INTERVIEW
Special
ギャロが、通算8枚目となるシングル『INCUBUS』を5月27日に発売する。INCUBUSとは、睡眠中の女性を犯すという夢魔のこと。とても猟奇的な感情や、隠し持った汚い心の本音突きつけた歌の数々を、あなたはどのように受け止めるだろうか?

取材・文:長澤智典
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「炎上してくれた方が丁度イイです(笑)」
ギャロ
――通算8枚目となるシングル『INCUBUS』が完成。まずは、この作品を作るにあたっての狙いからお願いします。
ヒカル:今回は夢魔が夢を食らい尽くす"INCUBUS"がテーマ。ギャロの世界観の原点とも言える楽曲であり、ここから第二章ギャロが始まると言っても過言ではない作品になったので、是非お聞きください!
――かなりエロティックな描写を施した楽曲も収録になっていますよね。
ヒカル:かなりエロいっすね。とくにタイトル曲の「INCUBUS」は、だいぶエロさが滲み出てるギャロらしい作品になっております。
――ギャロって、こんなにエロいバンドだっけ?
ヒカル:エロいです。ギャロは破廉恥なのが代表的なイメージだし、自分も破廉恥なことは大好きです。
ジョジョ:ヒカル君、上手にまとめてくれましたね(笑)。
――ギャロの場合、ジョジョさんが歌詞に綴る“猟奇的で淫靡な世界観”も大きな特色になっていますよね。
ジョジョ:自然とそういう歌詞が出てくるのか、狙って書いているのかと言われたら、まあ、狙って書いてるんですけど……(笑)。無理に書いてるわけではなく、自然にそういう表現や言葉を使ってしまう。たとえばの話、「この人に抱かれたいわ」と思えるくらいの存在感を放たないとミュージシャンってダメだと思うので、そういうことなんですよ。
――いや、話の脈絡が見えな……「抱かれたい」の基準はさておき、ギャロは尖ったキャラクターの人たちばかりですからね。中でもジョジョさんの存在感はひと際ヤバく見えているのは確か。そこにセックスアピールを感じてる女性も多いと想像します。
ジョジョ:自分としてはキ○ガイ染みたキャラクターと言うか、そういう姿でのライヴを何時もしたいんですけど、如何せん、僕はそこまでキ○ガイにはなりきれないんです。僕の身近には、まさにキ○ガイなライヴをやる友達がいるんですけど、彼からすると「ジョジョさんにしか出来ないヤバいライヴをやってる」と言うんです。でも僕の場合、キ○ガイというよりは、ちょっとエロいライヴみたいな感じなんですよね。
ギャロ
――いやいや、そのエロいキ○ガイっぷりがジョジョさん特有の個性になっているように、十分その色を発揮していますよ。
ジョジョ:自分にストップをかける人は今のところ誰もいないので。逆に言えば、そういうことは「今しか出来ないのかな?」とも思うんですよ。
――それは、今後オブラートに包んだ表現をしてゆく可能性があるということ?
ジョジョ:環境が変ったことで実際にそうなった人たちも見てるんで、今は誰も制止する人がいないぶん、歯止めのまったくない状況下で表現している。どこまでやっていいのかの判断は自分次第。今は自分なりにちょうどいいところで止めてるのかなと思いますね。
――多少は自分で規制もしている?
ジョジョ:やっぱり表現していくうえでも「ここまで言っちゃいけないだろう」という良識はありますからね。今は表現者として一番いいところで止めてるいると思っています。
――カエデさんは、その辺どんな風に見てるんですか?
カエデ:別にメジャーで活動しているわけでもないし、そこは「どこまで行くのかな?」という感覚で見ています。たまに「これ、大丈夫!?」とかは聞くけど(笑)。
ジョジョ:「大丈夫っす!」って(笑)。
――さすがだ(笑)。
ジョジョ:実際にある話だけど、インディーズの時は、すごく心にぶっ刺さってくるような歌を歌っていた人が、メジャーへ進み商業音楽として変わっていくことで、ぜんぜん歌が刺さって来なくなることってあるじゃないですか。むしろ“やらされている感”が強いから、お客さんにも引かれてしまうでしょみたいな。そうなってはダメだなと思っているんです。
――むしろ今は、規制の幅や自由度はメジャーもインディーズも昔以上に緩いけど、自主規制してしまう人たちが、メジャーもインディーズも昔以上に多くなっている印象なんですよね。その点ギャロは、何も枠など決めていませんもんね。
ジョジョ:はい。炎上してくれた方が丁度イイです(笑)。
「『INCUBUS』は、自分たちとお客さんとの関係性を書いた内容です」
ギャロ
――ジョジョさん以外のメンバーも、枠を縛られることなく自由にやっているスタンスですか?
アンディ:俺も気にしないですね。なるようになると思っているので(笑)。
――アンディさんの中にも「夢魔」な欲望はあるのでしょうか?
アンディ:エロい欲望ならあるっちゃあるし、ないっちゃないかな(笑)。
