナミダQUARTET ver.-
07. angel song
08. Piggyback
09. ジグザグザ
10. PINKY PUNKY PARTY!!
11. Grand Guignol

LIVE INFORMATION

AYA 2019 BIRTHDAY ONEMAN LIVE「Rabbit Hutch」

2019年03月17日(日) 姫路Beta

楠瀬”poco”タクヤ 2019 BIRTHDAY TALK&ACOUSTIC LIVE「poco誕!!」

2019年04月12日(金) 新宿LOFT PLUSONE

MIMIZUQ主催EVENT TOUR「ナミダの森の木の下で」

[第1回] 2019年04月06日(土) アメリカ村BEYOND
[第2回] 2019年04月07日(日) 名古屋ell fits all
[第3回] 2019年04月15日(月) 渋谷TSUTAYA O-WEST

1st Anniversary ONEMAN LIVE「Rain drop Tear drop」

2019年06月22日(土) 渋谷Mt.RAINIER HALL SHIBUYA PLEASURE PLEASUR


2019年04月23日(火) 池袋EDGE
2019年05月02日(木) 渋谷VUENOS
2019年06月07日(金) 新宿BLAZE

MIMIZUQ PROFILE

※画像クリックで大きい画像が表示されます。
  • Vo:
    TAMA
    Birth:
    01.13
    Blood:
    B

  • 道化:
    AYA
    Birth:
    03.17
    Blood:
    O

  • Ba:
    seek
    Birth:
    09.14
    Blood:
    AB

  • Dr:
    楠瀬“poco”タクヤ
    Birth:
    04.12
    Blood:
    A


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