INTERVIEW

DIAURA「DEFINITION」

2019.2.5
結成8周年を迎えるDIAURAが2月13日(水)にNEWミニアルバム『DEFINITION』をリリースする。DIAURAらしいyo-kaの紡ぐメロディと大胆かつ緻密なサウンドの美学に溢れた今作は、そう簡単に紐解くことの出来ない大作と呼ぶにふさわしい1枚に仕上がった。
日々変化する時代の流れに臆することなく、常に高いプライドを掲げ、自らの道を貫き続ける彼らの力強い言葉の数々を感じて欲しい。

インタビュー・文:二階堂晃
『直面する厳しい現実に対して、新しい理想を描いていけるかどうか』
――作品について伺う前に、まずは前日渋谷ストリームホールにて開催された8周年ライヴはいかがでしたか?
yo-ka:ここまで来るのに良いことも悪いこともありましたし、バンドの危機に直面したこともありましたが、それでもずっと前を向いて活動してこれたのは「DIAURAの音楽」が強さを持っていたからだと思っていて、その全てをという訳にはいかなかったかもしれないですが、これまでのDIAURAの歩みを思い出せるような1日になったんじゃないかなと思いますね。
佳衣:8年間というと長い時間のように思えますけど、僕としてはまだ節目というよりも道半ばという感覚ですね。DIAURAという存在が本当に自分の人生そのものだと思っているし、9年、10年、その先に向けてまだまだこれからという思いです。
翔也:俺も佳衣と感覚が近くて、好きなことをやっていたら気付いたら8年経っていたという感じです。若い頃は、一番調子のいい時にバンドを終わらせるのがカッコいいと思っていましたけど、むしろ今はどれだけ続けられるかということに正義があると思っていて。バンドがグチャグチャな時期もありましたけど、8周年にしてようやく自分というものが出せている節もあるように感じているので、これからさらに新しい発見が出てくるのが今から楽しみですね。
達也:俺がDIAURAに加入してからは約5年ですが、あっという間でしたね。回りを見渡しても続けたくても続けられないバンドもいる中、8年DIAURAが続いていることは奇跡だと思いますし、まだまだ9年、10年目指して頑張りたいですね。
――yo-kaさんが冒頭から「バンドの危機」とおっしゃったのがとても印象的です。
yo-ka:人間的に成長するにつれ、色々な葛藤が生まれるじゃないですか。それに伴って壊れるバンドもいれば、踏み止まるバンドもいる。8年続いてきたけれど、それも決して当たり前のことじゃないし、簡単にいつまでも続くものだとも思っていない。8年の間にそれくらいの危機感を持つようになったと思ってもらえれば。
――DIAURAはこのシーンの流れの中で、地に足を付けて踏ん張ろうとする覚悟を明確に表明しているバンドだと思います。そういったDIAURAのスタンスはいつ頃から生まれたのでしょうか?
yo-ka:結成から5年くらい経った頃でしょうか。それまでは理想だけで走ってきたバンドというものが、理想と現実に向き合うのがちょうど5年目くらいだと思っていて。直面する厳しい現実に対して、新しい理想を描いていけるかどうかということだと思うんです。翔也の言葉を借りるならグチャグチャな時期もありましたけど、今となってはそれも「そんなこともあったな」というくらいのことで。
『自分という人間がどんな感情に染まって、どんな動きをするかは分からない』
――そんな困難を乗り越えてDIAURAが8年目にリリースするミニアルバム『DEFINITION』には“鮮明度”や“精細度”といった意味があります。
yo-ka:この作品の場合は“定義”という意味合いを込めてます。2018年はライヴを重ねていく中で、4人の足並みを揃えるために必要な1年だったと思っていて。低迷やつまづきというものも経験しながらも、その先に俺たちが描きたいものがあったからこそ、今こうして『DEFINITION』という“定義”と呼べるものを掲げるに至ったと思うんですね。
――今のDIAURAの“定義”というテーマで楽曲も集めた作品ということでしょうか?
yo-ka:コンポーザーである俺と佳衣で、「今、納得のいくものを作ろう」という話はしました。それぞれ曲作りの観点も違うので、そこは信頼しつつお互いの解釈の元に曲を持ち寄った形ですね。
――是非1曲ずつ紐解いて頂けたらと思うのですが、まず「A TYPE」「B TYPE」それぞれ「ivy」「ファントム」という、別々の曲から作品が幕を開けることがとても斬新だと感じました。
yo-ka:「ivy」は傍観者、「ファントム」は僕自身という観点でそれぞれ書いていて、扉が全く違うんです。それに合わせて、作品のジャケットも有機的なアートワークと機械的なアートワークという風に切り分けていて。
