INTERVIEW

THE BLACK SWAN 「RAGE」

2017.02.28
なんて重厚な作品だ。
原曲8弦ギターDROP-Eチューニングで制作した5thシングル『RAGE』が、3月8日に2-TYPE発売になる。
リリース後は、メンバープロデュースによるワンマンツアー「MEMBER PRODUCE ONEMAN TOUR「Rage against...xxx」」がスタート。
各メンバーの地元か縁の地でライヴが行われる。
ツアーのファイナルは、4月22日の新宿BLAZE。彼らがどんな想いを胸に、今を生きているかを伺った。

取材・文:長澤智典
「楽曲全体が持つ説得力だったり、言葉の重みや自分たちの思想など、あらゆる観点から自分たちのスタイルを見直し、そのうえで『RAGE』という一つの始まりの答えに辿り着きました」

――作品を重ねるたび、THE BLACK SWANのサウンドはどんどんラウドになっていません? :最新シングルの『RAGE』に至っては8弦ギターを使って制作をしているのでそうなり続けています。
:今回は聴感上だけではなく、目に見える形でもそれを提示しています。そうしたのも、多くのバンドがヘヴィなスタイルを追求している中、THE BLACK SWANは世界観へ重きを置いたうえでヘヴィなスタイルを追求し続けてきたので、今回はサウンド面や視覚面でもヘヴィな面に重きを置く形を取ったからなんです。

