INTERVIEW
Special
「被害者の声を聞きなさい」SCAPEGOATが放つ約8ヶ月振りとなる全国流通盤は、今までの作品の中から抜粋された楽曲を“被害者目線”で書いたアナザーソングを集めたコンセプチュアルなミニアルバムとなっている。
「告白_時々、雨」のMUSIC VIDEOで見せる春の迫真の演技も必見!
これまで語られることの無かった、被害者の声が今ここに。

取材・文:山本貴也
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「元曲があるからといって変に縛られるのが嫌だった」
SCAPEGOAT
――5月25日にリリースされたミニアルバム『被害者の会』、全国ツアー『死体は語る』ですが、これはこの2つがセットになって初めて完結する物語なのでしょうか?
:セットなんですけど、お客さんには最初は音源のリリースは伏せておいて先にツアーだけを発表したので、最初は意味が分からなかったと思うんですけど、リリースが発表されてようやく繋がったというか、2つで完結なんだってことが伝わったのかなと思います。
――『被害者の会』というタイトルは、どういう部分から生まれたんですか?
:べつに狙ってたわけじゃないんですけど、今までは自然と加害者目線というか、結果的に加害者目線になっていた曲が多くて、それのアナザーソングじゃないですけど、ちょっと違う視点から見た曲があっても面白いよねってことを前々から話していて、加害者目線じゃなく、被害者目線の曲を集めた作品を作ってみようっていうところからです。
さゅら:アナザーソングなので、最初は元曲のイメージに近づけた方がいいと思って作り始めたんですけど、春から、「こっちはこっちだから無理に近づけなくていい」って言われて、新曲のつもりで作っていきました。でも、元曲が自分たちの曲なので、そのMVの画を想像したりとか、この曲はこういう世界観だなっていうのがあったので、ある意味では作りやすかったです。
:世界観は歌詞の内容次第で軌道修正できる部分でもあったので、元曲があるからといって変に縛られるのが嫌だったんです。
――今作の前半と後半で曲調がガラッと変わりますよね?
:たしかに前半後半みたいな分かれ方にはなっているんですけど、特に狙ったわけではなく、それぞれの曲のベストの位置を考えて組んでいきました。1曲ごとに違う曲調の方がバランス的には良いのかもしれないけど、それだと曲順的に微妙になる曲があったりしたのでやめました。中間SEも最初はなかったんですけど、これを入れるでちょっとライヴっぽさが出るかなと思って急遽追加しました。
――M6「告白_時々、雨」の映像を観て作品全体が繋がった気がしました。
:こういう悲しさや儚さで終わることで、聴いた後に少しモヤモヤした気持ちを残したかったんです。
さゅら:最初に自分の中で表題にしようと思って作ってた曲はもっと激しくて、春に、「こんな感じで作ろうと思ってるんだけど」って言ったら、「いや、バラードがいい」って言われて、時間もなかったし、「マジか!?」と思ったんですけど、春の中での言いたいこととか映像のイメージがあったので、そのイメージをどんどん具体化させていった結果が「告白_時々、雨」なんです。世界観とても生々しさや現実感を大事にしたかったので、ストリングスとか同期は使っていません。
――春さんの中で最初からイメージはかたまっていた?
:これの元曲となっている加害者目線の曲が、「赤いバスルーム」という曲なんですけど、今までバラードでMVを撮ったことが無かったし、ドラマ仕立てにしたいっていうのもあったので、「赤いバスルーム」と簡単に繋がるように、分かりやすくしようっていうのは最初からありましたね。
――皆さんは最初にこの曲を聴いた時、どういう印象でした?
たつき:すごくいいタイミングでバラードがきたなと思いましたね。前からカップリングではちょいちょいバラードをリリースしていて、エンジニアさんとかにも、「これが表題じゃないの?」って言われるくらいうちのバラードって良い曲が多いんです。自画自賛みたいですけど……(笑)。映像に関しても、そろそろ自信のある歌もので作ってみたいなって思ってたらこの曲がきたので、バンドってすごいですよね(笑)。
LAYHA:僕もバラードを映像ありきでやりたかったので、「遂にきたな!」と思いました。
たつき:全体が入ってくるところは特にしびれますよね。歌とギターで持ち上げて持ち上げて僕らも加わってようやくドン!ってくる感じがすごくいい緊張感です。
SCAPEGOAT
――映像もドラマ仕立てですごく見応えがありますね。
