FEATURE

DAMY 「chilled.」

2017.11.28
DAMYのNew Single『chilled.』が12月6日にリリースされる。今作は“欲”をテーマに制作され、DAMYをもっとたくさんの人に聴いてほしいというメンバーの強い思いがパッケージされている。来年4月28日にはTSUTAYA O-WESTにて、ワンマンライヴ「反抗全書-本論-」も控える彼らに話しを訊いた。

取材・文:山本貴也
『「DAMYはもっと大きくなる」という確信が持てた』

――まずは、10月8日に行われたワンマンライヴの率直な感想から聞かせてください。 颯熾:AREAワンマンの前に池袋EDGEでワンマンをしたんですけど、そこから9ヶ月間くらい節目となるワンマンが空いたんですね。AREAを発表したときは正直不安な気持ちもあったんですけど、EDGEワンマン以降、たくさんの先輩バンドとツアーを回れたのでそこで大きく成長できたこともあり、実際にステージに立ってみると、次が見えるような手応えを強く感じることができました。「DAMYはもっと大きくなる」という確信が持てたので今後のモチベーションにも繋がるライヴでした。 ――手応えしかなかったと。

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颯熾:手ごたえしかなかったです。 :ギタリストとしての個人的な部分ですが、今まではギター1本だけでライヴに挑むことが多かったのが、ワンマン前にリリースしたミニアルバム『感傷的公約数』でDAMYの可能性を広げたいという思いで色んな楽曲に挑戦したんですね。だからAREAワンマンではギターを2本使って、さらにアコギも使ったんですけど、結果としてDAMYの音楽の幅がすごく広がったと思うし、単純にライヴで演奏しててすごく楽しかったです。 :6月に僕と颯熾の生誕祭を池袋ブラックホールでやったんですが、それぐらいの時期から「自分と向き合う時間」を大切にするようになって、先輩バンドの方々と対バンをしていく中で、ヴォーカリストとしてもっと意識や表現を高めたいとより強く思うようになったんですね。『chilled.』のレコーディングをしたのが夏の終わりくらいだったんですけど、その時期からトレーニング面などで結構自分を追い込むようにしてきた中で臨んだのが10月のワンマンでした。結果として、そこまで積み上げてきたものの成果が少しは感じられたかなと思えるライヴは出来たけど、同時に「まだまだやれたな」とか「ここはもっとこんな表現が出来たな」と思わされる部分もあって、自分としては決して完璧なライヴではなかった。だからこそ次のWESTワンマンでは集大成を見せたいなと思いますね。 ――得るものがあった分、課題も見つかったと。 :そうですね。まだまだ可能性があるなと思えたライヴでしたね。 海青:結論から言うと、すごくDAMYらしいいいライヴが出来たなと思っています。自分たちも楽しめたし、お客さんも楽しんでくれている感触がライヴ中ずっとありました。メンバーとファンで一緒に色んなことを乗り越えてWESTワンマンに向けて目指していこうという思いを伝えられたんじゃないかなと思っています。でも、WESTはお客さんとの距離もステージの広さもこれまで以上にスケールアップするので、そこでどんなライヴができるだろうなっていう課題が残ったのも事実ですね。 ――DAMYらしいライヴというと? 海青:“へヴィ&キャッチー”というテーマを定義として置いているので、正にその通りのライヴが出来たと思っています。「静」と「動」みたいなものをちゃんと表現できたと思いますね。 『今作は3曲通して“欲”がテーマ』
――今作『chilled.』の制作にあたり、何かコンセプトはありましたか? :今回は3曲とも自分の作詞作曲なのですが、自分たちの新しい一面を出したいと思いながら作って、その3曲がワンマンのセットリストに組み込まれた時に「どう見えるのか?」という感覚が強かったかもしれません。「これが新しいDAMYだよ!」ってAREAワンマンでお客さんに提示した時に、どんなレスポンスがあるのかっていう部分を意識していました。 ――実際の反応はいかがでしたか? :結果としてはすごくいいレスポンスが返ってきました。さっき海青が言ったように“へヴィ&キャッチー”というテーマの元の新曲なので、セットリストに組み込んでも違和感がなかったですし、お客さんもすんなりと曲を受け取って飲み込んでくれたなという感じがしましたね。 ――サウンド面でのこだわりもありますよね? :へヴィなところはよりへヴィに、キャッチーなところはよりキャッチーに研ぎ澄ませようという意図はありましたね。 ――歌詞についてはいかがでしょうか? :今作は3曲通して“欲”がテーマになっていて、もっともっと色んな人に自分たちの音楽を聴いて欲しいという思いが今回の原点ですね。自分たちの曲は最高だと思ってやっているので「みんなもっと聴いてくれ!」という感情が“欲”というテーマに繋がりました。 颯熾:それが椋の歌い方にも繋がっているんですよね。 :このレコーディングから声色の使い方とか、表現力のバリエーションについて今まで以上に意識するようになりました。