――「A TYPE」「B TYPE」いずれもアートワークには女性が描かれていますね。
yo-ka:SNSやAIが発達して、そういったものに人間の雇用すら奪われるような時代に突入している中で、「人間らしさとは?」ということを問題提起したいと思ったんです。俺も自分のことは人間だと思ってはいるけど、果たしてその根拠は何なんだろうと思うし、ひょっとしたら自分は機械なんじゃないかと思うこともある訳じゃないですか。歯車であったり装置であったりといったものと人間のせめぎ合いというか、人間が機械にどんどん浸食されていくようなイメージを作品全体に持たせようと思ったんです。「人間らしさすら幻想である」ということをそれぞれ違う視点から書いたのが「ivy」「ファントム」の2曲です。
――「ファントム」はyo-kaさん自身の視点を描いた曲ということもあり、熱量のある歌詞が印象的です。
yo-ka:“一寸先は闇”という気持ちからスタートしました。今はこうして平和に生きていますけど、この先何があるか分からないし、自分という人間がどんな感情に染まって、どんな動きをするかは分からない。だから、「どうにでもなれ」的な自爆テロのような破壊衝動をここでは歌っています。
――“死に場所を探す僕たちのようだ”とは、DIAURA自身のことを描いているのでしょうか?
yo-ka:それはどうなんでしょう。ただ、常に死に場所って探しておかなきゃいけないんじゃないかとは思いますね。死ぬ前に墓を建てたなんて話も、俺は決して悪いことじゃないと思うし。いつまでも自分が生きているなんて俺は思えないし、音楽を作る時も「これが最後の1曲になるかもしれない」という感覚は常にあります。作りながらヒリヒリしていたいですから。
『本当の意味を恋愛に偽装しています』
――2曲目に今後のDIAURAの代表曲の1つと呼ぶにふさわしい2018年リリースのシングル『MALICE』を経て、セクシーな雰囲気を纏った『嘘とワルツを』に繋がります。
yo-ka:『DEFINITION』の制作とはまったく関係ない時期に制作したんですが、試しに佳衣に聴かせてみたらピンときたみたいで結果として収録することになりました。支配者と傍観者両方の目線を描いた、俺の世界観においても重要な要素を持った曲になりましたね。パッと聴きは恋愛に未練のある女のことを歌っているようではありますけど、全然それだけの歌詞ではないんです。
――それは感じました。恋愛の歌のようであり、その裏には隠されたメッセージを持った曲なのかなという。
yo-ka:本当の意味を恋愛に偽装しています。世の中、嘘ばっかりだなと思って。マスメディアでは「関係者の証言によると」なんて言葉を借りて嘘が蔓延っているし、受け取り手もそれが文字や映像になれば簡単に信じてしまう。そんな人間の姿を皮肉を込めて書いたのが、この「嘘とワルツを」です。『DEFINITION』の中だからこそ引き立つ曲だと思うので、注目して欲しいですね。
佳衣:この曲はタイトルから引っかかるものがありましたね。『DEFINITION』は全体でひとつの物語というよりかは、例えるなら曲それぞれが太陽系の惑星みたいに個性を持った作品だと思うので、「嘘とワルツを」はとてもいいフックになったと思います。
――まさしく「[dignity]」「ヘルグライド」と、共にライヴ感に溢れながらもまったく違った色を持つ2曲がこの後に続きます。
yo-ka:この2曲が最終的に出揃ったことで『DEFINITION』の全貌が見えたというか。「[dignity]」はこれがリード曲になってもおかしくなかった今後のDIAURAの核になっていくであろう曲ですね。
――DIAURAらしいインダストリアルに構築されたサウンドの中で、中間のベース&ギターソロで人間らしさを見せてくるアレンジが流石ですね。
佳衣:ここは特にソロパートにするつもりもなかったんです。翔也にはジャムセッション的なノリのセクションだと伝えていたんですが、結果としてそれぞれの色が出た仕上がりになりましたね。
翔也:レコーディング当日に佳衣から「好きに弾いていいよ」って言われたので、ここは腕の見せどころだと思ってベーシストらしいプレイを心掛けたら一発でOKでした。
――一方の「ヘルグライド」は疾走感に溢れていて、yo-kaさんの強い言葉が畳みかけられる歌詞が印象的です。
yo-ka:結成当初の気持ちに戻って作りたくなったというか、頭なんか使わなくてもいいから衝動的にやってしまえという精神性について書きたくて。まさにタイトルの通り、地獄を滑空していくイメージで、「地獄だとしても楽しめばいい」という気持ちを歌っています。ライヴが楽しみですね。
『何故苛立つのかというと、自分の現状から前に進みたいから』