:僕が加害者役をやったんですけど、撮影中にスタッフさんから、「すごい悪者に見えてきた」って言われたり、面会シーンも何回か撮ったんですけど、「本当に嫌なヤツにしか見えない」って何回も言われました(笑)。役者さんもすごかったんですけど、ちゃんと迫真に迫る画が撮れたかなと思います。
――ニヤつく感じとか、すごく狂気さが出てますよね。
:ありがとうございます。加害者と被害者が分かりやすいシーンになったと思います。
――最後に一瞬映る血のついた手もすごくショッキングでした。
:あのカットが入ることで全部が繋がるようにしたかったんです。
――演奏シーンもシンプルだけど感情がこもっていてカッコよかったです。
:全員に言ったんですけど、バラードっておとなしいイメージがあると思うんですけど、おとなしい曲にはしたくなかったので、演奏シーンも感情的に身振り手振りでやってほしいって。
――MVの見所を教えてください。
たつき:やっぱりスポットになってるだけあって、バンドインまでのシーンが見所なんじゃないかなと思います。リズム隊に関しては弾いてないところも映ってたりするんですけど、それがなかなかレアかなと思いますね。普通は映らない部分だと思うので、何もしてないっていうのがある意味の見所です。
――何もしないって難しくなかったですか?
たつき:そうなんですよ……。映像的にはたぶん問題ないんですけど、ライヴではもっと難しいんですよね。1分半くらい何もしないでひたすら待つっていう(笑)。
LAYHA:僕はこの部分がっていうのはないんですけど、丸々1本通してずっと見ないと納得できないと思うので、ちょっとした映画をみてる気分になれるんじゃないかなと思います。
さゅら:春と2人で女の子が歩いてくシーンが好きです。なんかグッとくるというか、客観的に見てていい画だなって思いますね。演奏シーンは、個人的にアコースティックギターを使ったっていうのと、映像の色みというか、霞んでる感じがコード感にすごく合ってると思います。
:女の子の上に花びらを降らせるシーンですね。あとで追加してもらったんですけど、これが入ることでより伝わる映像作品になりました。「告白_時々、雨」は映像ありきで楽しんでほしいですね。
「1曲目から6曲目まで聴いて、最後に1曲目の『手紙』を聴いてこの物語が完結する」
SCAPEGOAT
――絵像を観てからの、M1「手紙」は本気でむかついてしまいました(笑)。あのニヤけてた奴が書いてるのかって。
:そうですよね。そこがまた狙いです。最初に出したスポットは、「手紙」をBGMにしてドラマスポットを入れたので、それを観て気になった人も多いじゃないかなと思います。
たつき:最後に“生きていきたいと思います。”っていうのが本当に図々しいなと思いますよね。
:そういうぶっ飛んだ感じにしたかったんですよね。
――M2「メイドinスパイダー」は「赤い糸」のアナザーソングです。
:「赤い糸」曲がアイドルヲタク的なイメージで書いたので、単純にアイドル目線の曲にしようかなと思ったんですけど、テレビとかに出てるようなアイドルでは遠すぎて分からないと思って、最近はメイドさんがアイドルっぽいことしてたりするのでその世界観にしました。ちょっとあざとい感じの主人公の方が合うと思って、猫被ってるじゃないですけど、偏見かもしれないけどその方が僕のイメージのメイドさんと合致したんですよね。
――それは「赤い糸」を聴くとより明確になる?
:そうですね。今作から初めて聴いた人は、必然的に過去の曲も聴きたくなると思うので、セットで聴いてほしいです。
――コーラスの“ヘイッ!”がアイドルのライヴっぽいですね。
:その方がお客さんもライヴで楽しいし、曲の世界観的にも合うなと思ったんです。
さゅら:「赤い糸」はライちゃん(LAYHA)が書いた曲なので、「メイドinスパイダー」はライちゃんが好きそうな要素を入れて作ってみました。一番SCAPEGOATらしくて今までだったら表題になりそうな曲ですね。
――M3「ドラマチックエフェクト」も、色としてはSCAPEGOATのイメージに近い曲調ですよね。
:これは「サイコな晩餐」のアナザーソングなんですけど、「サイコな晩餐」は女の子が食べられちゃう曲で、1曲で完結してるのでそこから被害者目線を作るのが結構大変でした。食べられちゃうってことは胃袋に閉じ込められる。そこから監禁されてるイメージで家の雰囲気とかを想像して作っていきました。
――M5「したたかに闇夜」はレトロな雰囲気でまた違う世界観ですね。