僕は出来た曲を聴いた時に、最初にライヴの光景を想像することが多くて、自分がこの曲を歌ってる姿を想像した時に「カッコいい」と思えるか、この曲をライヴで表現できているイメージを持てるかどうかが選曲の基準なんですよ。今回の3曲はDAMY的に斬新な楽曲たちだったので、自分の中でも挑戦していかなきゃいけないことが多かったんですけど、結果として自分にとって成長の過程を感じられる曲になったのでとても思い出深いですね。 ――表題曲はすぐに決まりました? 颯熾:一瞬で決まったよね? :俺はちょっと「りありすと」と迷ったけどね(笑)。 颯熾:空が何曲かデモを上げてきた中で、「chilled.」をリード曲にしようっていう意見はすぐに出て、「これカッコいい。キテる!」って。「りありすと」はレコーディングが始まる直前に、当初予定していた曲と差し替える形で急遽収録することになったんです。 ――どんな理由で差し替えることに? :「chilled.」と「終止符」がわりとキャッチーなので、真逆の曲が無いと面白くならないんじゃないかなって思ってしまって、そこから「これでもか!」ってくらい激しい曲を急遽作ってメンバーに投げました。 颯熾:たぶん、空の中でこのまま行ったらこのシングルがふわふわしたものになってしまうと思ったんでしょうね。彼がさっき話した「へヴィなところはよりへヴィに、キャッチーなところはよりキャッチーに」というこだわりが強く出てると思うんですよ。キャッチーなだけのバンドってたくさんいると思うんですけど、「りありすと」みたいに歌詞も短くて、聴いた人が「なんだこれ?」と思う曲があることでよりDAMYらしい作品になったんじゃないかなと思います。 『映像におけるヴォーカリスト像にこだわりました』
――なぜ「chilled.」というタイトルに? :僕の曲って歌詞は出来ててもタイトルが決まらないことが多くて、詞の内容としては「僕たちの音楽を聴いて欲しい」という気持ちを込めたんですけど、それをタイトルで表すのってどうしたらいいんだろうってすごく悩んだんですよ。 ――「chilled.」には「冷却された」というような意味があります。 颯熾:今作の歌詞の世界観は空の「欲望」が詰め込まれているんですけど、色んなアイディアが出る中で空がポロっと「chilled.」というワードを出したら、全員が「あ、その手があったな」と。短くて簡潔な言葉だけど今の自分たちの思ってることが詰め込まれた言葉だと思ってすぐに決まりました。 :アホっぽいかもしれないですけど、CDが冷凍食品だとしたら、僕たちが曲を冷凍して、お客さんがそれを手にとって聴いてくれることを解凍することに例えたんですけど、「温かくて美味しい物を食べて欲しいな!」っていう……。なんか、すみません(笑)。 ――曲の冒頭で「どっぱどっぱっぱー」と声で入ってるのも面白いですね。 颯熾:あれはデモの段階で空が入れてたんですけど、空はそういう遊び要素を入れるのが好きなんですよ。 :悪戯が好きなんですよね。最初に椋の声が流れるじゃないですか。で、「音がちっちゃいな」と思わせて音量を上げさせておいて一気に「ドン!」みたいなのが欲しくて(笑)。 :レコーディングではその部分が一番苦労しました。質感が違うとかなかなか納得いくものが録れなかったですね。 :僕は「寝起きみたいな感じで!」とか言いながらディレクションしてました(笑)。 ――では、今作でのこだわりや聴きどころを教えてください。 颯熾:ベースとしては「終止符」が一番こだわりましたね。元々のデモから一番フレーズを変えていて、「邪魔せず目立とう」みたいなことを意識しました。 海青:プレイが一番大変だったのは「りありすと」で、一番悩んだのは「終止符」ですね。「りありすと」に関してはライヴ曲ということもあって、少ないテイクでいかに勢いや初期衝動を出すかという部分が大変で、「終止符」はドラマーが現実的に叩けないようなフレーズが空のデモに入っていたので、いかにドラマー的観点で成立させるかという点で頭を使いました。大変だったけど楽しかったです(笑)。 :僕は「chilled.」が一番好きなんですけど、「chilled.」の話はみんながたくさんしてくれたので俺は「りありすと」のレコーディングの話をしようかな。 ――お願いします。 :歌いまわしについてはほぼアドリブなんですよ。アドリブで笑い声にもならないような悲しいうめき声を入れたり、その場のテンションで予定には無かったシャウト入れちゃったり、そういうのが逆に良かったかなって。レコーディングなんだけどライヴに近い感覚というか、ライヴのイメージをそのままぶつけました。 颯熾:マイクもハンドマイクで録ってたしね。 :ライヴと同じ環境でレコーディングしました。 :レコーディングスタジオのヴォーカルブースで1人ライヴをやってて、狂気に満ち溢れてました(笑)。 :上半身は裸でした(笑)。 ――「終止符」のAメロの対話みたいなアプローチも面白いですね。 :前作の「虚言癖」でもあったんですけど、ああいうシリーズ好きなんですよ。シャウトとかでの掛け合いも嫌いじゃないんですけど、ああいう意味合いがあるもので対話になってるものは珍しいと思うので、言い回しは結構こだわりました。空のコーラスパートが淡々としているのに対して、俺の方のパートは感情重視でメリハリを意識しました。 :今作で一番新しいなと思うのは「終止符」なんですよ。