FEATURE

Blu-BiLLioN 「この手に在るもの」

2016.09.20
9月28日にニューシングル『この手に在るもの』をリリースするBlu-BiLLioN。表題曲はすでにライヴではお馴染みの夏を感じさせるさわやかなダンスチューン。
ミケ(Vo)いわく、「この曲は現在の等身大の自分が描く夢を応援する歌詞」だという。前向きなスタンスは変わらないまま、6周年を迎えてグッと成長した彼ら6人の最新ロングインタビュー。

取材・文:藤谷千明
「“夢が叶う”曲ではないんですけど、背中を押してもらえるような曲になった」

――9月28日にリリースされる『この手に在るもの』のお話から聞かせてください。A、B、通常盤とありますが、どれも目を引くジャケットですね。A盤はモノクロの写真に鮮やかなペイントが施されています。 宗弥:手法としてはよくあるものだとは思うんですが、今回はこういう写真が撮りたくて。なぜかというと、僕たちBlu-BiLLioNのパブリックイメージというか、「おとなしいバンドなんじゃないか」という先入観があると思うんです。見た目もシーンの中ではものすごく派手というわけでもないですし。だけど、実はすごく個性的なんですよ。
――“にじみ出る個性”のようなものを表現したかったのでしょうか。 宗弥:ひとりひとり色を落とされても滲んでしまうような自分たちの個性が、ツアーをするたびに、活動を続ければ続けるほど、増していくんですよ。なので、このタイミングでこの写真を撮りたかったんです。
――私もBlu-BiLLioNというバンドを、見た目ですごくわかりやすいインパクトがあるわけではないけれど、知れば知るほど味のあるバンドだと思っています。A・B盤の共通点は、モノクロの中にビビッドな色彩が入っていますね。おとなしそうに見えて、実は鮮やかな個性を持っているということでしょうか。 宗弥:ちなみに、これは実在するマンションなんですよ。衣装の色も考えてこの場所を選びました。
:衣装が白いので、カラーの要素が欲しいねって話していて。