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――前シングルの『PERSONA』から、その傾向は顕著に出るようになりましたよね。 :そうですね。作品として、表現してゆく音の制作面でも明瞭に発信するようになったのは『PERSONA』からになります。
RENA:今回の『RAGE』に関しても、「シンプルな音楽スタイルでありながもTHE BLACK SWANらしさを活かした楽曲」を目標に制作していましたからね。
――よりラウドさを追求していく。それが一番重要視しているテーマ? RENA:いえ、ただただヘヴィさを追求するだけなら誰にでも出来ること。THE BLACK SWANはそこじゃなく楽曲全体が持つ説得力だったり、言葉の重みや自分たちの思想など、あらゆる観点から自分たちのスタイルを見直し、そのうえで『RAGE』という一つの始まりの答えに辿り着きました。
――最新シングル『RAGE』は完成形ではなく、これも、進化したステージに歩みだした始まりの作品になるんだと? RENA:そうですね。前シングルの『PERSONA』ではけっこう同期を使っていたんですけど、その頃から、メンバー内で「無理に同期を使わなくてもいいんじゃないか」という話をするようになりました。そういう声が出たのも、自分たちの演奏だけで構築する生のグルーヴを活かした音楽が楽しいし、何よりもカッコいいなと思えているからなんです。実際、自分らの技術面や表現力での成長も目に見える形で出てきたからこそ、そう思うわけであって、今回はそれを打ち出すための作品を作ろうと思ったんです。そう言いながらも「CALL MY NAME」は同期を使ってるんですけど、「RAGE」と「VOMITER」は同期を外し5人だけの音で構築しています。
――今は同期をなくす形にバンドはシフトしている時期? :そこは楽曲によりけりですね。例えばの話「同期を完全に使わない」と決めてしまうと、逆に自分たちの表現の視野を狭めてしまう。無理に同期を使うのだって違うこと。前だったら同期がないと音的に寂しく感じていたこともあったけど、今はストレートなバンドサウンドのみで勝負しても自信を持てるのはバンドとして成長できた証なんだと思う。
「8弦ギターのツインというスタイルはヴィジュアル系では見たことない」
――今回の作品は全編8弦ギターで制作。そこも今のTHE BLACK SWANの音楽性を際立たせるうえで大きな個性や魅力を放っていることですよね。 :6弦ギターよりも帯域の太い音の鳴る弦が2本増えたのは大きな変化ですね。8弦ギターのツインというスタイルはヴィジュアル系では見たことないですし、内外の音楽シーンを見ても前例として聴いたことがない。しかも低音域で勝負をしようと提案をしたのが、本来なら低音域の音がぶつかりあうから避けたがるはずのベーシストだったのもポイントになっています。
RENA:『RAGE』の中でも自分は極力2本の8弦ギターの音と重ならないフレージングや音作りを心がけていたんですけど、それでも低音域がぶつかっている面も少しあると思います。けど出来上がった作品がカッコよければそこに対しての不満は一切出てこない。むしろ、8弦ギターが2人いるバンドという見た目のインパクトのほうが面白いと思っての提案だったんです。特に樹の8弦ギターは見た目のインパクトもかなりゴツいからね。
:いかにも「普通のギターじゃないぞ」という8弦ギターをわざわざ選び、聴覚上のみならず視覚面でも「なんか、あの人すごいギターを持っている」という感じを出したかったんです。
:逆に俺は、見た目重視ではないスタイルのギターを持っている。そこのコントラストもいいんだろうね。
「『RAGE』と『VOMITER』は、歌っている内容は異なれど、両方とも“怒り”をメインに表現している」
――完成した「RAGE」はメンバーとしても嬉しい手応えを感じています? :かなりの手応えがありますね。以前までのTHE BLACK SWANは音を足し算しながら構築していくことが多かったけど、今回はなるべく余計な音を削ぎ落とす引き算として構成し、かなりシンプルなスタイルに仕上げました。しかも今回は曲順や楽曲の構成を変えた2-TYPEのシングル盤を発売するので、並びが違うだけでぜんぜん違った印象に聞こえる嬉しい驚きも感じてもらえるんじゃないかな。
――他のメンバーのみなさんも「RAGE」の手応えに関して教えてください。 :今って音源を聴く人は大体イヤホンを通してのことが多いじゃないですか。だから今回の作品は、イヤホンで聴いたときにどう聞こえるかも気にして作っています。そのうえで自分のドラムに関しても、音圧を重視しようと、スネアとバスドラムの音圧にはかなりこだわったミックスを施していきました。そこはいい感じで音に反映されたなと思っています。
:初めて8弦ギターを触って制作を始めたわけですけど、8弦ギターの持つ特性を模索しつつ、極力8弦ギターの持つ美味しい部分を引き出しながら「RAGE」は作りあげています。もちろん、これからも8弦ギターの可能性は探り続けてくとはいえ、現状納得のいくところまで作品へ落とし込むことが出来たと思ってます。まさにこの「RAGE」は、THE BLACK SWANが8弦ギターを用いて音楽性を追求し始めたその先駆けとなる作品です。
RENA:2本の8弦ギターの帯域とベースの帯域との棲み分けをし、それぞれの音をしっかり聞かせたいことから正直すごく悩みました。今回は5弦ベースを使い、レギュラーチューニングの1オクターブ下になるドロップEチューニングで演奏したんですけど。ベースが1オターブ低くなると、下手すれば何を演奏しているのかわからなくなる。結果、高いポジションの音も上手く使ってレンジを広く持った演奏を心がけたことで、今までにはなかったいろんなフレーズが生まれた作品になりました。
:8弦ギターにしか出せないギターのうねり感は、最初の試みにしては上手く出せたなと思ってる。ここに詰め込まれているのは6弦ギターじゃ絶対に出せない音ばかりだし、誰が聴いても面白い作品になったと思います。加えて、今回は同期を使ったのは1曲だけなので、今まで以上に各メンバーの演奏の呼吸も自分たちの伝えたい感情もより上手く音を通して伝えられた作品にもなったと思ってます。
RENA:収録した3曲とも、本当にキャラクターがぜんぜん異なっているんで。
:それは歌うときの感情面にも言えることなんですけど、中でも「RAGE」と「VOMITER」は、歌っている内容は異なれど、両方とも“怒り”をメインに表現しています。しかも2曲とも同期を使ってないぶん、より強烈なストレートパンチを喰らわせた感じにできたとも思ってます。
