INTERVIEW

シビレバシル「中野合衆国」

2016.12.6
10月26日に『GOKUMI』というインパクト抜群の先行シングルをリリースし、12月14日には初のフルアルバムとなる『中野合衆国』をリリースするシビレバシル。
Vo.和泉が愛する中野をテーマに制作された今作は、これまで以上にインパクトのある作品に仕上がっている。こちらを引っ提げたワンマンツアー『田中大輔~中野ブロードウェイ~』は、すでに東名阪公演が完売となっている。
そんな絶好調のシビレバシルの4人に話しを訊いた。

取材・文:山本貴也
「その時代のボディコンのお姉さんたちを生で見てみたかった」

――10月26日にリリースされた「GOKUMI」はすごいインパクトでしたね! 和泉:自分が見た目も含めて工藤静香さんになりたいっていう憧れがあって、曲も80年代を意識したものを作りたいなと思ったのがきっかけだったんです。本当は工藤静香さんをやりたかったんですけど、“ゴクミ”っていうワードがポップで響きもよくてそれに勝るものがなかったんです。だから後藤久美子さんは完全に被害者ですね……。
rei:僕も名前ぐらいしか知らなかったんですけど、やっぱり言葉としてのパンチ力がすごいし面白いと思いましたね。
和泉:だから後藤久美子を知らなくても別にいいんですよね。例え知らなくても「ゴクミって何だろう?」って思わすぐらいのパンチ力はあると思うので。

