INTERVIEW
Special
DuelJewel史上、最長の全国ツアーを経て、彼らがこれまでになかったタイプのウィンターバラード『雪のアスタリスク』をリリースする。儚くも美しい雪のような淡い恋のシーンを描いたこの曲は隼人いわく「不器用でまっすぐだった初恋の頃を思い出してほしかった」というナンバー。それぞれの思い出がフラッシュバックするようなメロディアスな曲に仕上がった。2月1日には渋谷公会堂での初のワンマンライヴも決定。ここからまた新しい未来へと進んでいくという5人に話を聞いた。

取材・文:山本弘子
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「ツアーでじかにファンと触れ合えたことがライヴを進化させた」(ばる)
DuelJewel
――まずはニューシングルのお話を聞く前に、前回のフルアルバム『Story』はインディーズチャートの2位を記録しましたが、全国ツアーを廻ってきた手応えは?
ばる:ツアーがDuelJewel最多本数のツアーだったと同時に、インストアイベントもこれまでにない数を行なったんですね。初めて行く土地もあったし、ツアー中だったこともあり、インストアで直接、ファンと触れ合えたのも大きかったですね。「来てくれてありがとうございます」って言ってくれたのは嬉しかったし、「ライヴのあのセットリストがよかった」とか感想もじかに聞けて、そういう意見を踏まえて、みんなで話し合ったりもしました。最初は2パターンのセットリストで廻ってたんですけど、途中で3パターン目を提案したらメンバーも「いいんじゃない?」って言ってくれてライヴに広がりが出たりとか。
――そういうことができるのも長いツアーならではですね。
ばる:そうですね。ウチは持ち曲が100曲以上あるので、できるだけ、いろいろな曲を聴いてほしいという想いもみんな強いんです。
隼人:アルバム『Story』の発売日と同時に始まったツアーだったので、最初は曲を知らない人が大半だろうし、どれだけ熱いステージができるか未知数だったんです。でも、初日からみんなのテンションに感化されて相乗効果でアガっていけるライヴになりましたね。長いツアーだったのでチャレンジしたり、軌道修正することもできて回を重ねるごとに盛り上がっていって、毎日、成長が感じられた。反省点もすぐに次のライヴにフィードバックできるので、やってよかったですね。
――じゃあ、ライヴが終わってからメンバー同士でいろんなことを話したりとか。
隼人:そうですね。終わってから食事に行ったりして。一緒に廻っていたスタッフからも客観的な意見が聞けたので、そういう話を活かせたりもしたし。
――そういう日々の中、レコーディングもしていたんですか?
ばる:そうですね。前半で北のほうを廻って、東京に1回戻ってきて、2週間ぐらいして、また西のほうを廻ったので、その間にShunがアレンジを煮詰めたり、レコーディングしたり。
「冬の帰り道、雪の結晶が見えた気がして曲ができた」(Natsuki)
DuelJewel
――そのシングル「雪のアスタリスク」ははらはらと雪が舞い落ちる淡い景色が浮かんでくるようなウィンターソングですね。
Natsuki:曲自体は2年前の冬、ライヴの帰り道にできた曲なんですよ。“雪の結晶”が見えた気がして、フッとメロディを口ずさんでいたんです。で、急いで家に帰ってサビのメロディを書いて仮タイトルが「雪のアスタリスク」だった。よく*マークって言うじゃないですか。これしかないかなと思って。イントロにピアノのディレイの音が入っているんですけど、今回はギターは曲の色づけをする位置というイメージで作りました。
ばる:以前からタイミングが合えばシングルになりうる曲だなって思ってはいたんですよね。今回のシングルはC/Wの「MASK」と両A面にしようかっていう案も出たんですけれど、季節的にも「雪のアスタリスク」かなと。こういうタイプのバラードシングルをリリースしたことがなかったっていうのもあって。
――隼人さんは仮タイトルだった「雪のアスタリスク」からイメージを広げていって歌詞を書いたんですか?
隼人:そうですね。もともと“雪”という言葉は入れたいと思っていて、“アスタリスクのように 出口のない初恋”というフレーズを書いたのはNatsukiの中で大切なキーワードなんだろうなと思っていたから。内容的には中学生ぐらいの恋愛のストーリーを描いてます。
――学校の情景が浮かんでくる歌詞なので、隼人さん自身も思春期の頃を思い出しながら歌詞を書いたのかなって。