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――通常盤のジャケットはオモチャや時計など様々なものが描かれていますね。 ミケ:通常盤のジャケットは“それぞれが思い描いた夢や大事にしてるもの”なんです。それが集まってひとつの星になっていて、僕たちだけでなく、聴いてくれている人の夢も入っているかもしれない。
宗弥:子供の頃のおもちゃ箱、宝箱というか。
ミケ:「くまきちくん」もいるしね(笑)。
teru:いるね(笑)。
――すみません、「くまきちくん」というのは何ですか? 宗弥:それはリサーチ不足ですね(笑)。teruくんが個人的に大事にしているぬいぐるみがいるんです。
teru:僕の持っているクマのぬいぐるみで、オフィシャルサイトの個人コンテンツの写真にもよく出しています。
ミケ:大人の男が……(笑)。
宗弥:それも“個性”ですよ!
――では楽曲の話に入りたいと思います。リードトラックの「この手に在るもの」のタイトルの、“在”をあえて漢字にした理由は? ミケ:存在感というか、そこに昔から変わらずに“在る”ということをイメージしています。そこをサラッと読み流してほしくないと思って漢字にしました。この曲は、自分が現在思っていることを書いたんです。これまでは“願えば叶う、頑張れば報われる”という歌詞を書いてきたんですけど、今回はあえてそういった表現を使っていません。だれでも経験があると思うんですが、自分の大事なものを馬鹿にされたりすることってあると思うんです。たとえばバンドをやっていることで人から色々言われたりとか。そんな中でも夢に向かって一生懸命頑張っていること、それ自体に意味があるんだという答えに落ち着くというか、“夢が叶う”曲ではないんですけど、背中を押してもらえるような曲になったと思います。
――ストレートに夢は叶うというのではないところが、大人になったという印象を受けました。そして作曲は宗弥さんですね。 宗弥:俺はこの曲を夏の「治外法権」ツアーでどうしてもやりたかったんです。なので夏っぽいサウンドを意識しています。EDMにアコースティックギターを乗せるという実験要素もありながら温故知新的なこともできたかな。前のアルバム『GENESIS』や、今年2月にリリースしたシングル『S.O.S.』もそうですが、昨年から今年にかけての流れで“踊れる”という新しい要素が生まれたんですけど、この「次」を考えた時にノリ重視のクラブ風のEDM調に特化していくのではなく、自分たちが本来持っていた“音の青さ”みたいなもの、メロディから伝わる切なさというか「歌もの」として表現していた部分も残して、その上で「踊れる」ものにしていけたらいいなと思ったんです。
――この曲は「治外法権」ツアーで発表された、ライヴ先行の楽曲だったとのことですが、アレンジは変わっていますか? 宗弥:ライヴ用にアレンジしてもらってますね。だからシンセもかなり変わってるよね。teruが歌う部分もあるんですが、演奏しながら歌えないもんね。
teru:パワーコーラスの中心になってるんで、歌いながらCDそのまんまは弾けないんで、ライヴ用に変えたりしていますね。
――Blu-BiLLioNはライヴと音源でアレンジを変えることも多いのでしょうか? ミケ:最近は特に多いですし、それがむしろ醍醐味になりつつありますね。僕たちも6周年ですけど、今の自分たちらしさを表現するために、楽曲を時代に合わせてリアレンジすることもあります。お客さんも新鮮味のある状態でいてほしいし、僕らも新しい物を楽しんでいたいんです。
宗弥:昔は昔で良さがあると思うんですよね。これまで色々なことをやってきたバンドなので、今は今に似合う形、自分たちの歩みにともなって曲を育てるというか、それが自分たちにとって自然なことだと思うので、最近はアレンジを変えることに抵抗がなくなりました。
ミケ:イベントごとに機転をきかせて変えたりとか、自由に色々やれるようになりましたね。
――『この手に在るもの』をライヴで演奏するときに、意識していることはありますか? mag:今回の『この手に在るもの』のギターは歪でガンガン行くような曲ではないので、エフェクティヴに曲に広がりを出せるような、心地よいギターの音を出せるように心がけています。
:音源は音源で楽しんでもらって、ライヴではバンドサウンドで曲の良さを再現できたらと考えています。アレンジをするときに、色々やりすぎちゃうといなたくなってしまうし、曲の良さを最大限に生かせるようにと心がけています。
Seika:僕は全体を通してよりノリが出る、グルーヴが出るようには心がけています。昔はすごく難しいことをとにかくやりたかったんですけど、今は手数やテクニックをみせたいというよりは、みんなが自分もメンバーもお客さんも楽しめるようにと考えています。
宗弥:最近は“要点”をまとめるのがバンドとしてうまくなった気がする。ココは誰が主役で、みたいな。ココは自分のターンだから、みたいな。
:メリハリがついてきたというか。
「今は自分のバンドが一番楽しい」
――C/W「レプリカ」はちょっと大人っぽい雰囲気の曲です。作詞作曲は宗弥さんですね。 宗弥:前のアルバム以降「踊る」というテーマでやってきて、ライヴで実際ファンの人の体が自然に動いているのをみて、自分たちにもやりがいや満足感あって。だからこのシングルも全部ダンスナンバーでいきたかったんです。「踊る」とひとことで言ってもいろいろな意味があると思って、ダンスのジャンル様々ですし、ヒップホップやジャズダンスだってそうですよね。「聴きながら揺れる」だけでも「踊る」ことになると思うので、こういう曲調も入れたいと思いました。
――ところでみなさんは、プライベートでライヴなどではどんなノリ方をされていますか? 宗弥:ミケさんは半端じゃ無い!
――即答でしたね(笑)。 ミケ:盛り上げたくなっちゃうんです(笑)。
宗弥:ひとことでいうと「狂って」ます。以前一緒にクラブに行ったことがあるんですが、DJ卓の手前まで行ってメッチャ煽るんですよ。まずDJをめっちゃ煽って、今度は後ろ向いてフロアのノリを作りたがるんですよ。
ミケ:「もっとやれるよ!盛り上がれるよ!君たち!」ってなっちゃうんです。
――職業病でしょうか? 宗弥:フロントマン、エンターテイナーとして性なのか……?
ミケ:そして最終的に一番盛り上がってた人と仲良くなっちゃう……。