さゅら:元曲が「眠れない僕の趣味」で、そのMVが、女の子が寝てる周りでみんなが演奏してるので、完全に夜だったので夜感を出したかったんですけど、「夜感ってなんだろう?」って考えてジャジーな感じが合うかなって。こういう雰囲気のある曲はやったことがなかったので、今作でいったら一番挑戦してるので作るのがすごく大変でした。
:「眠れない僕の趣味」の時に、歌詞の世界観の短編小説を書いたので、完全に物語がある中で作っていったんです。劇中に被害者の子が出てくるので、被害者の人物像は描きやすかったです。
――アナザーソングを作るにあたって、何か元曲を選ぶ基準はあったんですか?
:「赤い糸」だけは明確にあったんですけど、それ以外は最近のシングル曲にしようと思って、単純に映像もあるし、「あ、これはこの曲なんだ」ってお客さんがイメージしやすい方がいいかなと思ったんです。コアな部分もやろうと思えばやれたんですけど、それこそただの自己満足だなと思って。
――『被害者の会』はSCAPEGOATにとってどんな1枚になりました?
:2枚目のミニアルバムで、前回も結果的にコンセプチャルな作品にはなって、今作は狙い通りのコンセプチャルな作品に出来たんじゃないかなって。自分で聴いてて思ったんですけど、1曲目から6曲目まで聴いて、最後に1曲目の「手紙」を聴いてこの物語が完結するのかなって。
――たしかに繋がりますね。歌詞を書くうえで、全曲がアナザーソングだと縛りがあるから大変じゃないですか?
:そこは少し甘く見てた部分もあって、元がある分うまく繋げないと訳がわからなくなってしまうので、想像以上に大変でした。
「自分のために楽しんで自分のために生きてほしい」
SCAPEGOAT
――そして、今作を引っさげた全国TOUR『死体は語る』に繋がっていきます。
:ファイナルのTSUTAYA O-WESTで、この『被害者の会』を完結できたらなって思っています。なので、ツアー中はわりと断片的に“被害者の声”みたいなものを表現しつつ、SCAPEGOATを知ってくれたら嬉しいですね。ツアーは“コンセプチャル+SCAPEGOAT”という2つをセットにて楽しんでもらって、ファイナルでは、『被害者の会』のコンセプト通りの雰囲気でやりたいですね。暴れつつもライヴが終わってしまったら映画を観ていたような感覚にさせたいです。
――セットリストは悩みそうですね。
:「メイドinスパイダー」と「したたかに闇夜」は、まだライヴでやってないので、ライヴでどうなるかが楽しみでもあります。ライヴでやってみたら位置感が変わってきたりすることもよくあるので、それをツアー中に感じられたらいいなと思っています。
――ツアー中には久しぶりのインストアイベントも開催されます。
:約10ヶ月ぶりのインストアなので楽しみですね。お客さんと直接対話できる機会はあまりないので、こういう機会は大切にしていきたいです。
――それでは最後にViSULOGを見ている人にメッセージをお願いします。
たつき:今作もすごいコンセプチャルな作品になっていて、これまでにリリースした曲たちも、元となる楽曲たちも織り交ぜてのリリースツアーなので、各地で色んなドラマを見せられる自信があります。是非ともライヴだけじゃなくインストアにも足を運んでいただきたいです。O-WESTワンマンまでぶっちぎっていきます!
LAYHA:今回のツアーファイナルで、O-WESTのワンマンが3回目になるんですけど、あくまでも通過点って言うと軽く聞こえるかもしれないけど、重きをおきすぎずに純粋にライヴを楽しみに来てほしいんですよね。そこから一緒にその先に行ければいいなと思ってるのでよろしくお願いします。
さゅら:『被害者の会』がリリースされて、『死体は語る』『被害者総会』というSCAPEGOATにしかできないライヴをして、主人公や歌詞の世界観がグッと迫ってくるような、1曲じゃなくてチャプター1みたいに画が浮かぶようなライヴをしたいですね。
:僕自身、ワンマン云々、イベント云々っていうのはあまり意識してなくて、時間が長いか短いかぐらいだと思うんです。『被害者総会』というのは、人殺しがいてその加害者がいるっていう簡単なことではあるんですけど、やっぱり平和ボケしてると思うし、いつ何が起こるか分からないというか、危機が迫るとまでは言わないけど、1日1日を無駄にしないように生きてほしいと。お客さんはその1日をかけてライヴに来てくれるので、誰かのためというよりは、自分のために楽しんで自分のために生きてほしい。それをライヴ中に感じてくれたら嬉しいです。
RELEASE
Mini Album
「被害者の会」
2016.05.25 Release!!