――“怒り”をテーマにした歌詞にも興味惹かれました。 :ライヴって僕ら5人だけで出来るものではないですよね。いろんなスタッフさんやお客さんたちがいて、初めてライヴが生まれるし、完成していくもの。僕らが主戦場にしているライヴハウスのスタッフさんの中にも、こっちが驚くくらい親身になってくれる人もいるし、好き嫌いに関係なく誰もがプロの仕事として相応のクオリティを持って対応してくれる。でも、とあるライヴハウスで主催イベントをやった時に、自分らのみならずイベント自体がグチャグチャになるくらい酷いスタッフにあたった経験があって。それに対してむかついたからといって、例えばそいつらを殴って解決するかと言ったら何も解決しないし、その時間は戻っては来ない。それがわかっているからこそ、結局はぶつけようもない怒りだけが心の中へ渦巻いていた。その感情をぶつける矛先として、今回の8弦ギターでのヘヴィなアプローチという話も出てきて、その時の怒りを「RAGE」という歌詞にぶつけました。
――そんな背景があったんですね。 :誰だって日常の中、怒りを覚えながらもそれを飲み込むしかないこともいろいろとあると思う。俺らのライヴはそういう溜め込んだ感情を来てくれたお客さんも吐き出せる場にしていきたいし、THE BLACK SWAN自体がそういうバンドでありたい。いや、元々そういうバンドなんですけど、今回「RAGE」を作って、ライヴでのファンとの向き合い方だったり、余計にそこを強く思えたし、他のバンドのライヴでは絶対に味わえないライヴを、もっとこれから作っていこうと思ってる。
「この日だからこそのサプライズを与えたいし、逆に来なかった人たちを後悔させてやりたい」
――『RAGE』のリリース後には、メンバープロデュースによるワンマンツアー「MEMBER PRODUCE ONEMAN TOUR「Rage against...xxx」」がスタートします。このツアーは、メンバーそれぞれの生誕地や縁のある土地をワンマンで巡る形になると聞きました。 RENA:みんなの出生県を巡るツアーになります。ただし、メンバーそれぞれ生まれた土地にライヴハウスがあるとは限らないため、そこは場所を考慮して選んでいますし、僕は生まれた県と育った県が違うので、長年育った場所という意味で縁の地として会場を選んでいます。
:メンバーで地元のライヴハウスに出るという形は僕だけなんです。
RENA:ライヴハウス自体には僕も縁は持ってる。自分は鳥取県育ちだけど米子市で過ごしたわけではないので街のことはわからないんですけど、今回選んだライヴハウスは昔から出ていた会場なので、自分がバンドマンとして育った小屋ということは間違いない。
:僕は秋田生まれだけど、選んだ会場を使ったことがないから、縁の地ではあるけど縁の場所ではないです。
――今回のワンマンツアーは、8弦ギターナンバーもガシガシ演奏していく形になりそうですね。 :そうしていきますが、まだ8弦ギターで演奏する楽曲はそんな多くはないので、これまでの楽曲との兼ね合いをみながらですね。何よりメンバー各々が自分のプロデュースをするときにどんなセットリストやヴィジュアル面、ワンマンの内容を構築していくかを楽しんでもらえたらなと思ってる。
:メンバーそれぞれの意向を可能な範囲で形にしていきたいなとは思ってます。さすがにRENAに「全員モヒカンで」と言われても、「それはちょっと勘弁」となるんですけどね(笑)。
RENA:今回は、普段なかなか足を運ばない土地ばかり。地元の人たちはもちろん、遠くまで足を運んでくれる人たちもいるだろうからこそ、どれも特別なライヴにしていくつもり。
:俺、ドラムソロとか絶対にやらないんだけど、自分プロデュースの日だけは解禁しようかなぁ……。
RENA:それ、爆弾発言だよ! それを聴いただけで、絶対に観る価値あると思う人も多いはず。
:遠征する人のみに限らず、地元の中でも「秋田はいいや」と避けてしまう人っていると思うんです。もちろん、会場に足を運んでくれた人たちには「うわっ!」と喜んでもらえるようなこの日だからこそのサプライズを与えたいし、逆に来なかった人たちを後悔させてやりたい。それくらいのことをやってこそプロデュースデイになるわけでしょ。
RENA:そう、1本1本のライヴすべてにそういう価値を付けていくつもり。
――メンバープロデュースワンマン公演となると、観る側も「その日だけの特別感」を期待しちゃいますからね。 :メンバープロデュースと銘打ってて、いつもと変わらないライヴとか嫌じゃないですか。だったら、普段は絶対にやらないドラムソロをその日だけ解禁するのだって期待に応える形になるし、それがどういう形だろうと、期待している人を絶対に裏切らないことがプロデュースデイの意味だと僕は思ってる。
:その話を聴いて、ますます何をやろうか期待が高くなってきた。
――今回のツアーのファイナル公演となるのが、4月22日に新宿BLAZEで行う「BLAZE OF THE RAGE」になります。 :「RAGE」の歌詞にも“BLAZE OF THE RAGE”と記したんですけど、まさに新宿BLAZEに相応しいライヴにしていけるんじゃないかな。しかもワンマンツアーを経てのファイナル公演なので今まで以上にバンド力のあるワンマン公演になると思ってるし、そうならなきゃいけないとも思ってる。
――今回のアプローチをきっかけに、ますますTHE BLACK SWANの未来図が楽しみになってきているんじゃない? :このバンド、もっともっと上がっていけるなという気持ちを再確認した感じです。バンドって、どんなに人気があろうと進化を止めたら終わり。演り続けていく以上は、つねに進化していたい。
:8弦ギターナンバーのいろんな可能性だって、さらに見えてきている時期だからこそね。
RENA:つねにライヴに来てくれるお客さんや音源を聴いてくれる人たちにはワクワクやドキドキを提供し続けたいなとTHE BLACK SWANは思ってる。ワンマンに限らず、毎回のライヴにさえ付加価値をつけようと、メイクや髪形を変えたりなど突拍子もないことをいろいろやろうと思ってるし、すべての活動においてTHE BLACK SWANは、つねに「ビジュアルショックを与えることが、THE BLACK SWANがヴィジュアル系の中でやっていくうえでの使命」だし、そういう存在になり続けることが大事なんで。
:とにかく今は、新宿BLAZEでのワンマン公演へ向けて、今の自分たちの8弦ギタースタイルの進化と向上、理解度を深めていくことが大切。そのうえで最高の姿を新宿BLAZEで見せたいですからね。
:僕、ドラムを叩くのは好きなんですけど練習は嫌いなんですよ。でも、最高を作るために練習しなきゃな……。
RENA:それ、ここで言う?(笑)。