宗弥:そしてその日はBIGBANGを歌いながら帰って行きましたね。全身で音楽を楽しむタイプだと思います。
ミケ:SIAM SHADEのライヴに行った時は1曲目の時点で靴が(脱げて)なくなってましたね。
宗弥:それは早すぎない?
――では宗弥さんはどういうノリ方を? 宗弥:僕はオタク気質なので、いろんな自分がいるというか、客観的に全体を観たい自分と、前のめりに楽しみたい自分がいて。そしてライヴを観ながら最終的には泣くタイプです(笑)。そうそう、このあいだのμ’sの東京ドームがですね……(※長くなるので省略されました)。
ミケ:その人柄が「レプリカ」に出てるよね。この曲を聴いたら宗弥のことがわかるよ。
宗弥:そうですねえ。
mag:僕は知り合いのライヴに行くことも多いので、後ろの方で「この人ギターうまいな」とか、冷静に観ていることが多いですね。たとえばフェスで自分がキッズだった頃に大好きだったアーティスト出てきた時は前に行って盛り上がったりしますけど。でも、もう歳なんで……(笑)。
――そんな! teru:僕はどうしてもTMNの話になってしまうんですけど。
宗弥:「どうしても」って何?
――teruさんが小室哲哉さんの熱心なファンなのは有名な話ですね。 teru:最近のTMNのライヴは曲も今風にアレンジされていて、最初から最後まで4つ打ちループやダンスチューンが多いんですけど、自然とノリますよね
宗弥:歌うの?
teru:大合唱だよ。振りもあるし。ステージじゃない部分を観ても楽しいです。
:僕はBlu-BiLLioNのステージ以外の場所だと一切ノッたりしないですね。
ミケ:珀さんはライヴとか行かなそうだよね。
:ライヴ行っても周りにあわせるくらいで……。俺は「観たい」し「聴きたい」んだっていう。そこに集中したいから仁王立ちです。
宗弥:でもノってない自分を周囲に見られる気まずさもない?
:あるんだけど、そこは「自分しかいない」モードに入る。心の中で楽しむタイプです。
Seika:僕も冷静に「こうしたほうがいいのにな」とか分析しちゃうんですよね。だから今のところ楽しめてるのはBlu-BiLLioNだけなんですよ。そういう体質なのかもしれないけど、今は自分のバンドが一番楽しいので。
ミケ:なんかネクラな人の集まりみたいだね(笑)。
――それも素敵なことだと思います。「Bright-Rearranged-」は2ndシングル『colours』のカップリングを新たにアレンジしなおしたとのことですが。 teru:今回、編曲を宗弥にやってもらいました。最近はライヴでこのバージョンを披露しているんですよね。前回のツアーからやりはじめて、『SOS』と繋げてやることも多くて。このアレンジは、今の自分たちの“ライヴ感”が入っているので、音源として出したいと思ったんです。歌もラップも録り直してますし。
宗弥:残ってるのは一部のコーラスくらいかな。あとはイントロ部分に前のラップが残ってるね。
teru:あそこのサンプリングは当時のものですね。今回は宗弥にも歌ってもらっています。レコーディング中に「宗弥も歌ってよ」みたいな、その場のテンションだったんですけど、上手くハマりましたね。
――そして、通常盤に収録されている「M」はモルモットのMですか? ミケ:『この手に在るもの』はリアルな今の自分を書いているんですけど、「M」はSFのような“この世界は神様が実験してるんじゃないか”という思考実験、ひとつの物語のような歌詞を書きました。曲調と合うかなと思って。
――たしかに不思議な曲調ですね。途中からテンポも雰囲気もガラっと変わりますし。 宗弥:このテンポチェンジはやりたかったことのひとつなんです。自分的にはこの曲もダンスナンバーなんですよね。「この手に在るもの」はEDMフェス、「レプリカ」は渋いジャズバーでかかってそうな雰囲気。「M」は野外フェスのような、そして「Bright-Rearranged-」は小さなクラブのようなイメージなんです。
――なるほど。 宗弥:「M」はイントロから作っていたんですけど、その時点で面白い曲になるかもしれないなという雰囲気はありました。トリッキーな曲にしたかったので、途中のテンポチェンジも入れてみたら、歌詞とあいまって面白い曲になりましたね。
「6周年を迎えられたことに対して恩返しをしたいんです」
――10月から全国ツアー「Gift」も始まりますね。 ミケ:ファンの人に救われる、助けられることも多い6年間でした。一時期はバンドがバラバラになりかけたこともありましたし、その時に支えてくれたのはファンの人たちだった。結構頼りない自分たちにもついてきてくれて、6周年を迎えられたことに対して恩返しをしたいんです。僕たちが今できること、できる音楽で、出来る限りの力でファンの皆に与えられたらなと思って「Gift」というタイトルにしました。
宗弥:メンバー6人だから6周年に重きをおくというのも中々ないよね。
ミケ:5周年をスルーして(笑)。
宗弥:ただ俺たち10周年はやる気満々です(笑)。
ミケ:その次は16周年です。
宗弥:不思議なカウントになりますね。
:せっかく6周年だし、「Gift」という感謝の気持ちをあえて言葉にしてみたという感じですね。
――今回のツアーは初めて行く土地も多いそうで。 宗弥:埼玉、高松、京都、水戸、甲府、浜松あたりは初めて行きますしね。初めて行く土地に住んでいるファンの子からも「待ってました!」って声が多くて。前回のツアーファイナルの日本橋三井ホールで告知が流れたじゃないですか。行ったことの無い土地の番になったときは「キャーッ」って大きい声があがったんです。あれも嬉しかったです。
――最後にひとことお願いします。 ミケ:こうやって6周年を迎えたことに感謝して、色々やっていこうと思っています。結成当初とはメンバーも違うし、形も違っているかもしれないけど、持っているものはずっと変わらずに大切に持っていますので、時代に合わせた表現方法でBlu-BiLLioNを進化させていけたらなと思います。これからもずっと生き残れるように……。
一同:(笑)。
宗弥:「生き残る」って……、なんだか悲壮感が出てきましたよ?
ミケ:でも一番そういうのが自分たちらしいと思うんですよ。嫌々合わせていくんじゃなくて、変わりたくて変わっているのがBlu-BiLLioNだと思うんですよ。これからもそうやってBlu-BiLLioNらしくいけたらと思うので、「Gift」ツアーも楽しみにしてほしいと思います。