SCAPEGOAT
A type
CD+DVD
S.D.R-293-A
¥2,700(税抜)
[CD]
01. ______手紙。
02. メイド in スパイダー
    (fromアカイイト)
03. ドラマチックエフェクト
   (fromサイコな晩餐)
04. ______日常の考察に心の影。
05. したたかに闇夜
   (from眠れない僕の趣味)
06. 告白_時々、雨
   (from赤いバスルーム)

[DVD]
告白_時々、雨(MV)



SCAPEGOAT
B type
CD ONLY
S.D.R-293-B
¥2,300(税抜)
[CD]
※収録曲はA typeと同内容となります。

SCHEDULE
SCAPEGOAT presents 全国TOUR 『死体は語る』
LAYHAバースデーイベント「ライハでライハバースデー!!」
06.19(日)水戸ライトハウス 06.28(火)博多DRUM Be-1
06.29(水)博多DRUM Be-1
07.01(金) 大阪RUIDO
07.02(土)HOLIDAY NAGOYA NEXT
07.10(日)横浜F.A.D
SCAPEGOAT presents 全国TOUR『死体は語る』FINAL ONEMAN「被害者総会」
07.17(日)渋谷TSUTAYA O-WEST

REIGN × SCAPEGOAT × AvelCainスリーマン 『さわやか三組 卒業式』~仰げば尊し~
07.11(月)高田馬場AREA

Re:MY BACTERIA HEAT ISLAND主催2マン 「遅れてきた狂犬 ~柴犬~」
07.30(土)東高円寺二万電圧

SCAPEGOAT vs Sel'm 2MAN 「激動と衝動」vol.2
09.29(木)高田馬場club PHASE

SAVAGE vs SCAPEGOAT 2MAN TOUR 「生殺与奪」vol.3
10.22(土)大阪RUIDO
10.23(日)HOLIDAY NAGOYA NEXT
10.27(木)Shinjuku club SCIENCE



07.04(月)新宿WildSide Tokyo
07.06(水)京都JOMO
07.25(月)池袋EDGE
07.27(水)新宿BLAZE
08.01(月)TSUTAYA O-EAST/O-WEST/O-Crest/O-nest/duo MUSIC EXCHANGE
08.13(土)TSUTAYA O-WEST
08.20(土)大阪RUIDO
08.21(日)名古屋ell.FITS ALL
08.27(土)高田馬場AREA
08.31(水)高田馬場AREA

PROFILE
SCAPEGOAT

SCAPEGOAT Vo:春
Birthday: 04.24
Blood type: O
SCAPEGOAT Gu:さゅら
Birthday: 05.24
Blood type: A
SCAPEGOAT Ba:LAYHA
Birthday: 06.17
Blood type: B
SCAPEGOAT Dr:たつき
Birthday: secret
Blood type: ドS
オフィシャルサイト

DISCOGRAPHY

アーティストタグ

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