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――80年代のアイドルは元々好きだったんですか? 和泉:そうですね。昔のアイドルだと松田聖子さんが曲も映像も一番好きなんですよ。もし自分がその時代で思春期をむかえていたら確実に声と見た目だけで興奮してたなと思いますね(笑)。
――メンバーも80年代のアイドルが好きだったんですか? 一同:……。
和泉:完全に自分だけですね(笑)。
ユウト:曲はいいなと思うんですよ。その時代の曲って作曲してる方も有名な方が多いので。でもその時代のアイドルには憧れとか興味をもったことはないですね。
和泉:タイトルもいろいろ考えたんですよ。昭和から平成に移る時代の女性を演じたかったので、その時の流行りをいろいろ調べていきついた1つが「GOKUMI」で、それと同じぐらいパンチがあると思ったもう1つが「肩パット」だったんです。だからこの2曲を入れたらダブルパンチになるだろうと思って、「GOKUMI」と「肩パット」という並びにしました
――周りの反応はいかがでした? 和泉:お客さんの反応は分からないんですけど、関係者とかバンドマンの人からは、「よくヴィジュアル系のカテゴリの中であれを出せたね」とか「あのメイクで大丈夫なの?」みたいなことは言われました。
一同:(笑)。
和泉:あの空気感とか昔のカラオケボックスで流れたような映像を再現するのにヴィジュアル系という部分が邪魔だと思ったんですよね。でもとことんこだわってやれたので終わった時にはすごく満足だったし、してやった感はありました。ただ、自分が映ってる姿を見たら、自分が幼かったころの母親にそっくりだなっていう気まずさが……。
一同:(笑)。
――映像と一緒に観ることでよりあの世界観が伝わってきますよね。 和泉:歌詞にもこだわって書いたので、どうしても読んでほしくてテロップで出してみました。
ユウト:今回はテーマに沿ってジャケットも映像も取り組んでいるので、2曲通してこの80年代の空気感を感じてほしいですね。
rei:古い80年代のものを目指したんですけど、それが逆に自分の中では新しい発見がたくさんあって、こういうダンスチューンぽい曲は今までなかったし、カラージャケットとかハイウエストもやってみると意外とカッコいいなって思えて当時流行した理由が何となくわかりました。
和泉:衣装で言えば自分はボディコンなんですけど、よくこんな短いものを当時の女の人は穿いてたなと思いましたね。気を抜いたらすぐパンチラするので、その時代のボディコンのお姉さんたちを生で見てみたかったです(笑)。
Marya:アー写とかMVのイメージが強すぎてそっちに持っていかれがちなんですけど、歌詞を読むと意外と深かったり、じっくり曲だけを聴くと意外といい曲なので、映像と切り離しても聴いてもらいたいですね。
和泉:「GOKUMI」の歌詞に関しては、昔のワードを結構いれて書いたので、若い子たちからしたら「この言葉ってなんなんだろう?」っていうのもあると思うんです。だからもしそういうワードがあったら是非親御さんに訊いてほしいですね。そしたらきっと「懐かしいわね―」みたいな感じになるので、これをきっかけに親子の絆をわかちあってコミュニケーションをとってほしいですね。
――そんなところまで考えての歌詞だったんですね。 和泉:今考えました(笑)。
ユウト:誰かに聞いたんですけど、最近の若い子はググらないらしいんですよ。例え知らない言葉があってもそのまま放置らしいので、こちらから全部の意味を提示しないといけなくなってるみたいですよ。
――「ググる」って言葉自体がもう古いってこと? ユウト:もう死語ですね……。
和泉:死語って言葉がすでに死語でしょ(笑)。でもググらなかったら何もわからなくない?
ユウト:友達に訊くぐらいはするのかもしれないけど。
和泉:「GOKUMI」の発売記念主催のタイトルが『ジャン・アレジ』っていうタイトルなんですけど、それもほとんどの人が分かってないんだろうなって。「ジャン・アレジって最高だね!」って言ってくれる人もいるんですけど、そのほとんどが自分より上の世代ですから(笑)。
――こういうシリーズは今後も続いていくんですか? 和泉:いつも思いつきでやってるので、自分らが面白いなって思うことがあればやるかもしれない。椎名林檎さんにしてもそうですし、今回の「GOKUMI」にしてもそうなんですけど、やり過ぎちゃって上の圧力に潰されない程度のことはやっていきたいなと思いますね。
「『中野合衆国』は現時点での自伝ですね。ここから始まる物語の第1章です」
――12月18日から始まる単独劇場TOUR『田中大輔〜中野ブロードウェイ〜』の田中大輔というのは? ユウト:これは分からないですよね。
和泉:中野区の区長さんの名前なんですよ。たぶん中野区に住んでる人は住民票とか何かしら手続きをした時に一度はお目にかかったことのある名前だと思うんですけど、自分も最近書類をもらいに行くことがあって、ツアータイトルを発表した後だったので、田中大輔っていうハンコウが押してあるのを見てちょっと感動しちゃいました。
――中野愛を感じますね。 和泉:最近思うのは、田中大輔さんがめっちゃエゴサーチするタイプの人間だったとして自分の名前を調べるとするじゃないですか。そしたらよくわからない恰好をしたシビレバシルっていうバンドが勝手に『中野合衆国』っていうアルバムを出して、しかも『田中大輔〜中野ブロードウェイ〜』っていうタイトルのツアーをやるって書いてあったらどう思うのかなってちょっとドキドキしてます。何か反応してくれたらすごく盛り上がるとは思うんですけど、残念ながら今のところは何も反応がないんですよね……。
――ゴミ拾いもしてるのにね。 ユウト:12月18日の中野MOONSTEPの日にもゴミ拾いをするので「一緒に参加しませんか?」って誘ってみるのがいかもね。
和泉:それ言われたら断りにくいよね(笑)。
――狙うは中野PR大使だね。 和泉:そうなれたらいいですよね。それぐらい自分は中野を愛してるんで、今回のアルバム『中野合衆国』も中野愛を全面に押し出したアルバムにしたんです。
――ずっと中野に住んでるの? 和泉:上京してからずっと住んでるのでもう8年ぐらいですね。
――せっかくなので中野の良さをアピールしてくださいよ。 和泉:中野という街は、最近めっきり汚さがなくなってしまって綺麗になっているので自分としてはショックを受けてるんです。オリンピックの影響もあるかもしれないけど、特に駅前がすごく綺麗になってしまったのでそれがあんまり好きじゃない。上の人には逆らえないことがあるのかもしれないけど……これ全然褒めてないですね。
一同:(笑)。
ユウト:中野の人からしたらそこはアピールポイントなんじゃない?
