INTERVIEW
Special
今年結成11年を迎えるSel’m。
昨年末に4人体制となっての初の音源『Scarlet of the guilty』を2月18日にリリースする。良い意味で潔く、そしてシンプルにカッコよさを追求した作品に仕上がっている印象を受けた。
4月18日には11周年のAnniversaryライヴも控える彼ら4人に話しを訊いた。

取材・文:山本貴也
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「罪の意識を感じたので、3曲とも“死”をテーマにした歌詞になっている」
Sel'm
――久しぶりの登場となりますが、2014年はどんな1年でしたか?
MANJ゛:バンドもプライベートもめまぐるしかったというか、色々あった1年で、「これはちょっとお祓い行った方がいいんじゃない?」くらいよくない事が多かった年でしたね。メンバーの脱退ももちろん大きかったですけど、バンド的にも結果が出なかったというか、何をやってもダメなときはダメだなって思わされたというか、今思えばですけど、その時は自分に余裕がなかったのかなと。
椿:ミニアルバム『violations』を出して、ツアーもたくさん回ってきた中で、秋頃にメンバーが1人抜けたり、本当にめまぐるしかったですね。MANJ゛と同じように、思い描いてた事があまり進まなかったイメージはやっぱりありましたね。
拓磨:去年のことはもう夢の中の出来事のような感じで、もう記憶が遠いんですけど、すげえ濃かったけど、嫌な事の印象の方が強かったかな。
龍蛾:人間って嫌なことは忘れようとしますからね。だから俺もそんなに印象に残ってることがないんですよ。その時その時で、やることはいっぱいあったんですけどね。
――4人体制になっての初音源『Scarlet of the guilty』ですが、制作にあたってのコンセプトはありました?
MANJ゛:やはり4人になったことで聴かせ方が変わるので、そういうのを意識した曲作りをして、地に足のついた曲というか、しっかりと伝えられる正確さより、1曲1曲のニュアンスを重視したというか、感情を押し出していきたかったので、そういう気持ちが一番強かったですね。例えば、リズムをクリックに合わせれば良いというわけじゃなく、あくまでも歌に合うようにリズムを構築していくということを今回は結構やりましたね。
――良い意味でキャッチーになったなと思いました。
MANJ゛:そこは意識した部分ではありますね。なるべくメロディが映える構成を増やすっていうことを特に意識しました。
――タイトル『Scarlet of the guilty』に込めた意味は?
龍蛾:“罪の猩紅”って意味で、“猩紅”ってどす黒い赤とか、黒ずんだ赤って意味なんです。3曲とも“死”をテーマにした歌詞になっていて、どれも罪の意識を感じたので『Scarlet of the guilty』にしました。
MANJ゛:3曲で1つの作品にしたかったので、Singleという言い方はしていなくて、“実験”という意味で、experiment CDと言っています。
拓磨:どの曲がというよりは、3曲ともリード扱いなんです。
MANJ゛:その中でも、より雰囲気が明確に出来たものが「Red」だったので、映像は「Red」で撮ろうと。
――M1「clying wolf」から教えてください。
MANJ゛:最初に出来たのは「Red」だったんですけど、最後は「Red」で終わりたかったので、「clying wolf」は、自分が得意とする疾走感のある感じに加えて、龍蛾が歌いやすいキーを意識して作りました。自分の中での初めての試みもたくさん入った曲ですね。サビのメロディ―は最後の最後まで悩んで、録り終わってるのに、録り直してもらった箇所もあったぐらいです。
――テンポチェンジは珍しいですよね?
MANJ゛:そうなんですよ。僕らも初めての試みだったんですけど、わりと自然な展開になったかなと思います。実はM2「Gengar」でもテンポチェンジが出てくるんですけどね(笑)。
椿:ギターが一人になっての最初の作品なんで、「いかにクオリティを下げないか」っていうことから入って、さっきMANJ゛も言ってたとおりこの曲はノリがすごく大事で、クリックを聴きながらやると全然合わないくらい感情による起伏があるので、メロディが映えるようなギターを入れて、バッキング以外にも細かい空気感を作るようなギターが入っていたりするので、それを探しながら聴いてもらうと楽しいかもしれないですね。
拓磨:ちょっと専門的な話しになっちゃいますけど、3曲通して自分のラインの音だけを聴いてレコーディングしたんです。その方がノリの精度が増すので結果的にはそれがすごく活きたなと思いますね。
Sel'm
――バンド感が増しているのはノリの意識が変わったことが大きいんですかね?