まず、サビから始まる曲が今まではなかったし。Aメロで演奏が抑え目になってるのもあんまり無かった。Bメロでバンドサウンドを大胆に止めちゃう部分もあったり、サビの後に4分の3拍子のパートがあったりとか、色んな要素を詰めこむだけ詰めこんで1曲にまとめました。 ――「chilled.」のMVの見どころも教えてください。 颯熾:まず目に付くのは背景の蛍光灯だと思うんですよ。MVのアイデアを出していく中で、最初から「開けた空間に蛍光灯を立てて演奏したい」というのがあったんです。それで実際に撮影現場に行ってみたら想像以上の数の蛍光灯があって、それだけで「これは絶対にカッコいいものが出来るぞ!」と確信しました。個人的な話をすると、色んな自分を見せたかったので思い切ってイメチェンしたんですよ。衣装もこれまでは細身のシルエットが多かったんですけど、今回はロングコートタイプのものにして、ライヴでも動きが綺麗に見えるので新しい発見でした。 :今までのMVはとにかく演奏シーンで激しいパフォーマンス中心のものが多かったんですけど、今回はメンバーそれぞれの表情がたくさん見えるのが良かったなと思います。衣装に関しては、プライベートもステージもダボっとしたものが好きなので、今回も動いた時に映える衣装を作ってもらいました。 海青:どこまでいってもこの話になっちゃうんですけど、MVでも“へヴィ&キャッチー”と“静と動”を重視しています。衣装に関しては、自分のルーツになっているドラマーからの影響もあって、袖ありのジャケットに挑戦してみました。 ――おでこのマークには何か意味があるんですか? 海青:梵字なんですけど、文字自体に意味は無いんですよ。自分でもどんな意味なのか分かってないくらいなので……。 一同:(爆笑) ――毎回同じ文字を書いてるんですか? 海青:いえ、毎回気分で変えてます。仏教とか密教とかが純粋に好きで、それを単純に描いてみました。 :俺はこういう曲調なんで、ヴォーカルがパキっと前に出てる映像にしたいというのがあって、お客さんが観た時に「あ、DAMY分かりやすい表現してきたな」って思わせるものを提示したかったんです。メンバーも言ってるように各々の表情がしっかり映っているし、ひとつひとつのポージングにもこだわったり、小道具で杖を使ったりとか、映像におけるヴォーカリスト像にこだわりました。 ――衣装は道化師がテーマですか? :前作「虚言癖」の時にやりたいことを詰め込みすぎちゃったのでかなり悩みました。自分のルーツとなったアーティストをもう一度見返したり、自分のなりたいものをあらためて見つめ直したりして考えていきました。完成までに時間はかかったんですけど、その分愛着のあるものになりましたね。 『もっともっとDAMYを広い場所で闘っていけるバンドとして見せていけたらいいな』
――12月24日のクリスマスイヴには、空&海青 生誕記念ワンマンライヴ「海も青けりゃ空も青い Vol.2」が開催されます。 颯熾:この日が空のガチ誕生日なんですよ。まだ内容は秘密ですけど、普段のワンマンとはちょっと違ったことをやろうかなと考えていて、DAMYのいつも見せていない面を見てもらうワンマンになればいいなと思います。 ――普段よりはアットホームなライヴになりそうですね。 颯熾:そうですね。DAMYのことを「怖いバンドなのかな」って思ってる人にとっても足を運びやすいライヴにしたいと思います。 ――そして来年4月28日にはTSUTAYA O-WESTにてワンマンライヴ「反抗全書-本論-」あります。前回のワンマンが「-序論-」でしたのでそことの繋がりも気になります。 :言葉の意味どおりですね。「-序論-」が終わっての「-本論-」に必ずしも全てが詰まっているという訳でもないんですが、前回のワンマンで次の課題も見つかって、そこからさらに多くの新しい人にDAMYを知ってもらうために色々と頑張ったことの結果がひとつ形になればいいなと思っています。 ――「反抗全書」シリーズの総集編ということなのでしょうか? :あくまでも現状の総集編ですね。決してここで終わりというわけではないです。 ――それでは最後に来年に向けての意気込みや豊富を教えてください。 颯熾:2017年はDAMYにとっての転換期となる1年だったので、今年からDAMYを知ってくれた人が多いと思うんですけど、来年はこれからのDAMYをもっともっと広げていく1年にしたいですね。 :2017年は“へヴィ&キャッチー”というテーマの元で聴覚的に研ぎ澄ませていった1年だったので、2018年は視覚的にも研ぎ澄ませる1年にしたいですね。今まで以上に見た目の部分でももっと尖っていこうと思います。 海青:2017年はバンドとしても個人としてもすごく成長できたので、ベタな言い方になっちゃいますけど来年はさらに成長できたらなっていうのがありますね。個人的には今年の序盤に体調崩しまくったので、来年も体調だけは気をつけていきたいですね。 :2017年はメンバー各々がそれぞれの壁にぶち当たってきたと思うんですよ。僕の場合は歌や表現の部分がまだまだ足りないし、メンバーも演奏面やグルーヴ面で色々思うことはあったと思うんですよね。なので、来年はその壁を越える1年にしたいし、もっともっとDAMYを広い場所で闘っていけるバンドとして見せていけたらいいなと思います。


