FEATURE

DaizyStripper 「アマカラ」

2016.09.20
2017年6月5日の結成10周年に向けて爆走中のDaizyStripper。リリースされたばかりの最新シングル『アマカラ』は初の47都道府県ツアーを制覇した彼らのさらなる冒険心と遊び心が爆発したナンバーに仕上がった。現在、アルバムの制作中。ソロ活動を含めまさにノンストップの日々を過ごしている5人にライヴ三昧の中で得たもの、新曲の意図について話を聞いた。

取材・文:山本 弘子
「今まででいちばん高い壁を乗り超えた気がする」(夕霧)

――10th Anniversary Project「decade」の真っ最中のDaizyStripperですが、プロジェクト第2弾の47都道府県ツアーはどんな経験でしたか? 夕霧:47都道府県ツアーはずっと昔からやりたいと言ってたとはいえ、初めての経験だったんです。2デイズの会場もあったので全部で49公演、大変なこともありましたけど、乗り超えたからこそ自信にも繋がったし、今まででいちばん高い壁をみんなで超えた気がしますね。
――それぐらい今までのツアーと47都道府県ツアーは違いましたか? 夕霧:そうですね。でも、身体が動かないとかキツくて嘆いているメンバーは誰もいなかったし、楽しく廻ってました。DaizyStripperのオリジナル曲は100曲以上あるんですけど、極力セットリストを変えてやっていたので全曲演奏を達成できたこともバンドにとって自信になりました。
まゆ:2月からスタートして3ヶ月半ぐらいの短いスパンでファイナル以外の48公演をやったので、同じことをやっているとどうしても飽きてきちゃうんですよね。それで夕霧が言っていたみたいにセットリストを変えてみたり、俺も今日は機材を入れ替えてみようかなとか、どうしたらライヴをより楽しくできるかみんなで考えて廻った期間だったと思うんです。それがライヴバンドとしてパワーをつける結果になったんじゃないかと思います。もう1回やったら、さらにレベルアップできるんじゃないかなって。

