INTERVIEW
Special
2014年に47都道府県ツアーを敢行したDIAURAがライヴで受け取ったものを反映させ、内なる熱を放出した3rdアルバム『Triangle』をリリースする。
いつ、何が起きるか予測不可能な時代を背景に生み出された曲たちは緊張感にあふれ、精神的な意味で過去、最も激しい作品に仕上がったという。
伝えたいという衝動ありきの歌と演奏はBGMにはなりえないかもしれないが、DIAURAというバンドの核心を雄弁に物語る。
渾身の1枚に込めた想いをメンバー全員に聞いた。

取材・文:山本弘子
Special
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「DIAURAのコアな部分を表現したアルバム」
DIAURA
――DIAURAのライヴを初めて見たときはヴォーカルがガーンと前に出ていてサウンドはハードでソリッド。メッセージも含めて硬派なバンドだなと思いました。
佳衣:楽曲自体は緻密に細かく作られているんですけど、ライヴになるとそのときの自分たちの勢いや感情が素直に出るので、そういうふうに見られるのかなというのはありますね。全員がそのときに持っている力をフルに出しきっているので。
――3rdフルアルバム『Triangle』は今、佳衣さんが話してくれたように緻密で凝ったサウンドでありつつ、衝動的なカッコよさもある。制作するに当たってのテーマというのは?
yo-ka:方向性は大まかに自分が組み立ててメンバーと共有していくんですけれど――。
佳衣:2ndアルバム『FOCUS』がバラエティに富んだ楽曲が収録されていたので、今回はもっとコアな部分に持っていきたいなと思って、曲を作っていったんですね。なので、いい意味でマニアックな曲が揃ったんじゃないかと思います。
――DIAURAのコアな部分とは?
佳衣:自分ではDIAURAにはキレイな楽曲とハードで暗い楽曲の二面性があると思ってるんですけれど、今回はダーク寄りですね。
――なぜ、ダークな方向に行ったんでしょうか?
佳衣:yo-kaが毎回、アルバムを制作する前にコンセプトや世界観をメールで伝えてくれるので、それを把握した上でいつもメンバーは曲作りやレコーディングに臨むんです。今回は自分なりに解釈したときにコアな方向に持っていったほうが表現できるんじゃないかって。
yo-ka:まず、『Triangle』というタイトルはわかりやすく捉えてほしくて、トライアングル=三角形って3つの点があるじゃないですか。いろんな事象をアルバムの曲に散りばめていく上で、聴く人に自分自身の在処を問うてほしいなと思ったんです。
――在処というと?
yo-ka:自分自身が今、どこに在るのかっていう――。例えば「Case of Massmurder」という曲だったら、大まかに言うと犯行を犯す人がいて、巻き込まれる人がいて、その事件を客観視する人がいるっていう――。誰もがどの立場にもなりうるじゃないですか。「ひどいことをする人間がいるな」というのが一般的で正常な意見かもしれないけれど、正常と異常の境界線なんて非常に曖昧で、ハッキリ分けることなんかできないと思ったから、あえてトライアングルっていう3点を設けたんです。メインコンポーザーの佳衣がさっきコアな部分に持っていったっていう解釈の話をしたけれど、俺もその通りだと思ったので、歌詞も自分の心の中を深く潜っていきながら書いていきましたね。結果、曲を聴いた人が“こんな自分もいるんだな”とか“こんな感情も持っているんだな”って知らなかった自分に触れることができたら、このアルバムの価値が生まれてくるかなって。今まで以上に影の濃い作品になりましたけど、だからこそシングル「ホライゾン」が光ってやさしく響くと思うし。
「この現実を受け入れた上でどう生きるのか? 何ができるのか?」
DIAURA
――yo-kaさんが言っていたように何が起こるかわからない不安な時代、閉塞感のある世の中ですけれど、その中で“生きる”というテーマがあるんですか?
yo-ka:そうですね。塞ぎこみがちな時代だと思うんですけれど、その現実を受け入れた上でどう生きていくのか? 自分には何ができるのか? っていう問いが根本にあります。DIAURAの“独裁”というコンセプトにも繋がるんですけれど、自分の存在を小さなモノだとは思ってほしくないんですよ。そういうことを伝えるために曲があって歌う言葉があると思っているので、自分たちはファンのことを“愚民”と呼んでいるんですけれど、こんな時代だからこそDIAURAの曲が“今”を生きる上での強さのひとつになればって。音楽にはそういう力があると思うし、『Triangle』は救いのない言葉や重いテーマの曲が多いですけど、現実を受け入れて生きていかなければいけないからこそ、なんです。
――では、47都道府県ツアーを行なったことは、このアルバムにどんな影響を与えましたか?
翔也:レコーディングの真っ最中にツアーを廻っていたんですけれど、作品を作るときは自分自身と照らし合わせることが多いので、今、振り返るとライヴで感じたことは反映されているかもしれないですね。
達也:リズム隊はツアーに出る前に数曲、録って、ツアー中にもレコーディングしていたんですね。ファンの人たちと触れ合う中で、自分たちの良いところも悪いところもいろいろ見える中、録っていたので、影響はありますね。あとから「あのとき、この曲をこういうふうに捉えて叩いてたんだな」って客観視したりとか。今、自分で聴いても面白いドラムになったなと思います。
――そのときだからこそ、思いついたフレーズが入っていたり?
達也:そうですね。それと、今までは自分らしさを曲に出したいという欲があったんですけど、今回は作曲者のことをいちばんに考えて「どうしたら、この曲を際立たせられるんだろう?」って思って叩きました。ドラム達也というよりDIAURAのドラムというスタンスで。
――それは大きな変化ですね。
達也:そうですね。自分の好きなフレーズは置いておいて、何パターンか考えて、作曲者に「どれがいいと思う?」って聞いたりとか、曲に寄り添うようなドラムになったんじゃないかと思います。