MANJ゛:すごく意識しましたね。曲もそうですけど、音作りだったり音の聴こえ方も、疲れないですんなり入ってくるけど、迫力があるっていう音を作ったので、分離も良くて聞きやすいと思います。ライヴでは多いに盛り上がってもらいたいですけどね(笑)。
龍蛾:歌詞は、イソップ童話の『オオカミ少年』を題材にして書きました。童話って実はエグかったりするじゃないですか。
――M2「Gengar」の“Gengar”というのは?
龍蛾:ドッペルゲンガーの“Gengar”なんです。
MANJ゛:これもバンド感を意識しましたね。ガアーッと来るようなイメージというか、音的にもそういう風にしたかったっていうのもあるんですけど、構成を作りながら同時にメロディーも出来て、こういうリズムもSel'mでは新しいかなと思いますね。たぶん、この曲が一番4人の感じが出てると思います。
――歌始まりなのがいいですね。
MANJ゛:それも意識してそうしたわけじゃなくて、自然と出てきた感じでしたね。当たり前なんですけど、この曲も歌がすごく重要で、こういう歌メロだから曲全体が聴きやすくなってるんですよ。だから、歌がなかったら全然違う曲に聞こえると思います。
拓磨:聴いてる分にはそんな印象ないんですけど、いざ弾くとすごく速いんですよ。
椿:弦楽器としては苦労の結晶ですね(笑)。この曲ってリズムに合わせて聴くと、ピッキングのアップとダウンが入れ替わっちゃうんですよ。それもあって、アップとダウンの粒を揃えるのにすごく苦労しました。いい音が出るように、ひたすら練習してた印象しかないです。
拓磨:デモでMANJ゛くんが打ち込んできたベースがすごすぎて、「ちょっとこれ無理だな」って(笑)。
MANJ゛:指が8本ぐらい必要みたいな(笑)。
拓磨:でも、印象的には変えたくなかったんで、その印象を自分なりに解釈してデモのイメージを色濃く出せたかなと思います。あとは、これもテンポチェンジがあるんですけど、そこも大変でしたね。
――MANJ゛さん的に、テンポチェンジがマイブーム?
MANJ゛:YouTubeであるライヴ映像を見てたら、めっちゃテンポチェンジが多い曲でめっちゃ盛り上がってたんですよ。「テンポチェンジでも盛り上がれるんだ」って思って、そういう緊張感というか、場面展開が曲の中にあるのって面白いなって思ったことが大きかったですね。曲作りの時は、自分の旬なものを取り入れるようにしてるので、その影響がかなりありました。
――後半の構成がすごく凝ってますね。
MANJ゛:凝ってるというか、スーッと聴き終えちゃうのが嫌なんですよね。
龍蛾:“ドッペルゲンガー”がテーマの歌詞なので、もう1人の自分というか、よく、「出会うと死ぬ」とかって言いますよね。一応それも“死”と繋がっていて、一人ぼっちで自分が殺しに来る、自分に殺されるっていう内容なので、結構病んでる歌詞です。自分はポジティブなんですけど、病んだ人の気持ちになって気持ち的に追いつめながら書いていきました。
――曲の印象と歌詞とのギャップがまた面白いですね。
MANJ゛:そうなんですよ。歌詞は完全に龍蛾に任せてるんですけど、いい意味でのギャップがすごく良かったですね。
「10年じゃなくて11年目にやるのも理由があるんです」
Sel'm
――そして、M3「Red」ですが。
MANJ゛:これは4人になって1発目のイメージだったんですよね。4人になってからライヴのSEも変えたんですけど、それと同時進行で作っていた曲で、そのSEが終わって「Red」が始まるっていう自分の中のイメージがあって、エモーショナルな感じというか、もうサビだけあればOKみたいなそういう気持ちですね。
――後半に向けて壮大になっていくので、ライヴの最後でもいけそうですよね。
椿:3曲の中で最初にレコーディングしたんですけど、1人になったからって、クオリティだったり音数が下がったって思われたくないし、音数が多ければいいっていうものでもないのは分かっているんですけど、作品を作るにあたって一番良い形になるように作っていこうと思って、その結果、ものすごい音数は入っているんですけど、ある意味この曲が出来たから自信が持てたというか、「一人でも出来るじゃん!」みたいな感じでした。
拓磨:ギター以外はみんな最初からひとりぼっちだよ(笑)。
椿:(笑)納得出来るものが出来て良かったです。ライヴでも一番良い形で出来ればいいなと。
拓磨:「4人になったからこうしよう」とか、変な気負いはなく臨めましたね。「Red」は、とにかく大サビを盛り上げたかったので、そこは頭使ってベース作ったりしましたけど、MANJ゛くんの色は出したかったので、いいバランスで忠実に弾きました。
龍蛾:これは“赤い糸”と“血”のイメージで、愛しすぎて殺めてしまうっていう内容で、サビから大サビのところに全てを集約しています。内容は重たいんですけど、クセになると思うので、聴き入ってほしいですね。