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――実際、2017年にまた47都道府県やるんですよね。 まゆ:(笑)またやります!
Rei:とにかく楽しかったですよね。出る前は「長いツアーになりそうだな」と思ってたんですけど、やってみたらアッという間でバンドとしても成長できたし、バンドの核ができたツアーでしたね。場所ごとに土地柄もありますし、暴れ方も違うし。煽りのMCで方言を使ってみたり。
夕霧:あれ、よかったね。
Rei:初めて行く箇所もあったし、会いに行けたことが嬉しかったですね。
なお:いろんなライヴをしたし、いろんな会場がありましたね。音響設備が十分じゃないライヴハウスもあったし、ギターソロの前に弦が切れたアクシデントもあったし。いろんな経験をしたからホントに怖いものがなくなった。もともとトラブルも楽しめるスイッチを俺らは持ってるから、そこは強みですけどね。
――確かに前から自由奔放なバンドですからね。 なお:そう。より自由に楽しめたツアーでしたね。
風弥:9年間、活動してきた中でもいちばんDaizyStripperが変化したと実感できたツアーでしたね。なおも言っていたようにトラブルもあったし、会場の環境も違えばお客さんのノリ方も違うけど、いろんな場面を経験できたからこそ、どんな状況であっても俺ららしいライヴができるって確信できた。だからファイナルの野音(6月5日)のステージに立った時には何の不安もなく正々堂々と自分たちのライヴをするだけという気持ちになれたし、そうなれたことがバンドにとって大きな一歩なんじゃないかと――。あとは単純に俺らがバンドをやっている理由はライヴをするためなので、毎日、毎日、全国でライヴができて笑顔を交換できたのがいちばんの幸せだった。だから、辛いことはなかったですね。
「アマカラ(甘辛)って人生そのものかもしれないって」(夕霧)
――収穫大のツアーだったんですね。そんなライヴの日々を象徴しているかのようにリリースされたばかりのシングル「アマカラ」は攻めてますね。褒め言葉ですけど、イカれてるなと。 全員(笑)。
夕霧:思いついたキッカケは、僕、辛いものが好きなんですけど、食べ終わるとアイスクリームとか食べたくなるんですよ。でも、甘いもの食べたら、また辛いものにいきたくなるので、「終わらないな。欲望が止まらないな」と思って、これ、曲になるなと思ったから風弥に電話して。
なお:出てくれたんだ?
夕霧:出てくれた! (風弥は電話には滅多に出ないことで有名)。で、「どうしたの?」って言うから「用事がなきゃ電話しちゃダメなの?」って。
――(笑)恋人同士の会話じゃないんだから。 夕霧:はははは。で、「こういう曲できない?」って話したら「面白いね」って次の日ぐらいに“アマアマカラカラ”っていうラップの部分が入ったデモを持ってきてくれたんですよ。
風弥:細かいことは考えないで電話で話したインスピレーションをもとに携帯に録音してみたら、そのフレーズが出てきて、「これ、ラップっぽくて面白いぞ」って。思うがままに歌ってみて形にしていったんです。
夕霧:DaizyStripper的にはシングルでは王道の曲をリリースしてきたから、「10周年を目前に思いきり遊んでみようぜ!」って。歌詞は、アマカラって甘いことも辛いこともあって人生そのものじゃないかなって内容なんですけど。飴と鞭じゃないけど、楽しいことがあったら辛いこともあって、乗り超えた先にあるものがより楽しく感じるのは辛いことがあったおかげだから。
――歌詞に“希望と絶望”って出てきますが、それも甘辛? 夕霧:そう、そう。自分に負けそうな時にカツを入れられる曲になるといいなと思って書きました。
――あと、この曲、クラシックが盛り込まれていますよね。 風弥:クシコス・ポストの曲ですよね。夕霧からテーマを聞いた時に天使と悪魔が戦ってるというか、食べたい、食べちゃいけないっていう相反する気持ちがバトルしてるような絵が浮かんできたんですよ。と同時に運動会でよく流れるクラシックの曲が頭の中に流れたので、「このフレーズをツインギターでバトルしたら面白いんじゃないかな」って。
まゆ:すげーな(感心)。
夕霧:(笑)どうした?
なお:9年以上やってるのに今さら太鼓持ち? (笑)。
――ははは。その発想力がスゴイってことですよね。 まゆ:そうですね。
――2人の直感勝負で完成したのが「アマカラ」なんですね。 夕霧:だからかもしれないですけど、まだライヴで数回しかやっていないにも関わらず(取材時)、「アマカラの部分が頭から離れない」っていう感想をけっこうもらうんですよ。中毒性があるというか、1回聴いたら忘れないんじゃないかな。すでにライヴで外せない曲になってるし、来年の47都道府県ツアーでバンバンやっていきたい。
なお:「アマカラ」は全てがわかりやすいところが好き。歌詞も“人生 舐めたら悲しい味がした”とか浅そうで深かったりするんだけど、誰にでも伝わる。ライヴでも「この部分はこんなノリ方じゃね?」ってハッキリわかるというか、ノリやすいと思うし。
「ギターの聴きどころはまゆとのソロバトル」(なお)
――ギター的に聴きどころは? なお:やっぱり、まゆとのギターソロバトルでしょうね。お互いの弾き方のクセを活かしているし、風弥くんに、「なおちゃんらしく、こんな感じで弾いてくれ」ってリクエストされて、迷わず自分らしく弾きました。
――夕霧さんにとってこの2曲はどんな曲ですか? 夕霧:「ARREST」はDaizyStripperのライヴに外せない曲になってるけど、「アマカラ」も同じような立ち位置になってくれたらいいなって。カップリングの「蛙野郎」もそうなんだけど、2曲とも僕にとっては家を出て電車に乗るまでの間に聴いて気合いを入れるというか、自分を高めてくれる曲。
――歌詞は2曲とも自分と戦っていますものね。 夕霧:そう、そう。世の中の誰もが何かと戦っていると思うんですよ。決まった時間に家を出て決まった時間に学校や会社を出て、気だるい敗北感に包まれている人たちにとっても起爆剤になればいいなって。