――そして「SPECIES」で作品の流れはクライマックスへと向かっていきます。ここにきて、力強く壮大な曲を打ち出してきたなという印象です。
佳衣:この曲で今後の自分がどんな曲を作っていきたいのかという意思が明確になったと思っています。ギターがどうのこうのではなく、曲をひとつの物語として書くことが本当に大切なことだと気付いたんです。
――yo-kaさんの英詞を中心としたボーカリゼーションも「SPECIES」をひときわドラマティックな楽曲にしている要因と言えます。
yo-ka:佳衣から曲をもらって、DIAURAでは初めてですけど英詞で歌いたいと思ったんです。テーマとしては「違い」というものについて書きました。個体差や環境の違いから、憎んだり、奪ったりするのが人間というものだと思っていて。俺自身、この曲と向き合っている時期に色んな「負」を抱えていて、その「負」はやがて苛立ちに変わっていく。ただ、何故苛立つのかというと、自分の現状から前に進みたいからですよね。この曲は、その苛立ちを乗り越える力になり得ると思ったんです。そうした時に「違いを認める」という思いが自分の中に生まれたんです。
――yo-kaさんの辿り着いた答えは、どういったものとの違いを認める、ということだったのでしょうか?
yo-ka:俺は俺だし、DIAURAはDIAURAだということです。DIAURAは外的な要因に影響を受けるようなバンドではないですけど、もっと根本的な人間としての部分で、それこそ8年続けてきた自分たちのことを信じていけると思ったんです。だからこそ、この思いを曲にしてツアーを回りたいと思って、「SPECIES」は真っ先に収録することを決めた1曲ですね。
――「SPECIES」にそんな力強い意志を込めたにも関わらず、作品の最後を締めくくる1曲が「断頭台から愛を込めて」という不穏なタイトルであるのはどういうことなのでしょうか?
yo-ka:断頭台に立つのは俺自身であり、聴き手全員のことだと思っていて。いつ何がどうなるか分からないということはすべての人間に共通していることじゃないですか。
佳衣:この曲は作っている最中からラストに相応しいなと思っていました。バッドエンドの映画を観た後のような、聴き手に何かを考えさせる作品として締めくくりたかったんです。
yo-ka:表面だけを見ると何の希望もない曲ですけど、果たして本当にそうなのか、ということですよね。いくつもの解釈を用意しているつもりだし、それはこの先にも繋がっていくということですから。俺が書いている以上、他の誰かにこの作品が分かるなんてことは永遠にないですけど、何度も繰り返して聴いてもらえればその人なりの『DEFINITION』が必ず見えて来ると思います。
『良く言えば孤高なんでしょうし、悪く言えば“聞かんぼうなバンド”』
――数年前、シーンを「黒系」と呼ばれるバンドが席巻しましたが、そこから時が経ったことで当時とはシーンの状況も大きく変わり、ここに来てDIAURAは孤高の存在へとなりつつあると感じます。
達也:DIAURAのことを「ヴィジュアル系の王道」と言ってもらえることは昔からあって、それはとても嬉しいことだと思ってきたんですが、ここに来て「DIAURAにしか出来ないこと」というものを今後は突き詰めていきたいと思いますね。
翔也:昔からやりたいことをやっていることに変わりはないんですけど、俺はここに来て少しだけヴィジュアル系シーンに対してDIAURAがどう立ち振る舞うかで何かが変わるんじゃないか、と感じるようになりました。
――シーンに対する責任感を感じるようになったと。
翔也:そうかもしれません。まだ少しですけど。おこがましいかもしれないけどそう思いますね。
佳衣:俺は全然悪い意味じゃなくて、常に暗闇の中を歩いているような感覚なんです。回りが暗いからこそ、掴んだものを新鮮に感じられると思うんですよね。
yo-ka:佳衣の言っていることとリンクしますけど、暗闇の中を歩いているからこそ、感覚というものが冴えますよね。その感覚から生まれたものがDIAURAを作っていて、それは自分自身の思想そのものな訳です。自分たちの目指していない場所が明るいよと言われたからと言ってそっちに行く気もないですし、良く言えば孤高なんでしょうし、悪く言えば“聞かんぼうなバンド”なんでしょうね。
――『DEFINITION』を掲げてのツアー『DIAURA 単独公演 2019「THE HUMAN DEFINITION」』もスタートしますね。
yo-ka:ただ8周年迎えました。これからもよろしく。なんて気持ちで回るツアーではないですから。“人間の定義”と掲げて回る以上、これからのDIAURAの可能性を示して、なおかつ本能的なライヴにしていきたいですね。

