INTERVIEW

レイヴ 「ツミトバツ」

2017.11.07
ヴォーカル、レンの手錠姿の写真と「レン、逮捕」の話題作りが炎上。ネット上で物議を醸しだしたニュースはまだまだ最近のこと。これも、11月15日に発売する最新シングル『ツミトバツ』のプロモーションを兼ねての仕掛け。今回の『ツミトバツ』、悪辣なアーティスト写真の印象通り、だいぶ黒いモードが入っている。何故、レイヴがダークな表情を提示したのか。まずは、彼らの言葉へ耳を傾けていただきたい。

取材・文:長澤智典
『「これまでとは違う方向性で行きたい」という話をしている中、「だったら、思いきり振り切ろう」という考えをみんなが持っていたからね』

――最新シングル『ツミトバツ』を通し、だいぶイメージチェンジしました。印象を変えたい意識は、今回強く持っていたのでしょうか? nisa:若干はありましたね。というのも、アルバム『不幸福論』を発売し、5周年記念を通した一連の動きを終え、レイヴとしての一つの節目を感じていた。だからこそ、また新たな雰囲気で攻めたいなという意識がメンバーみんなの中にあったんですよね。 レン:その一つの形として提示したのが、かなりヤバい感情を投影した「ツミトバツ」と「アンチメランコリック」の2曲でした。 nisa:今までもそういう感情を出した楽曲はあったんですけど、よりそこが色濃く出たって感じでしたね。 ――これからのレイヴを彩るうえで、ブラック、ダークな感情を強く打ち出そうという意識を強く持ってたということ?