隼人:思い出しましたね。いろいろな面で不器用だったけど、その分、まっすぐだったと思うし、歳をとるに従って初恋は忘れていくけど、胸の奥にはしまわれていて、思い出したときにそのときの想いが蘇ってくる。それは何才であっても共通した感情だと思うので、あの頃を思い出してほしいなっていう気持ちもあって書いた詞ですね。
――廊下ですれ違っただけで嬉しくてドキドキするとかね。
隼人:そうですね。すぐに帰ればいいのにその子が教室に残ってるから、まだ声を聞いていたいなとか。純粋でまっすぐな感情にスポットを当てた切ないバラードにしたかった。
DuelJewel
――繊細さが要求される曲だと思いますが、各自、どんなところに気をつけて演奏をしているか教えてください。
Shun:ギターに関してはさっきNatsukiが言ったように強いアプローチをする曲ではないので、デモの雰囲気を壊さないようにしましたね。アレンジャーとして、いちばんインパクトのあるピアノの音をもっと鮮やかにキレイに響かせるのにどうしたらいいんだろうって考えた曲でもある。ストリングスひとつとってもなぜ、この音が必要なのかって。脳がアレンジ寄りになって取り組んでましたね。
祐弥:DuelJewelってバラードはあっても歪んだギターが入っている曲が多いんです。今回はギターなしでも成立される聴かせるタイプの曲だったので、Natsukiを始めとするメンバーと相談して、バックに徹して曲が際立つような音色にしようって。繊細で難しかったけれど、すごく勉強になりましたね。
ばる:ドラムも歌の邪魔をしないようにシンプルに叩きました。シングルに関しては毎回、歌を際立たせることを考えてるんですけど、今回はさらにそういうフレーズを考えて。
Natsuki:ベースは芯のないあったかい音にしようって。今回、エンジニアさんとの共通言語が“胸キュン”だったんですよ。胸キュンなトレモロのギターとか。
隼人:歌もあまりソウルフルに熱く歌わないようにしましたね。あまり感情移入しすぎるとライヴっぽくなってしまうので、冷静に歌ってそれでいて感情がキチッと伝わるように。主人公が夜、寝る前に彼女のことを思って、心の中で歌っているイメージというか。今までこういう歌い方はしなかったかもしれないですね。
祐弥:コーラスもこれまでは隼人に合わせて歌っていたんですけれど、今回は独立したパートでやわらかい感じで歌っていますね。
――では、胸キュンな「雪のアスタリスク」のMVはどんな仕上がりですか?
隼人:MVはチャペルちっくな雰囲気のある大学で撮らせてもらったんです。ヨーロッパ風の庭園を使わせていただいたり、神秘的な感じの映像になっています。
ばる:アーティスト写真の背景がそこですね。
――青春プレイバックのようなシーンは出てこないんですか?
隼人:僕も最初はそういう映像を想像していたんですけれど、監督さんに“歌詞の中の2人はこの時代には結ばれなかったかもしれないけれど、違う時間軸の中で生活していてもお互いを感じ合っている”っていうストーリーを提案されて“なるほど”って。記憶が残っていて、懐かしさ、寂しさ、愛おしい気持ちはあるけれど、決して触れられないみたいな切ないテーマですよね。なので、イメージシーンは僕と女優さんが演じていて、演奏シーンは学校の聖堂で撮ってます。人工の雪も降らせてもらったりして。
――ロマンティックなMVになっているんですね。
隼人:そうですね。ストーリー性のある映像になりましたね。
「ヒントになったのは子供の頃に夢中になったゲーム」(隼人)
DuelJewel
――では、さっき話に出た「MASK」については? 「雪のアスタリスク」と続けて聴くと場面とか時間軸がガラッと変わるイメージがあります。イントロにもゲームミュージックのような音が入っているし。
祐弥:そうですね。もともと作ったときにはイントロにトランスっぽいリードシンセが入っていたんですけど、Shunちゃんにアレンジを頼んだら、ファミコンっぽい音を入れてくれて、隼人が歌詞を書いてくれて。
Shun:祐ちゃんが作る曲の特徴はギターアレンジがデモの段階で完成されているんですよね。ギターを加える隙はなかったので、どうやってアレンジしようか考えていたときにFM音源と言われているものを使ってみようって。濃厚な演奏の上にそういう音が乗っかるイメージ。音作りは大変だったけど、今回の3曲はどれも作業が楽しかったですね。
――それだけアイディアの湧く曲が多かったのかもしれない。
Shun:はい。「MASK」はイントロの音がいちばん時間がかかりましたね。ファミコンのBGMでは「ロックマン」っていうアクションゲームがいちばん好きなんですけど、ああいう感じで構成するにはどうしたらいいだろうって。
祐弥:似てる(笑)。僕たちの好きな往年のゲームなんです。