翔也:ベースは過去最大に忙しく動いてるんですけど、作品を作るたびに“もっとこうしたい”っていう欲が出てくるんですよね。47都道府県ツアーの最中にも自分が演れることがどんどん増えていったし、そういう中でのレコーディングだったので、楽屋のあき時間にも練習したり、どう弾いたら曲を活かせるのかフレーズも、すごくシビアに考えましたね。今後もどうしたら曲がずーっと残っていくのか考えたし、そのためにもベースひとつとっても耳に残るようなプレイをしなきゃいけないって。
佳衣:ギターに関しては、今まででいちばん、いろいろな音色を使って弾いてますね。今回、今までならシンセを使っていたところも、あえてギターで弾くという試みをしたんです。「ライヴでどうしよう」って悩みもあるんですけど(笑)。
――ギターは1本だけだから?
佳衣:そうなんですよ。でも、それぐらい後先考えずに無茶をしても攻撃的なギターサウンドを作りたかったんです。なので、今までとは少し違う聴こえ方になっていると思うし、今回は曲ではなく、演奏や音がバラエティに富んでいるんじゃないかと思います。
「アルバム中盤はDIAURAの得意ゾーン」
DIAURA
――アルバムの最初のSE「Triangle Vision」は宇宙的なイメージを感じた曲でした。
佳衣:自分の中では、いろいろな国の状況を同時にヴィジョンで見ているようなイメージがあった曲ですね。これから何が起こるんだろう? っていうドキドキ感のある曲になったんじゃないかと思います。
――このSEから“あなたはこの現実に何を思い生きているの?”と歌う「ID」へと移行する展開にひきこまれて、中盤の「新世界」からギターリフが印象的な「Hypnosis」、ヘヴィな「Case of Massmurder」ではテンションが上がりました。
yo-ka:狙いどおりだね(笑)。
佳衣:中盤はDIAURAの得意ゾーンなんです。アルバム全体を1曲に例えるなら、中盤がサビみたいな感覚が自分の中にあるので、SEはイントロのようなポジション。
――DIAURAの中でいちばん激しいアルバムでしょうか?
yo-ka:激しいんじゃないかな?
佳衣:おそらく。
翔也:全体的に濃いですよね。メンバー1人1人の濃い意志がふんだんに詰め込まれた曲ばかりだからこそ、激しさが生まれたんじゃないかと。
達也:曲調的な激しさというより、込められたものという意味で激しいと思いますね。そこまでヘヴィだったり速い曲はないんですけど、たぶん、いろいろなものが混ざりあった上での激しさだと思いますね。
yo-ka:今、達也が言ってくれたことを歌詞を読んで感じてくれたら、俺は大成功だと思ってるんですね。表面じゃなく、どれだけ内側の熱を高められるかにこだわったので、言葉ひとつとっても受け取った人の感覚を呼び覚ますことができる曲たちになったと思います。それは歌だけじゃなくて、佳衣のギター、翔也のベース、達也のドラムひとつとってもそうだし、それぞれの音が上手く絡み合えたのが何より大きい。ボーカルに関して言うと、今回、驚くほどスランプ知らずだったんですよ。レコーディングが始まった段階からすべてが明確に見えていたので苦労したこともなくて、ちょっと怖くなるぐらい自分が思い描いている通りにスッと歌えたし、自信を持って送り出せる作品ですね。
「音楽に救われたので夢を与えるというより、聴く人に寄り添いたい」
DIAURA
――過去にここまで歌ったことはないという歌詞は?
yo-ka:「解離」という曲ですね。今までにないタイプのディープなバラードだったので、メロディをつける段階でも悩んだし、凄惨な事件をモチーフにしているので言葉の重みも歌い方ひとつで変わるなと思っていたんですけれど、いざ、レコーディングに入ったらすぐ掴めて歌えた曲でもあります。
――さっき話してくれた正常と異常の境界線がモチーフになっている?
yo-ka:そうですね。境界線が1つのキーワードになっていて、正常と異常の間を行き来しつつ、境界線を超えてしまう。アルバムを象徴する曲の1つですね。実はすごく揺れているのに安定を装っていて、でも、にじみ出る不安を表現したのが「解離」ですね。
――ちなみに、その凄惨な事件というのは? 
yo-ka:実際にあった事件です。自分たちは人類平和を目指して音楽をやっているわけじゃないけれど、受け取る人たちに何があるかなんて、わからないじゃないですか。現実に実例としていろんな事件があるわけだし、いつ自分にふりかかってくるかはわからない。DIAURAを始めてから、年々、ノンフィクションに寄っていく傾向はありますね。夢を売るのが音楽であり、エンターテインメントであるという考えもわかるんですけど、自分は音楽に救われてきたので、もっと寄り添いたいし、ただ夢を与えるだけで終わらせたくないという想いがあるんです。俺自身はこういう時代に生まれてきたバンドなんだから、歌うべきだと思ってやっている。
――最後に11月30日からスタートする全国ツアーについてメッセージをお願いします。
佳衣:今は制作期間で家にこもって曲を作っているので、個人的には早くステージに立ちたいですね。たまっていたものを爆発させられると思うし、今までよりさらに熱いDIAURAを見せられると思うので楽しみにしていてください!
yo-ka:胸を張れるアルバムができたので、その曲をどう表現しようか? とか、ボーカリストとしての成長も見せられるので楽しみですね。多くのプラスを掴みにいきたい。
――あの、愚民になるハードルは高くないですよね?(笑)
yo-ka:もちろん。今まで以上に有無を言わさず飛びこんでいける環境を作れると思います。翔也が言ったように音ひとつも歌も情景も何かが残ることはすごく大事で、だからこそ次が見えてくると思う。今を生きてるからこそ次に向かえるし、そういう想いがいっそう濃くなったDIAURAを提示できるツアーにしたいですね。
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RELEASE
3nd FULL ALBUM「Triangle」
2014.11.26 Release!!