カエデ:これが自主規制ってやつですから(笑)。
ワジョウ:真面目な話をするなら音楽を表現していくうえでも常に枠はあるんですよ。楽曲1つを取っても、毎回数分程度の時間内に納めなきゃいけない。ギターの弦だって本数もフレット数も決まっている。その縛られた枠の中で、いかに枠を目一杯広げて表現していけるか。それが音楽を創作していくことなんだと思うんです。先に出たエロに関しても、それを口にするのは恥ずかしいという風潮も世の中的に見えますけど、人である以上、そこに興味を持つのも普通なことだと思ってる。
――「INCUBUS」の歌詞に“僕を買います”と出てくるけど、ぜひ買ってほしいと思ってるタイプ?
ワジョウ:できれば買うよりも飼われてみたいです(笑)。
――「INCUBUS」の歌詞に描いたのは、ホストとお客さんの関係性?
ジョジョ:よく言われるんですけど。全く意識していなかったんですよ。むしろこの「INCUBUS」は、自分たちとお客さんとの関係性を書いた内容なんです。
――そうなんだ!? だって“札束を積む恋の遊戯に溺れる君が愛を買います、僕を買います”って書いてあるから、これはホストの世界だとばかり思ってました。
ジョジョ:僕たちとお客さんたちの間にだって、チケット代やCD代という札束を積む関係性があるわけだし、“風俗街の片隅に転がる樂園に喘ぎ声が響く”だって、実際にライヴハウスってそういう場所にあったりもすれば、その中でお客さんたちが騒いでるわけで。
――そう言われて聞くと「たしかに」とは思うんだけど、言われないと違う風に受け止める人たちも多いと思いますよ。
ジョジョ:じゃあ、ここではっきり言っておきます。「INCUBUS」は、「僕等と君達のことを書いた歌だよ」と。
カエデ:音楽という“幸福”をうちらは売ってるからね。
――作曲は、ジョジョさんとワジョウさんの共作になっています。
ジョジョ:基本は僕が作ったメロディーをワジョウさんに渡し、「こういう構成にしたい」「曲はこういうイメージを持っていて」と狙いを伝えたうえで構築してもらっています。
ワジョウ:面白いのが、最初に素材だけをもらった時点では「これ、大丈夫かな?」って首を傾げるんですけど、話を突き詰めていくにつれて、彼の狙い通りに組み重ねだすと、すごく魅力的な曲になっていくんですよね。それを進めてゆく行為がまた快感なんですよ。
――アンディさんやヒカルさん、カエデさんは「INCUBUS」に対してどんな印象を感じていますか?
アンディ:曲全体のイメージとしては、サビの映える楽曲なのもそうですけど、割とシンプルな曲に仕上がったんじゃないかな。
ヒカル:テルミンを使っているんですけど、その音色もこの曲のいいアクセントになったなと思います。
カエデ:アンディも言ってたように、サビが映えるのもそうですけど、これまでの楽曲の中で一番押し引きの効いた楽曲になったんじゃないかな。「INCUBUS」は、みんなで歌ったりコーラスをする部分が多いんですけど、だからこそ、各楽器ごとにシンプルさと派手さの押し引きを進めながら作ったなという感覚がありますね。あとは、歌詞をいろんな風に受け止められるのもいいですよね。きっとホスト狂いしている女の子も共感すると思うし、自分の人生の中にいろいろ当てはめながら聞ける内容だなと思います。
「この歌は、カニバリズム(人肉を食べること)をテーマに表現しています」
ギャロ
――「神風型駆逐艦・闇風」は、アンディさんが作曲を手がけています。
アンディ:これは“サイコビリー”なスタイルを意識して作った楽曲です。以前、ジョジョさんと「サイコビリーって熱いよね」という話をしていたことがあって、その時に作ってずっとストックしていたんです。今回、「これを今のギャロでやったらどうなるかな?」と思って提示したら、サイコビリーさを持ちながらも、ガラッと違う楽曲になりました。
ヒカル:すごくストレートなロックテイストを持った楽曲というイメージが強かったので、それに合わせてギターもストレートに演奏しています。
ワジョウ:僕はあえてサイコビリー感を意識して弾いてましたね。イントロでは1弦しか弾いていなかったりと、あえて偏った演奏の仕方もしています。
カエデ:思いきりサイコビリーに寄っても、ギャロとしてはちょっと違ってくる。なのでドラムも自分なりにサイコビリーさを意識したうえで演奏して、ハイハットもタムもシンバルも極力排除して、ライドもわざと音の抜けないのを使ったり、マイクも少なくしてレコーディングしました。そういうこともあり、とても新鮮な感覚で出来た楽曲になりました。ギャロはコーラスワークも多いんですけど、「神風型駆逐艦・闇風」は、さらに限界を押し広げたようなコーラスもしていきました。
――サビの最後に流れる“お食事の時間です”のひと言が、強烈に耳へこびりつきました。
ジョジョ:原曲をもらった段階から、そこはすごくインパクトを持ったメロだったので、歌詞でも強烈な印象を与えていきました。