隼人:歌詞は思いきりゲームの世界を感じさせつつ、ストーリー自体はシリアスなものにしたいなって。僕がこの歌詞でヒントにしたのは子供の頃にやっていたゲーム「スプラッターハウス」なんですよ。もともとは映画だったのがゲーム化されたんですけど、かなり怖くて。でも、後にそれを子供向けにパロディ化したゲームも出たんですよ(笑)。主人公がマスクをつけて強くなってゾンビたちと戦う話なので、タイトルは「MASK」なんです。
――この曲はゲーム要素満載なわけですね。
隼人:「スプラッターハウス」は実は哀しい話なんです。主人公が彼女をゾンビにさらわれて救いに行くんですけれど、すでに彼女は変わり果てた姿になっていて、戦うっていう。
――まさに「MASK」の歌詞そのものですね。間奏の台詞もゲーム感を増幅させる。
Shun:最初はもっとゲームの音色っぽかったんですよ。でも、土壇場でなぜかマイク渡されてシャウトすることになった(笑)。
――この曲も映像化したら面白そうですよね。
ばる:実際、そういう話もあったんです。面白いMVになりそうですよね。
――間違いないと思います。通常盤に収録されている「Stay strong」はバンドサウンドを全面に出した曲で、この時代を生きるためのサヴァイバルソングなのかなと。
Shun:それはまさに意図したところです。以前にこういうタイプの曲を作ったときは作詞も作曲も僕だったので、今回は隼人と歌詞を共作しました。
――サウンド的にはミクスチュアロック系で。
Shun:そうですね。あまりシンセは使わないようにしようと思ったんですけれど、イントロの後ろで鳴ってる力強い単音にファンクっぽいギターを乗せたときにエレピだけはどうしても欲しくて入れたんですよ。ほかの曲と比べたらシンプルですね。
隼人:前にShunちゃんが「62」という曲を書いたことがあって、共通する匂いがある曲なので詞を頼んでくれたのかなと思うんですけど、僕は逆に「Shunちゃんなら、こういう視点でこういう言い回しをするだろうな」って考えながら書きました。BメロのラップはShunちゃんが歌うと言っていたのでお任せだったんですけれど、ホント、まっすぐな歌詞ですよね。さっきサヴァイバルって言っていただいたんですけど、こういう時代を生きるためのメッセージになってるんじゃないかなって。結局は自分の経験、自分が信じてきたこと、自分が持っているものを大事に行き着くところまで行くしかないっていう。シンプルに考えようぜっていう。
ばる:今回のシングルは3曲ともライヴで馴染むのが早いだろうなと思います。
Shun:これまでDuelJewelがやってきたことの進化系ですね。
「渋谷公会堂は大事なターニングポイントになると思う」(ばる)
DuelJewel
――では、最後に2月1日の渋谷公会堂でのワンマンライヴについてメッセージを。
隼人:ライヴのタイトルは「TRUE STORY」なんですけれど、僕らの節目になったアルバム「Story」は満足のいく作品になったし、初のロングツアーでもすごく成長させてもらって。なので、ツアーの集大成でもあり、今まで挑戦したことがなかったタイプの「雪のアスタリスク」などの新曲も披露するので、新しいDuelJewelを提示できればなって。ここからまた新しい道が開けるっていう希望も込めて。
Shun:僕は今までの人生の中で、いちばん多くライヴを見た会場が渋谷公会堂なんですよ。いろいろな意味で思い入れが強いので、渋谷公会堂にふさわしいカッコいい演奏ができるようにがんばります。
――立て替え前の最後の渋谷公会堂でのライヴでもあるしね。
Natsuki:そうなんですよ。僕は憧れのアーティストさんを見た会場でもあるので、そこに自分が立てるのが楽しみですね。悔いのないように。
祐弥:僕はダイエットを始めて9年目に突入して痩せられないのはわかってるんですけど(笑)、これまでの知識もあるので渋谷公会堂まで太らないようにしようと思ってます。
――(笑)痩せるんじゃなくて、現状維持ですか?
祐弥:(笑)痩せます! 裸で減量に挑みます。
全員:(笑)。
ばる:渋谷公会堂はバンドマンなら誰しもが目標にする会場ですけど、神聖なところなので、誰でも立っていい場所だとは思っていないんですよ。立つからには、それなりのクォリティのものをやらないといけないと思っているので、見に来てくれた誰もが「行ってよかった!」と思えて、行けなかった人が「見ればよかった!」って後悔するようなライヴにしたいですね。DuelJewelの大事なターニングポイントになると思うし、僕たちの新しい未来も見えると思います。
RELEASE
New Single「雪のアスタリスク」
2015.1.28 Release!!