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:今後ずっとそういう方向で……ではなく、今回のレイヴのモードがそこだった。 nisa:そうだね。「これまでとは違う方向性で行きたい」という話をしている中、「だったら、思いきり振り切ろう」という考えをみんなが持っていたからね。そこから出てきたのが、毒づいた言葉だったり、激しい演奏だったりしたわけなんです。レン自身は、毒づいてるのではなく、素直に感情をぶつけてきた形らしいけど。 レン:毒づいてはないです。あくまでも強い感情を素直に吐き出したら、意識の方向性的にそういう風になったということなので。 :楽曲もヴィジュアル面も、だいぶ攻めな姿勢を打ち出したのも、これまでポップ色が強かったぶん、あえて間逆に振り切った結果としてのこと。それくらい思いきって振り切ったほうが、強烈な個性を発揮するうえでは良いことだろうから。 ――先にも言ってましたが、黒いレイヴという姿は、あくまでも今回のモードとして捉えたほうがいいわけですよね。 nisa:レイヴの面白さや強みって、作品ごとにいろいろと色を変えていけること。むしろ、ヴィジュアル系ってそこが音楽を表現していくうえでの強みになっているジャンルじゃないですか。俺ら自身「こうでありたい」「こうであるべき」というこだわりはない。それどころか、新しい挑戦を行うことで新しい一面を見出せたほうが楽しいなと思ってる。実際にこれまでだってそうしてきたし、これからだって「次はどういうレイヴを打ち出していくんだろうか?」を自分たち自身で楽しんでいることなんで。 『好きな人の歯ブラシになりたいくらいの欲求、俺の中にはありますよ』
――『ツミトバツ』も『アンチメランコリック』も、歌詞や楽曲の攻め方が、だいぶエグいですよね。 nisa:レン自身の持っている世界観がそうだったからね。今回も、レンが何を表現したいかを最初に決めたうえでの制作だったし、バンドとしても、ヴォーカルが歌いたいことを表現してゆくのが一番いいスタイルだと思ってる。今回の「ツミトバツ」も「アンチメランコリック」も、メンバーの誰かが「これはどうなの?」と思うこともなく、全員がレンの先導してゆく意識へ共鳴なり共感したうえで、共に寄り添いながら作り上げた形でしたからね。 ――レンさんの中には、最初から「こういうテーマで今回は表現したい」という想いがあったわけだ。 レン:ありました。 nisa:実際の曲作りも、レンの提唱したテーマをみんなが共有したうえで各々に曲を作り始めた形でしたからね。たまたま今回は2曲とも自分の楽曲を収録してるけど、悠も同じ意識で曲制作へ向かっていたんで。 ――そのテーマが気になります。 nisa:「これまで女性目線で歌詞を表現することが多かったぶん、今回は男性目線で書こう」というのが一つ。もう一つが「人を殺してしまうくらいの愛を描くこと」でした。 ――「人を殺してしまうくらいの愛」ですか……。 nisa:そうなんですけど。あくまでも自分の意識の根底にあったのは「ラブソング」という想い。 ――人を心底愛すると、そこまで意識がイッてしまうのはわかる気がするというか……理屈的にはわかります。 レン:自分の中にある感情だからこそテーマとして持ってくれば、歌詞にも書いたことですけど、それって程度の差はあれ、人ならみんなが持っている感情だと思う。そこから今回は、「ツミトバツ」の中へ「人を殺してしまうくらいに強い男の愛情や欲望を書こう」と思ったし、その主人公の気持ちへ僕の意識も重ね合わせ書いた形でした。 ――“君の歯ブラシになって あむあむ戯れ合いたい”願望も、レンさんの中は強くあること? レン:好きな人の歯ブラシになりたいくらいの欲求、俺の中にはありますよ。 nisa:それくらい強い感情を楽曲に投影してゆくうえでも、音の中へこれまで以上の激しさが必要だった。だからチューニングも落としたんですよ。結果、今までのレイヴでは出してこなかった激しさも楽曲に反映させた。それだって、重たい音にしようというよりも、楽曲や歌詞が求める想いを突き詰めた結果としてのスタイルでしたからね。 『それって究極のラブソング……恋愛感情の究極の形なんですよ』
――悠さんは、「人を殺してしまうくらいの愛を描くこと」というテーマを聴いたとき、どんな印象を覚えました? :さっきレンも言ってたけど、それって究極のラブソング…恋愛感情の究極の形なんですよ。だから曲調も歌詞の面でも、最期のほうへは切なさも滲み出てる。そういった面でも、究極さはしっかり描き出せたんじゃないかな。 ――「ツミトバツ」の歌詞には、ストーカー風、偏執狂なだいぶヤバい男性が登場しますよね。 :そうっすね。でも、俺としてはそんなに怖いとは思わなかった。そこは、人それぞれの捉え方なんだろうけど。「ツミトバツ」に出てくる男性の心理だって、これも一つの純愛の形なんですよ。確かにパッと捉えたら、この男性は気持ち悪い存在かも知れない。逆に捉えたら、凄く純粋な考え方を持っている。ただ、その純粋な考え方は日本では……いや、世界的には犯罪者として扱われてしまうだけということ……。 ――なるほど……。 :妙な例え話になってしまうけど、世の中には露出狂や盗撮や痴漢行為などを行い捕まってしまう人っているじゃないですか。そういう人たちって、それが性癖なばかり我慢出来ずにそれらの行為へ及んでしまう。そういう人を僕はちょっと可哀相だと思ってしまう面もある。でも実際には犯罪のように、良くないことですけどね。 ――「ツミトバツ」に登場する男の人は、好きな人を愛しすぎるあまり、彼女の自宅周辺まで自主的にパトロールしちゃってますからね。 :その正義感の強さもまた、純愛なんですよ。それを、世の中ではストーカーと呼ぶだけで。 ――凪さんは、「ツミトバツ」に登場する男性をどのように捉えました? :悠も言ってたように、これも究極の一途な愛の歌というか、一途な気持ちを振り切ってしまった男の歌だなと捉えています。ただ、その振り切り方が犯罪的なほうへ究極に振り切ってしまったというだけで……。 ――凪さん自身も、「わかる」という意識なのでしょうか? :まぁ、どーなんでしょうね。ちょっとわかる部分もあるけど、でも「殺さんでええやん」と当たり前に思う部分も、もちろんあるんで。 nisa:まぁ、レンがそこまでの気持ちを書きたかったように、それがレンなりに感じた究極の愛の形なのかも知れない。 レン:あくまでも俺は、『ツミトバツ』をラブソングだと思って書いてる。けっして狂気的な感情を書こうなんて思ってない。いろんなアーティストさんがラブソングを書くのと同じように。GLAYさんが「HOWEVER」を書いたのと同じ気持ちで、俺は自分なりの視点でラブソングを書いただけ。ただ、あまり人には見せない面や、表には出ない感情を歌詞を通して描こうというところはありましたね。 nisa:レンの振り切り方として今回はかなり冴えてるように、いいと思いますよ。 『この髪形だと毎日髪の毛を洗えないから、たまに頭皮が痒くなる』