まゆ:「アマカラ」のいちばんの武器はストレートさだと思っていて、ギターソロだけじゃなくドラムソロやラップ部分のグルーヴィーなベースプレイとか、全員の見せ場があるのがいいなと思いますね。風弥も「今回はシンプルに。小難しいことは一切ナシ」みたいな感じだったから、俺もそんな感じでギターを弾きましたね。
――シンプルな中に爆発するクレージーさが出ているのはなぜでしょう? まゆ:ラップ部分が面白いんじゃないんですかね。ギターもガッツリ出てるし、5人が一斉に“アマアマカラカラ”って言ってる感じとか。
Rei:タイトルからして「どんな曲なんだろう?」って好奇心をかきたてられると思んですよ。
風弥:どのパートもコピーできそうとか、この曲、弾けたらカッコいいなと思えるものにしたかったし、カラオケでも「DaizyStripperの曲なら、まず、これを入れるでしょ?」って軽い気持ちで歌えるようなものにしたかった。全員にスポットを当てたかったから、俺もレコーディング前日にドラムソロを2小節だけ加えました。
夕霧:「ギターソロの後にドラムソロを2小節入れました」っていうふうに控えめな連絡がLINEで来たから、了解ってスタンプで返して(笑)。
Rei:いろんな振り幅の曲がある中、こういう遊び心があるのはDaizyStripperの良さでもあるし、10周年に向けていろんな冒険をしていかなきゃって。さっき風弥が言ってたみたいにキッズたちがコピーしたくなる曲だと思うしね。
――ジャンルで言うと何でしょうね。レッチリみたいな箇所もあるし。 まゆ:あ?、Bメロはそうですね。
夕霧:ミクスチャーヴィジュアル? (笑)。
風弥:アイドルが歌っても成立すると思うし。
夕霧:コピーして映像送ってもらって「アマカラ選手権」やるか? (笑)。
――ミュージックビデオには食べまくっている主人公の男性が出てきますよね。 夕霧:自分に甘くて、「毎日、くだらねーな」って思って食べまくっている男の人が、TVの中で演奏している俺らを見て電気が走るっていう内容。DaizyStripper史上、いちばんコミカルですね。
Rei:まゆは映像の色あいとか気にしてたよね。
まゆ:そう。曲を最初に聴いた時にアメリカンな雰囲気にまとめたら絶対面白くなると思ったので、アメコミのテイストを入れてみたり。あとはメンバーも太らせたかったんだけど。
夕霧:そう、最初は特殊メイクでメンバーが太ってる映像を入れたかったんだけど、実現できなくて。でも、4種類あるCDジャケットの1枚では太っちょなメンバーが登場しているのでぜひ見てほしいですね。
「“蛙野郎”は鏡に映った自分のこと」(夕霧)
――見所満載ですね。カップリング「蛙野郎」はライヴでDaizyStripperが暴れまくっている映像が浮かびます。 なお:今回の2曲はどっちもライヴ向けで俺らにとってはありそうでなかった試みですね。この曲ができた経緯は、DaizyStripperはメンバーの誕生日を祝うのがめっちゃ好きなバンドで、例えばReiくんの誕生日が近づくと「アイツ、何欲しがってるかな」って4人で話すんですよ。僕の誕生日は1月30日なんですけど、「今度の誕生日にはPCで作曲するソフトが欲しいな。風弥くんと同じヤツがいいな」ってヒントを出したら(笑)、本当にプレゼントしてくれてリアル欲しかったから、クソ嬉しかったんだけど、「ありがとう」の気持ちを伝えるのはカッケー曲作ることなんじゃないかと思って。
――感謝の気持ちは楽曲で返そうって? なお:そう、そう。「蛙野郎」にはギター、ベース、ドラム以外にガチャガチャいろいろな音が入っているんですけど、その作曲ソフトを使っていて。今、このインタビューでもこう言うことによって間接的に「ありがとう」を伝えています(笑)。
Rei:お返し野郎(笑)。
夕霧:歌詞に関しては“蛙野郎”って鏡の中に映っている自分のことなんですよ。いちばんのライバルは自分だから、負けたくないんだけど、鏡の中の自分は、「いや、オマエにはムリだよ」って。もう1人の自分に負けたくなくてもがいている主人公ですね。少年マガジンに連載されていた漫画『ミュージアム』にインスパイアされて書いた歌詞でもあります。
「夕霧はアルバムの曲聴いて号泣してた」(風弥)
――今回のシングルは制作中のアルバムを予感させる内容ですか? まゆ:予感させると言えばそうかも。
夕霧:振り幅があるのはいつものことなんだけど、みんなプレイの精度が上がってきてるから、めちゃめちゃ攻めてるけど、1曲、1曲に深みがある。つい先日、完成しかけている新曲を聴いたんだけど、俺もウルウルしたし、風弥くんもウルウルきてる曲もあったし。
風弥:ちなみに夕霧はウルウルどころか号泣レベルでした(笑)。
Rei:めちゃめちゃクォリティ高いと思います。
夕霧:今回の2曲より全然激しい曲もあるし。
風弥:そういう意味で甘辛なアルバムかもしれないですね。
夕霧:感激するアルバムになると思し、歌詞はけっこうリアルな日常的なことを歌ってますね。だから、グサグサ刺さるだろうし、そういう曲を5人でバーンと演奏したらすごいパワーが出ると思う。
――ソロも含め、今後もノンストップで活動していく感じですか? Rei:そうですね。今は2017年6月5日の10周年に向けてのプロジェクトで動いていますし、各自のソロもDaizyStripperを大きくするためのものなので。
夕霧:そうだね。風弥がピアノセレクションアルバムをリリースしたり、Reiちゃんが写真集を出したり、なおはユニットを組んでリリースするし、俺は自分が影響を受けた曲のカバーアルバムを出すし、でも、それらはあくまでバンドのためのソロという位置づけなので。
――主催2マンライヴ「2007」ではダウトや摩天楼オペラ、HERO、Mix Speaker's,Inc.、vistlipと共演しますね。 夕霧:これは2007年に結成したバンド限定の2マンライヴですね。現時点で続けているバンドと一緒に盛り上げていこうって。9年続いているだけで奇跡だし、みんな仲間だし、家族みたいな存在ですからね。いろいろな動きがありますけど、今回のシングルもアルバムも来年の2回目の47都道府県ツアーも全ての道は2017年6月5日に通じてるんです。「ソロやったら分裂していくんじゃないの」っていうメールももらうけど、全てが6月5日に爆発するための導火線ですから。