COMMENT MOVIE

RELEASE

NEW SINGLE『chilled.』
2017年12月06日 Release!!
【A-TYPE】
CD+DVD
DMD-009A / ¥1,944(税込)
[CD]
01. chilled.
02. りありすと
[DVD]
01.「chilled.」Music Video

【B-TYPE】
CD
DMD-009B / ¥1,620(税込)
[CD]
01. chilled.
02. りありすと
03. 終止符

LIVE INFORMATION

ZEAL LINK Presents 「東名阪ZEAL LINK -Vol.4- 」

2017年12月07日(木) 大阪RUIDO
2017年12月08日(金) HOLIDAY NEXT 名古屋
2017年12月15日(金) 池袋EDGE

空&海青 生誕記念ワンマンライヴ「海も青けりゃ空も青い Vol.2」

2017年12月24日(日) 池袋Black Hole

ZEAL LINK Presents「東名阪ZEAL LINK -Vol.3-」~4MAN 40MINUTES LIVE~

[名古屋] 2018年01月20日(土) HOLIDAY NEXT NAGOYA
[大阪]  2018年01月21日(日) 大阪RUIDO
[東京]  2018年02月04日(日) 池袋EDGE

DAMY 2ヶ月連続主催「相手変われど主変わらず」

[第一弾 池袋編] 2018年02月08日(木) 池袋 Black Hole
[第二弾 新宿編] 2018年02月17日(土) 新宿RUIDO K4
[第三弾 渋谷編] 2018年03月24日(土) 渋谷 REX

DAMY ワンマンライヴ「反抗全書-本論-」

2017年04月28日(土) 渋谷TSUTAYA O-WEST


2017年12月16日(土) 新横浜NEW SIDE BEACH!!
2017年12月30日(土) 渋谷REX
2017年12月31日(日) 高田馬場AREA

DAMY PROFILE


  • Vocal:

    Birth:
    06.18
    Blood:
    B

  • Guitar:

    Birth:
    12.24
    Blood:
    AB

  • Bass:
    颯熾
    Birth:
    06.20
    Blood:
    B

  • Drums:
    海青
    Birth:
    12.30
    Blood:
    -



DISCOGRAPHY

アーティストタグ

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