和泉:そうかもしれないけど、自分は香川出身で香川にいる時から上京したら中野に住みたいって思ってたんですよ。自分の中での中野のイメージは、お笑い芸人とかパンクバンドの人たちが下積み時代に住む場所で、そこから成り上がっていくっていうのが高校生ぐらいの頃からの夢で中野の薄汚いアパートに住みたかったんです。東京に来てそこまでは実現させたんですけど、そこからが予定と違うんですよね……。当初の予定ではそこに住むのは長くても2〜3年かなって思っていて、売れた後に自伝で「昔は中野のボロいアパートに住んでたんだ」みたいなことを書きたかったんですけど、気がついたらもう8年も住んでて「こんなはずじゃなかった!」っていう挫折もあり、そのネガティブ要素も中野の良さも含めて、今の自分はこうなんだっていうことを今回のアルバムにまとめました。
――『中野合衆国』は和泉くんの歴史が詰め込まれているアルバムなんですね。 和泉:本当であれば皆に夢を与えてるようなアーティストになってるはずだったんですけど、それが今はちょっと予定がくるってできているので、『中野合衆国』は現時点での自伝ですね。ここから始まる物語の第1章ですね。
一同:(笑)。
ユウト:初めて聞いた。
和泉:だからアルバムに収録されている曲の全ては、自分の中野生活8年間の自伝です。
rei:言い切っちゃったよ……(笑)。
和泉:他のメンバーからしたら「そんなの知らねーよ!」って思ってるかもしれないですけど、それは仕方ないんです。自分がヴォーカルなんで……。
一同:(笑)。
和泉:ヴォーカルの考える世界を書くのがバンドだと思ってるので、そこは皆さんと共有したいと思います。だから自分からしたら1曲1曲がポエム的な感じなんですよね。
ユウト:ポエムって久しぶりに聞いたよ(笑)。
――シビレバシル和泉の中野生活8年間がつまったポエムのようなアルバムなんですね。 和泉:実はドラムのreiちゃんが最近まで中野の病院に入院してまして、結構大きい病院で階数も高いところで中野の街を見渡せるところだったんですね。reiちゃんの御見舞に行くついでに、せっかくだからと思って屋上に中野の街を見に行ったんです。そしたらそこに夕焼けがバーっと広がっていて、中野区役所もサンプラザも見えて、それを見てたらreiちゃんの御見舞に来たはずなのにいろいろ考えこんじゃったんですよね。その時に「ここで歌詞を書かなきゃいけない」と思って5時間ぐらい書き続けて、その次の日もその屋上に行って歌詞を書いてたんです。すでに出来上がってた歌詞もあったんですけど、その景色を見てたら「こうじゃない」って思って1から書き直した曲もあるんですよ。
rei:ちょこちょこ来てくれたんですけど、すぐに「屋上行ってくるわ」って行っちゃうから、この男は何をしてるのかと思ってました(笑)。でもそれを聞いた何か嬉しいですね。
――アルバム『中野合衆国』についてもう少し詳しく教えてください。 ユウト:楽曲はシングル曲だけでも結構幅広いんですけど、中野のサブカルチャー感とかごちゃごちゃしてる感じがうまく出た作品になったと思いますね。
Marya:曲と歌詞とのバランス感や中野の世界観は本当によく出てるので、『中野合衆国』というタイトルに相応しい作品になってます。
rei:いろんなことをできるのがシビレバシルの強みだと思うので、「これがシビレバシルだぞ!」っていう名刺代わりの1枚になったと思いますね。
――そんなアルバムの中の推し曲も1曲ずつ教えてください。 Marya:「夢風船」という最後の曲ですね。ブラスとかトランペットとか管楽器を使ったアレンジになっていて、今後のシビレバシルとしてどうなっていくかが楽しみな1曲ですね。
ユウト:僕は1曲目の「中野行進曲」が、僕の考える中野感が一番出てる曲だと思いますね。
rei:「残響」ですね。僕が初めて作った曲になるんですけど、今までは主にMaryaくんが作ってそこにどれだけ自分のやりたいことを詰め込めるかっていう作業に徹していたんですけど、今回は曲から好きなことができたのですごく満足しています。
和泉:1曲だけあげるのは難しいんですけど、パッとでてきたのは「人生はマンネリだ」ですね。全てがうまくいかない時に、何も考えずに書いた歌詞で、今でも自分の汚い家で歌詞を書いてる光景を思い出すぐらい、すごくねちっこさが滲み出てる皮肉たっぷりな歌詞が書けたなと思います。
――それはその時の自分の心境ということ? 和泉:全てを他人のせいにして人を批判してるというか、井の中の蛙じゃないですけど「みんなクソだな」みたいな。自分が上手くいかないから人に当たってるわけでもないんですけど、全部を世の中のせいにしてる自分のぐろい部分が出てるのかな。
――『中野合衆国』を引っ提げた単独劇場TOURはどんなツアーになりそうですか? 和泉:おかげさまで東名阪が完売となりまして仙台も残少なんですけど、ワンマンでは恒例になっているゴミ拾いを初めて関東以外のところでも実施するので、それが楽しみの1つでもあるし、アルバムを出して、「シビレバシルがまた変わったな」とか「こんなこともできるのか」っていう新しいものを見せれるツアーにしたいのでもう楽しみに待つ以外はないですね。
――TOUR FINALは2017年3月14日のTSUTAYA O-WESTになります。 和泉:O-WESTは自分の中ですごく思い入れがあるというか、自分が好きなバンドの人たちはみんなWESTでワンマンをしていたので、自分もいつかやりたいなっていうのがあったんです、それがようやく実現するんですけど、「とりあえずワンマンやった」っていうワンマンには絶対にしたくなくて、みんながやってるような普通のWESTのワンマンと同じ内容になるぐらいなら自分の中で大失敗だし、それならやらない方がいいと思うので、やるからには「O-WESTで良かったね」っていうワンマンにしたいですね。
――それでは最後にViSULOGを見ている人にメッセージをお願いします。 rei:夏に新宿BLAZEで無料ワンマンをやって、その次のステップとしてアルバムだったり、来年3月のO-WESTだったりするんですけど、アルバムを制作してる時からライヴが楽しくなる気しかしていないので是非遊びに来てほしいなと思います。
ユウト:先行シングルの「GOKUMI」もインパクト重視ではあったんですけど、シビレバシルは最初からインパクト重視のバンドだし、いかに衝撃を与えられるかというところに念頭をおいて活動してきたので、そういう意味でもアルバムとワンマンツアーを期待して待っていてほしいなと思います。
Marya:アルバムのリリースだったりワンマンツアーだったりもゴミ拾いだったり、新しい試みをすることが多い時期なので、どんどんパワーアップしていくシビレバシルに付いてきてくれたら嬉しいです。
和泉:言うてもシビレバシルはライヴバンドで、「このバンドはチケットが取れねー!」ってなるのが目標の1つでもあるので、今のうちにシビレバシルを知ってる人はラッキーだぞってことですね。ちょっとやり過ぎちゃったとしても、「やりすぎちゃったね」「バカだね」ぐらいの気持ちでこれからも温かく見守ってくれたら嬉しいです。