――MVはどんな映像に仕上がっていますか?
MANJ゛:雰囲気もあり、凶暴さもありという感じです。
龍蛾:今までのMVは、わりとどれも勢い重視という感じだったんですけど、今回はかなり感情移入して撮った作品なので、期待してほしいですね。
――見所を教えてください。
龍蛾:表情に注目してほしいですね。今までなかった喜怒哀楽がよく出ていると思います。
椿:やっぱり一体感。この四人でやってやろうって気持ちが出でいると思います。
拓磨:バンドのアグレッシブさが込められた映像ですね。LIVEを観た事がない人にも、Sel'mの雰囲気が伝わるんじゃないかなと思います。音源も勿論ですけど、この映像を観て気になった方は、是非LIVEにも足を運んでほしいです。
MANJ゛:気持ちがいいほどドラムをボッコボコに叩いているんで、ストレス解消に観てもらえたらいいですね(笑)
Sel'm
――今作はSel’mにとってどんな1枚になりましたか?
MANJ゛:誰一人として後ろ向きな人間がいないので、今は絶好調にバンドが楽しくて、experiment CDという形にしたのも、4人になってここからが新たなスタートになるので、まずは名刺代わりとして興味を持ってくれた人に聴いてもらって、どう評価されるかっていうところに実験的な意味があるんです。歌ものと言いつつも、やっぱりライヴはまた違った感じで激しくなるので、是非ライヴでも体感してほしいですね。
――4月18日に目黒鹿鳴館で、11周年ライヴ『ANTHOLOGY』がありますが。
MANJ゛:僕らの1st マキシシングルのタイトルなんですよ。もう10年前ですけどね(笑)。これを10年じゃなくて11年目にやるのも理由があるんですけど、これはワンマンの時に話そうかなと思っています。結成したのも4月で、1stワンマンも鹿鳴館だったのでやはり思い入れがありますよね。
――ある意味の原点回帰?
MANJ゛:『ANTHOLOGY』というタイトルを聞いたら、分かる人には分かると思うんですよね。いつもと違ったものがやれたらいいなと思っています。
――それでは最後に、ViSULOGを見ている人にメッセージをお願いします。
龍蛾:『Scarlet of the guilty』も最高の作品なのは間違いないんですけど、次に出す作品はもっと期待できるというか、もっと期待しいてほしいですね。そういう期待感をもっと持ってもらえたら、4月18日のワンマンは必ず特別な日になると思うので、CDを聴いて遊びにきてほしいです。
拓磨:今年は色んなことにチャレンジして、その結果がバンドの底上げに繋がればいいかなって思います。今作は、全曲自信満々なので本当に売り切れてほしい(笑)。それぐらい聴いてほしい作品です。
椿:2月にCDが出て、4月にワンマンをやって、この1年がすごく良い1年になるんだろうっていう予感があるので、その予感が現実になるように、みんなにちゃんと見ていてほしいなって思います。
MANJ゛:まずは、今作がどう評価されているのかをお客さんから聞いてみたいですね。新曲もでき始めてるので、もっともっと聴き応えのある楽曲を作っていきたいですね。4月18日の『ANTHOLOGY』では、発表もあるので、心して聞いてほしいです。
龍蛾:来年はツインボーカルになってるかもしれないし(笑)。
MANJ゛:ごめん、それはない(笑)
RELEASE
experiment CD「Scarlet of the guilty」
2015.2.18 Release!!

Sel'm
CD
BNSM-020/
BURSTER NEEDS
¥1,350-(tax-in)

[CD]
01. clying wolf
02. Gengar
03. Red

SCHEDULE
11th Anniversary Sel'm ONE MAN LIVE 『ANTHOLOGY』
04.18(土) 目黒鹿鳴館



03.06(金) HOLIDAY NEXT
03.07(土) 梅田Zeela
03.10(火) 池袋Black Hole
03.13(金) 池袋EDGE
04.28(火)高田馬場AREA
05.23(土) 池袋EDGE
06.21(日)HEVEN'S ROCK宇都宮 VJ-2

PROFILE
Sel'm

Sel'm Vo:龍蛾
Birthday: 02.06
Blood type: B
Sel'm Gu:椿
Birthday: 01.30
Blood type: -
Sel'm Ba:拓磨
Birthday: 07.24
Blood type: A
Sel'm Dr:MANJ゛
Birthday: 01.16
Blood type: A
オフィシャルサイト


DISCOGRAPHY

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