COMMENT MOVIE

RELEASE

5th SINGLE「RAGE」
2017年03月08日 Release!!
※TYPE-A,Bダブル購入で04月22日(土)新宿BLAZEワンマン公演との連動企画有り!!
【TYPE-A(豪華16Pブックレット仕様)】
CD
TKRDA-4003 / ¥1,500(税込)
[CD]
01. INTRO.(SE)
02. CALL MY NAME
03. RAGE

【TYPE-B】
CD
TKRDB-4003 / ¥1,500(税込)
[CD]
01. RAGE
02. VOMITER
03. CALL MY NAME

LIVE INFORMATION

Rage against...xxx

2017年03月12日(日) 柏Thumb Up(Produced by 誠)
2017年03月18日(土) 秋田LIVE SPOT 2000(Produced by 煉)
2017年03月25日(土) 静岡SUNASH(Produced by 儿)
2017年03月26日(日) 長野J(Produced by 樹)
2017年04月02日(日) 米子AZTiC laughs(Produced by RENA)

Rage against...xxx[type-E]

2017年03月20日(月祝) 仙台HOOK
2017年04月04日(火) 福岡DRUM SON
2017年04月05日(水) 広島SECOND CRUTCH
2017年04月07日(金) 心斎橋VARON
2017年04月08日(土) 名古屋HeartLand
2017年04月14日(金) 高田馬場CLUB PHASE

ONEMAN TOUR FINAL「BLAZE OF THE RAGE

2017年04月22日(土) 新宿BLAZE


2017年03月01日(水) 大阪FANJ-twice
2017年03月02日(木) 名古屋大須UNLIMITS
2017年05月13日(土) 高田馬場AREA
2017年05月21日(日) Music Club JANUS他全6会場
2017年05月27日(土) 池袋EDGE
2017年06月19日(月) 大阪梅田Zeela
2017年07月02日(日) 新宿HOLIDAY
2017年07月08日(土) 名古屋HOLIDAY NEXT
2017年07月09日(日) 大阪アメリカ村DROP
2017年07月24日(月) 仙台MACANA
2017年07月28日(金) 静岡SUNASH
2017年08月02日(水) 高田馬場AREA

THE BLACK SWAN PROFILE

※画像クリックで大きい画像が表示されます。

  • Vocal:

    Birth:
    04.06

  • Guitar:

    Birth:
    10.16

  • Guitar:

    Birth:
    07.10

  • Bass:
    RENA
    Birth:
    10.27

  • Drums:

    Birth:
    05.30



DISCOGRAPHY

アーティストタグ

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