RELEASE

19th Single「アマカラ」
2016.9.7 Release!!
【A-TYPE】
CD+DVD
PLGC-125 / ¥1,944円(税込)
[CD]
01.アマカラ
02.蛙野郎

[DVD]
「アマカラ」MUSIC CLIP+MUSIC SLIP+MAKING

【B-TYPE】
CD
PLGC-126 / ¥1,620円(税込)
[CD]
01.アマカラ
02.蛙野郎
03.DEAR MY SIRIUS (2016.6.5 日比谷野外大音楽堂より収録)

【C-TYPE】
CD
PLGC-127 / ¥1,620円(税込)
[CD]
01.アマカラ
02.蛙野郎
03.BIRTHDAY SONG (2016.6.5 日比谷野外大音楽堂より収録)

【D-TYPE】
CD
PLGC-128 / ¥1,296(税込)
[CD]
01.アマカラ
02.蛙野郎

LIVE INFORMATION

DaizyStripper 9th Anniversary特別企画アルバムフィーチャーLIVE「SIX CHRONICLES」 Day3「BLESS Day」

09.21(水)渋谷CHELSEA HOTEL

DaizyStripper 9th Anniversary特別企画アルバムフィーチャーLIVE「SIX CHRONICLES」 Day4「SIREN Day」

09.22(木・祝)渋谷CHELSEA HOTEL

DaizyStripper 9th Anniversary特別企画アルバムフィーチャーLIVE「SIX CHRONICLES」 Day5「AIR Day」

09.27(火)渋谷CHELSEA HOTEL

DaizyStripper 9th Anniversary特別企画アルバムフィーチャーLIVE「SIX CHRONICLES」 Day6「TRAGUS Day」

09.28(水)渋谷CHELSEA HOTEL


10.02(日)TSUTAYA O-EAST / TSUTAYA O-WEST
10.03(月)TSUTAYA O-EAST
10.09(日)服部緑地野外音楽堂
10.12(水)新宿BLAZE
10.14(金)幕張メッセホール 9-11ホール
10.15(土)大阪BIG CAT
10.16(日)名古屋E.L.L
10.22(土)TSUTAYA O-EAST
11.09(水)TSUTAYA O-WEST
11.12(土)福岡DRUM Be-1
11.13(日)鹿児島SR HALL
11.15(火)新宿BLAZE
11.16(水)新宿BLAZE
11.22(火)札幌KRAPS HALL
11.23(水・祝)札幌KRAPS HALL
12.03(土)大阪STUDIO PARTITA
12.04(日)伏見JAMMIN'
12.10(土)新宿BLAZE
01.29(日)新宿ReNY

Daizystripper PROFILE


  • Vocal:
    夕霧
    Birth:05.13
    Blood:A

  • Guitar:
    なお
    Birth:01.30
    Blood:O

  • Guitar:
    まゆ
    Birth:11.24
    Blood:O

  • Bass:
    Rei
    Birth:12.29
    Blood:A

  • Drums:
    風弥
    Birth:09.15
    Blood:A



DISCOGRAPHY

アーティストタグ

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