――「神風型駆逐艦・闇風」では、少女の身体を引き裂いて食べちゃってますよね。
ジョジョ:とあるバンドマンに「いつも歌詞で人を強姦してる」と言われてから、じゃあ今回は「生殖器を使わないで食事をしてやる」と思って「人を食べてしまおう」と。なのでこの歌は、カニバリズム(人肉を食べること)をテーマに表現しています。タイトルを「神風型駆逐艦・闇風」にしたのは、そこだけをみると『パイレーツ・オブ・カリビアン』のような幽霊船のイメージが出てくると思うんですけど、その幽霊船に乗った男が娘を殺しては食べていますみたいな。でもこの船は、日本海軍の船のことで、第二次世界大戦中、日本軍か統治していたパラオの海域で沈没したはずの駆逐艦が幽霊船と噂されているとしたらという発想からこの歌詞は生まれました。
――ジョジョさんって、その当時のモチーフを歌詞にすることが多いですよね。
ジョジョ:たまに現代にも通じるように書くこともあるんですけど、戦前や戦中、進んでも戦後くらいで表現はとどめていますね。この「神風型駆逐艦・闇風」に関しては、戦後すぐくらいの時代背景で書いてます。
――何故、その時代に惹かれるんですか?
ジョジョ:歌詞を書いていて一番絵になりやすい時代だなと思っていて、当時は悲惨なことが当たり前に起きていた。でも俺たちはその時代のことを知らない。だからこそ強く惹かれ、いろいろ調べてしまうんだと思います。残酷な「現実」を描きます。
――3曲目には「黒鶏式葬送曲第壱番-ドウベ-」を収録。これは死姦しちゃうということ?
ジョジョ:そこはあえて(死んだ人と)エロい事をしてんのか、(その人を見て)オナニーしてるのか、わかんないくらいの表現にとどめています。まあ読んだ感じだと1番はエロい事してますけど、2番は性器をこすりつけてるくらいかな?
ワジョウ:この曲のコーラスワークがまた難しいんです。
カエデ:うちらはコーラスも生で再現しているから、そこが持ち味でもありながら大変なんです。ちなみにこの曲は、自分で叩いた音をサンプリングして、それを組み合わせて作ったから、まだ生でドラムを叩いたことがないんですよ。リアルに叩くことを想定して組み立てているとはいえ、けっこう叩くのが大変そうです(笑)。
アンディ:最近はジャズベースを使っていたんですけど、この曲に関してはプレベを使いました。いつもと音の感じも違っているのでそこを感じてくれたら嬉しいですね。あと、「魔王-胎動-」という曲があるんですけど、その一部分を「黒鶏式葬送曲第壱番-ドウベ-」の演奏に組み込んでいるんです。そういう遊び心も面白かったですね。
ヒカル:この曲でのギターはわりとシンプルに、タイトにシュッとまとめあげています。死んだ女性とヤッた経験は僕にはないので、これをきっかけに挑戦してみようかなと思っています。
カエデ:死んだお婆ちゃんとレロレロしちゃう(笑)。
「TSUTAYA O-WESTは僕等がバンドを始めた頃から立つことを夢見ていた憧れの場所なんですよ」
ギャロ
――完成したシングル『INCUBUS』ですが、今のギャロにとってどんな作品になりましたか?
カエデ:結果としてなんだけど、わりと原点回帰を持った1枚になった感覚はありますね。ただし、毎回の作品ごとに新しい人との出会いも求めているように、新しい要素も組み込めば、また新たに勝負していける作品になったという気持ちもすごくあります。
――8月には、ギャロ六大都市単独公演『THE INCUBUS CIRCUS』が行われます。3月にはTSUTAYA O-WESTでワンマンを行いましたが、今回もツアーファイナルの地として選んだのが9月11日のTSUTAYA O-WESTになります。
カエデ:バンドごとにいろんな進み方があるんだろうけど、今回はあえて前回と同じ会場を選びました。前回のワンマンも、自分たちの予想以上に良い成果を出せたんですけど、やはり自分たちの身の丈に合った会場を舞台に最大限の力を発揮してこそ、次に期待を寄せられるわけじゃない。ギャロは、そういう活動をしていきたいんです。
ジョジョ:TSUTAYA O-WESTって、俺たちがバンドを始めた頃から立つことを夢見ていた憧れの場所なんですよ。そこのステージにたかだか一度ワンマンで立っただけじゃないですか。僕等にとってTSUTAYA O-WESTは、今でも神聖であり、特別な場所であることに変わりはない。だからこそ、もう一度そこにワンマンとして立ちたいし、立てることに感謝出来ないようじゃ駄目だと思うんですよね。もちろん、ギャロとして上にも行きたいですが、僕等はここに何度だって立ちたい。
カエデ:今回のツアーでまわる会場はどこも、本当に大きな自信を持って立てる場にしていきたい。その様をしっかり見せつけるツアーにしていきます。
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RELEASE
8th Single「INCUBUS」
2015.05.27 Release!!