COMMENT MOVIE

RELEASE

14th SINGLE「この手に在るもの」
2016.9.28 Release!!
【初回限定盤A】
CD+DVD
RSCD-229/230 / ¥1,800(税別)
[CD]
01.この手に在るもの
02.レプリカ
03.Bright-Rearranged-
04.この手に在るもの (カラオケ)

[DVD]
この手に在るもの -Music Clip-

[着せ替えジャケット封入]
初回A・B共通12種よりランダム1種封入

【初回限定盤B】
CD
RSCD-231/232/ ¥1,800(税別)
[CD]
01.この手に在るもの
02.レプリカ
03.Bright-Rearranged-
04.この手に在るもの (カラオケ)

[DVD]
「この手に在るもの」オフショット

[着せ替えジャケット封入]
初回A・B共通12種よりランダム1種封入

【通常盤】
CD
RSCD-233/ ¥1,200(税別)
[CD]
01.この手に在るもの
02.レプリカ
03.M
04.Bright-Rearranged-
05.この手に在るもの (カラオケ)

LIVE INFORMATION

Blu-BiLLioN 6th Anniversary TOUR「Gift」

10.02(日)HEAVEN’S ROCKさいたま新都心VJ-3
10.07(金)長野CLUB JUNK BOX
10.10(月.祝)新潟GOLDENPIGS RED STAGE
10.21(金)仙台MACANA
10.23(日)札幌cube garden
11.03(木.祝)岡山IMAGE
11.05(土)熊本B.9 V2
11.06(日)福岡DRUM Be-1
11.09(水)金沢AZ
11.11(金)名古屋E.L.L.
11.13(日)梅田AKASO
11.18(金)高松DIME
11.20(日)京都GROWLY SOLD OUT!
11.23(水.祝)水戸club SONIC
11.26(土)甲府KAZOO HALL
11.27(日)浜松FORCE
12.25(日)CLUB CITTA’ 川崎

Black-BiLLioN 1st ONEMAN LIVE

「Halloween Night Fever ~侵略の序章~え、ワンマン?やっちゃっていいんですか?」
10.15(土)下北沢GARDEN


09.20(火)名古屋ell fits all SOLD OUT
09.22(木・祝)OSAKA MUSE
10.08(土)服部緑地野外音楽堂
10.09(日)服部緑地野外音楽堂
01.07(土)TOKYO DOME CITY HALL

Blu-BiLLioN PROFILE

  • Vo:
    ミケ
    Birth:10.02
    Blood:A

  • Gu:
    mag
    Birth:07.12
    Blood:A

  • Gu:
    宗弥
    Birth:03.15
    Blood:O

  • Ba:

    Birth:09.27
    Blood:AB

  • Key:
    teru
    Birth:05.27
    Blood:O

  • Dr:
    Seika
    Birth:05.07
    Blood:B



DISCOGRAPHY

アーティストタグ

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