DuelJewel
初回限定盤
CD+DVD
¥1,800+税
DRDJ-21

[CD]
01. 雪のアスタリスク
02. MASK

[DVD]
雪のアスタリスク music clip
雪のアスタリスク music clip making movie

DuelJewel
通常盤
CD
¥1,500+税
DRDJ-22

[CD]
01. 雪のアスタリスク
02. MASK
03. Stay strong

SCHEDULE
DuelJewel
渋谷公会堂ワンマンライブ
「TRUE STORY」

02.01(日)渋谷公会堂
OPEN17:00 / START17:30
・プレミアムシート ¥10,800(税込)
・通常席 ¥5,400(税込)


SPEED DISK PRESENTS
~森羅万象tour'15#1~

03.31(火) 札幌KRAPS HALL
04.01(水) 札幌KRAPS HALL
04.07(火) 仙台darwin
04.10(金) 名古屋E.L.L
04.11(土) 金沢AZ
04.13(月) 京都FANJ
04.14(火) 大阪BIGCAT
04.15(水) 岡山CRAZY MAMA KINGDOM
04.17(金) 福岡DRUM Be-1
04.22(水) 渋谷TSUTAYA O-EAST



01.21(水) 高田馬場AREA
02.14(土) 赤坂BLITZ
02.15(日) 新宿FACE
02.20(金) 高田馬場AREA
02.21(土) 新横浜NEW SIDE BEACH!!
02.26(木) 大阪 心斎橋SOMA
02.27(金) 名古屋 大須M.I.D
03.21(土) 吉祥寺シルバーエレファント (ばるセッション出演)
04.05(日) 豊島公会堂

PROFILE
DuelJewel

DuelJewel Vo:隼人
Birthday: 12.29
Blood type: B
DuelJewel Gu:Shun
Birthday: 02.03
Blood type: O
DuelJewel Gu:祐弥
Birthday: 04.29
Blood type: A
DuelJewel Ba:Natsuki
Birthday: 09.11
Blood type: B
DuelJewel Dr:ばる
Birthday: 02.04
Blood type: A
オフィシャルサイト


DISCOGRAPHY

アーティストタグ

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