ギャロ
CD
EMR-008
¥1,620(税込)
[CD]
01. INCUBUS
02. 神風型駆逐艦・闇風
03. 黒鶏式葬送曲第壱番-ドウベ-


SCHEDULE
ギャロ単独公演『夢魔』
-ジョジョ生誕祝賀公演・第壱夜-

06.05(金)東高円寺二万電圧
-ジョジョ生誕祝賀公演・第弐夜-
06.06(土)東高円寺二万電圧

ギャロ六大都市単独公演
『THE INCUBUS CIRCUS』

08.08(土)名古屋車道3スター
08.09(日)心斎橋ファンジェイ
08.11(火)福岡ドラムサン
08.21(金)仙台スペースゼロ
08.23(日)新潟ゴールデンピッグスブラックステージ
-ワジョウ・カエデ生誕祝賀公演-
09月11(金)TSUTAYA O-WEST



05.07(木)新宿バース
05.12(火)池袋エッジ
05.14(木)名古屋エルサイズ
05.15(金)大阪ルイード
05.15(金)umeda AKASO
05.17(日)心斎橋7会場(Music Club JANUS/心斎橋Club ALIVE/アメリカ村CLAPPER/OSAKA MUSE/心斎橋LIVE HOUSE Pangea/AMERICA-MURA FANJ-twice/心斎橋CLUB DROP)
05.19(火)福岡ドラムビーワン05.23(土)池袋エッジ
06.11(木)新宿バース06.19(金)高田馬場エリア
06.29(月)仙台フック
06.30(火)新潟ゴールデンピッグスブラックステージ
07.02(木)高田馬場エリア
07.05(日)高田馬場エリア
07.10(金)新宿ホリデー
07.16(木)池袋エッジ
07.19(日)池袋エッジ
07.22(水)名古屋エルサイズ
07.23(木)大阪ルイード
07.24(金)心斎橋バロン
07.30(木)池袋エッジ
08.02(日)新宿ルイードK4
08.02(日)新宿ルイードK4

PROFILE
ギャロ

ギャロ Vo:ジョジョ
Birthday: 06.05
Blood type: B
ギャロ Gu:ヒカル
Birthday: 02.26
Blood type: B
ギャロ Gu:ワジョウ
Birthday: 09.14
Blood type: 和
ギャロ Ba:アンディ
Birthday: 12.18
Blood type: A
ギャロ Dr:カエデ
Birthday: 09.07
Blood type: A
オフィシャルサイト

DISCOGRAPHY

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