RELEASE

DIAURA 4th MINI ALBUM「DEFINITION」
2019年02月13日(水) Release!!
【A Type】
NDG-001 / ¥3,240(税込)
[CD]
01. ivy
02. MALICE
03. 嘘とワルツを
04. [dignity]
05. ヘルグライド
06. SPECIES
07. 断頭台から愛を込めて
[DVD]
01. 断頭台から愛を込めて (MV)

[発売元]
N.D.G
[販売元]
ダイキサウンド
【B Type】
NDG-002 / ¥2,916(税込)
[CD]
01. ファントム
02. MALICE
03. 嘘とワルツを
04. [dignity]
05. ヘルグライド
06. SPECIES
07. 断頭台から愛を込めて

[発売元]
N.D.G
[販売元]
ダイキサウンド

LIVE INFORMATION

DIAURA 単独公演 2019「THE HUMAN DEFINITION」

2019年03月02日(土) F.A.D YOKOHAMA
2019年03月03日(日) HEVEN'S ROCK さいたま新都心 VJ-3
2019年03月10日(日) 柏PALOOZA
2019年03月17日(日) 長野CLUB JUNK BOX
2019年03月21日(祝・木) 甲府KAZOO HALL
2019年03月30日(土) 新潟 柳都SHOW!CASE!!
2019年03月31日(日) 金沢AZ
2019年04月06日(土) 神戸VARIT.
2019年04月07日(日) OSAKA MUSE
2019年04月13日(土) SPiCE(旧 DUCESapporo)
2019年04月14日(日) SPiCE(旧 DUCESapporo)
2019年04月17日(水) 青森Quarter
2019年04月18日(木) 盛岡CLUB CHANGE WAVE
2019年04月20日(土) 仙台CLUB JUNK BOX
2019年04月21日(日) 郡山CLUB#9
2019年04月27日(土) 新宿BLAZE
2019年05月04日(祝・土) 水戸LIGHT HOUSE
2019年05月06日(祝・月) HEAVEN'S ROCK 熊谷 VJ-1
2019年05月11日(土) 熊本B.9 V2
2019年05月12日(日) 福岡DRUM Be-1
2019年06月01日(土) OSAKA MUSE
2019年06月02日(日) KYOTO MUSE
2019年06月04日(火) 岡山 Livehouse IMAGE
2019年06月06日(木) 広島SECOND CRUTCH
2019年06月08日(土) 高松DIME
2019年06月09日(日) 高知キャラバンサライ
2019年06月14日(金) 名古屋Electric Lady Land
2019年06月15日(土) 静岡Sunash
2019年07月13日(土) 服部緑地野外音楽堂


2019年03月05日(火) 長崎STUDIO DO!
2019年04月28日(日) 新木場STUDIO COAST

DIAURA PROFILE

※画像クリックで大きい画像が表示されます。
  • Vo:
    yo-ka
    Birth:
    10.31
    Blood:
    A

  • Gu:
    佳衣
    Birth:
    02.07
    Blood:
    0

  • Ba:
    翔也
    Birth:
    01.31
    Blood:
    B

  • Ba:
    達也
    Birth:
    03.28
    Blood:
    A


アーティストタグ

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