――より感情の内側を抉り出し表現してゆく。そんな今のレイヴのモードは、かなり斬新で刺激的なように、またいろんな物議を醸しそうですね。 nisa:というより、人の感情の奥底にはこういう部分ってみんなあるんですよ。これまでも、そういう感情を曲の中へちら見せはしてたけど。今回は、それをがっつりと出した形なんです。バンドって、成長するたびに大人しくなっていくじゃないですか。レイヴが成長していく中、この時期にこういう振り切れたものを出せたのが良かったなと思ってる。 ――今はみなさん、振り切りたい気持ちが強いからなのでしょうか? :中途半端にやるくらいなら、思いきり振り切ったほうがぜんぜん良いんで。 ――凪さんの感情の中にも、邪悪なモードはある? :僕、もともとこういうスタイルのほうが得意なタイプ。元がポップな人間ではないので、表現するうえではやりやすかったですね。 nisa:まぁ、見た目的に一番変わったのは悠だけどね。 :今までもいろんなメイクをやってきたし、これまでは自分が一番格好良くなる服装や髪形を心がけてきたけど。似たようなメイクや格好をしている人らと並んでしまってはヴィジュアル系としてやっている意味があるのかな? と思って。だから今回は、今までの中でも一番メイクが濃いながらも、髪形も含め、かなりのインパクトを狙いました。 ――ファンの方々の反響はどうなんですか? :「ヤダ」という人もいれば、「これまでの中で一番カッコいい」という人もいるように、そこは賛否両論出ています。ただ、俺はその反応自体はとくに気にせずにやっていること。あえて苦労を言うなら、この髪形だと毎日髪の毛を洗えないから、たまに頭皮が痒くなる。それくらいかな(笑)。 『レンの“あむあむ戯れたい”という歌詞のギャップにやられつつ。ギターソロもいい感じで泣いていて、心をグッと動かす曲になったと思います』
――改めて『ツミトバツ』についての手応えを聴かせてください。 レン:自分の本質を描いたラブソングになりました。 nisa:開始そうそうハッとさせる表情を持ちながら、いきなりレンの“あむあむ戯れたい”という歌詞のギャップにやられつつ。ギターソロもいい感じで泣いていて、心をグッと動かす曲になったなと思っています。 :サウンド面でも、今までとはちょっと異なる感じにもなれば、歌詞のアプローチも女性目線から男性目線へ変わったように新しい挑戦もしつつ。でも、やっぱりレイヴらしさもしっかりと残っている楽曲になりましたからね。歌詞にはメッセージも詰め込まれていれば、ライヴでもいい感じで盛り上がりそうだからね。 :まさか、活動6年目に入ってチューニングが下がるとは思ってもいなかったんですけど。でも、ダウンチューニングにしたことで楽曲に激しさが出ていい感じになったし、これまでもレイヴの魅力にしてきたメロディの良さもしっかりと活きている。まさに新しい挑戦を行いつつも、今までの良さも引き継いだ、これからへまた期待を寄せられる作品になったと思います。 『アンチは勝手に騒いでるだけなんで俺はなんとも思わない。そんな存在を気にしてもしょうがない。むしろ、勝手にやってることだけに「お疲れさま」って感じです』
――「アンチメランコリック」では、アンチファンに対して毒づきました。 レン:「アンチメランコリック」は、「ツミトバツ」以上に楽しく歌詞を書きました。 nisa:書いてる言葉使いの汚さは置いといて、レンの書いた歌詞の内容には「まさに、そうだよな」と思わされましたからね。ごもっともなことを書いてるように、すごく共感しています。 ――アンチの存在は気になるものでしょうか? nisa:興味のない人よりも、アンチでいる人のほうが俺らのことを知ろうとしたうえでディスっているように、とくに除け者にする存在でもないのかな? とは思っています。 ――気にならなかったらディスりもしないけど、その存在が気になるからディスっているわけですもんね。 nisa:そうなんですよ。じつは「アンチメランコリック」も、今回のリード曲候補として持ってきた楽曲。「ツミトバツ」は今までのレイヴじゃない方面で振り切った曲にしようと作れば、「アンチメランコリック」は今までのレイヴのテイストを割と残したうえで攻めた楽曲ですからね。 ――「ツミトバツ」「アンチメランコリック」ともに攻めていますよね。 nisa:2曲ともアグレッシブな感じに仕上げたいという気持ちがあれば、2曲とも口ずさみやすいキャッチーさも心がけたように、同じベクトルを持ちながらも異なる表情を1枚の中へ並べられたのは良かったなと思います。 :歌詞に関しては、「おー、よく言ってくれた」という感じです。 ――凪さんも、共感しているんですね。 :アンチってすげぇ罵声を浴びせてくるように、むかつく部分があるじゃないですか。でも、その罵声があるからこそ、こっちも「この糞が!!」と奮起しながら立ち向かっていく。そう考えたら、互いにけなし合いながら、それをパワーにしていくことで自分らも成長していけるように、そこは自分らでもアンチの声を逆手にとりながら成長していこうという感じですね。 :アンチって勝手にやっていることじゃないですか。もちろん俺らは、一人でも多くの人たちにレイヴを知ってもらいたいし、一人でも多くの人たちにファンになって欲しいと思ってるけど。アンチは勝手に騒いでるだけなんで、俺はなんとも思わないですね。そんな存在を気にしてもしょうがない。むしろ、勝手にやってることだけに「お疲れさま」って感じです。 レン:「ツミトバツ」「アンチメランコリック」も、両方とも「マジかよー」と思いながらもクスッと笑える内容のように、そこは楽しんで聞いて欲しいですね。 『罪を犯した以上、制裁を受けるのは報いだと思ってる』
――11月18日からは、ワンマンツアー「罪と制裁」がスタート。1本1本のライヴへ「-●●裁判-」と名付けました。 レン:罪を犯した以上、制裁を受けるのは報いだと思ってる。だからこそ、「罪と制裁」というタイトルが一番しっくり来るなと思って付けました。むしろ、今言いたいことと言葉をリンクさせたら、このタイトルになった形です。 :「罪と裁判」はコンセプトがしっかりしているツアーだからこそ、そのテーマに沿ったライヴを各地でしっかり見せて行きたいし、そこでいろんな審判を下してもらえたらなと思ってる。 :今回のツアーで制裁するのか、されるのか。今回のプロモーションのやり方も含め、そこは毎回裁判になってくることかなと思ってる。だからこそ、最期までしっかりワンマンを観てもらったうえで有罪なのか無罪なのかを、訪れた人それぞれに感じ、考えてもらえたらなと思ってる。 ――今のレイヴは、いろんな物事を自分たちのパワーに変えていません? nisa:むしろ、いろんな物事をパワーに変えてこそ、前へ進んでいけるとも思ってる。それがどんな形だろうと、俺らは楽しみながら前へ進み続けますよ。 レン:CDとしても楽しんで欲しいけど。ぜひ、ライヴで「罪と制裁」を体感し裁判して欲しいですからね。