COMMENT MOVIE

RELEASE

1st Full Album「中野合衆国」
2016.12.14 Release!!
【Official Site通販限定盤】
CD 16Tracks / 8P歌詞カード / BOX+撮り下ろし12Pブックレット
500枚限定
SBL-022A / ¥3,800(税抜)
[CD]
12Tracks
[DVD]
4Tracksライブ音源収録
1.ゴミ人間発狂カリキュラム
2.中野駅北口パラサイト
3.ストレスハカイ
4.赤い空にチェンソー
先着100名様に特典DVD:08/26新宿BLAZEワンマン映像プレゼント
※通販方法は後日発表



【通常盤】
CD 16Tracks / 8P歌詞カード
1000枚限定
SBL-022B / ¥2,800(税抜)
[CD]
12Tracks

LIVE INFORMATION

シビレバシル単独劇場TOUR 『田中大輔~中野ブロードウェイ~』

2016年12月18日(日)中野MOONSTEP
2016年12月19日(月)仙台FLYING SON
2016年12月21日(水)車道3STAR
2016年12月22日(木)大阪JUZA
TOUR FINAL
2017年03月14日(火)TSUTAYA O-WEST

Shimizuya Records Presents シビレバシル和泉座長 旗揚げ公演『タカジン』

2017年01月06日(金) 新宿ゴールデン劇場
2017年01月07日(土) 新宿ゴールデン劇場


2016年12月06日(火)池袋EDGE
2016年12月09日(金)中野MOONSTEP
2016年12月11日(日)名古屋R.A.D
2016年12月20日(火) 名古屋ErectricLadyLand
2016年12月25日(日)名古屋MUSIC FARM
2016年12月30日(金)渋谷REX
2016年12月30日(金) 高田馬場AREA
2016年12月31日(土) 渋谷DESEO
2016年12月31日(土) 池袋EDGE
2017年01月05日(木) 池袋RUIDO K3
2017年01月10日(火)松山Wstudio RED
2017年01月11日(水)香川GET HALL
2017年01月12日(木)高知Bee Staition
2017年01月14日(土)心斎橋JUZA
2017年01月15日(日)車道3STAR
2017年01月20日(金)仙台enn 3rd
2017年01月21日(土)東高円寺UFOCLUB
2017年01月24日(火) 高田馬場AREA
2017年01月28日(土) 渋谷DESEO
2017年02月04日(土) 池袋CYBER
2017年02月07日(火) 今池3STAR
2017年02月09日(木) 東高円寺二万電圧
2017年03月08日(水) 大阪Paradigm
2017年03月09日(木) 名古屋HOLIDAY NEXT
2017年03月11日(土) 池袋BLACK HOLE

シビレバシル PROFILE


  • Vocal:
    和泉
    Birth:
    05.09
    Blood:
    A

  • Guitar:
    marya
    Birth:
    06.04
    Blood:
    O

  • Bass:
    ユウト
    Birth:
    11.03
    Blood:
    O

  • Drums:
    rei
    Birth:
    05.08
    Blood:
    B



DISCOGRAPHY

関連PICKUP

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