RELEASE

NEW SINGLE「ツミトバツ」
2017年11月15日(水) Release!!
【初回限定盤】
CD+M∞CARD
PSIM-30056 / ¥1,800 (税抜)
[CD]
01. ツミトバツ
02. アンチメランコリック
[M∞CARD]
「ツミトバツ」MV + メイキング映像

【通常盤】
CD ONLY
PSIM-20045 / ¥1,200 (税抜)
[CD]
01. ツミトバツ
02. アンチメランコリック

LIVE INFORMATION

PS COMPANY PRESENTS レイヴ ONEMAN TOUR『罪と制裁』

[罪と制裁~渋谷裁判~]   2017年11月18日(土) 渋谷REX
[罪と制裁~大阪裁判~]   2017年11月23日(木・祝) 心斎橋VARON
[罪と制裁~名古屋裁判~]  2017年11月24日(金) 名古屋ell.SIZE
[罪と制裁~仙台裁判~]   2017年12月02日(土) 仙台spaceZero
[罪と制裁~広島裁判~]   2017年12月06日(水) 広島CAVE-BE
[罪と制裁~福岡最高裁判~] 2017年12月08日(金) 福岡DRUM Be-1

みやながさき 寂しいヤツらとクリスマスナイト in 代々木

2017年12月25日(月) Zher the ZOO YOYOGI ※二部制


2017年12月31日(日) 高田馬場AREA
2017年12月31日(日) 新宿ReNY

レイヴ PROFILE

※画像クリックで大きい画像が表示されます。

  • Vocal:
    レン
    Birth:
    03.02
    Blood:
    O

  • Guitar:
    nisa
    Birth:
    08.21
    Blood:
    A

  • Bass:

    Birth:
    12.30
    Blood:
    OよりのA

  • Drums:

    Birth:
    04.06
    Blood:
    B



DISCOGRAPHY

アーティストタグ

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