DIAURA
初回限定A-TYPE
CD+DVD2枚組
AINS-18
¥7,500(tax in)
[CD]
01. Triangle Vision(SE)
02. ID
03. Menace
04. モラトリアム
05. 新世界
06. Hypnosis
07. Case of Massmurder
08. Silent Majority
09. アリア
10. 解離
11. ホライゾン
12. 自壊

[DVD]
Ains PRESENTS
DIAURA 47都道府県単独公演TOUR'2014
「Into the 【deep 】Core ~ Awakening
Menace~」Tour 裏FINAL
2014年08月16日(土)渋谷QUATTRO
SE~Into the Core~
01. TRIGGER
02. Menace
03. 赤い虚像
04. Cult
05. Silent Majority
06. anti people
07. Virgin Mary
08. Vanity Lips
09. SIRIUS
10. 歪む球体
11. ホライゾン
12. Beautiful Creature
13. blind message
14. deadly number
15. Garden of Eden
16. MASTER

DIAURA
初回限定B-TYPE盤
CD+DVD
AINS-19
¥3,780(tax in)
[CD]
CD収録曲は初回限定A-TYPEと同じです

[DVD]
01. モラトリアム(MV)
02. blind message(MV)

DIAURA
通常盤
CD
AINS-20
¥1,979(tax in)
[CD]
CD収録曲は初回限定A-TYPEと同じです

SCHEDULE
Ains PRESENTS
DIAURA 単独公演TOUR 2014
「Vanishing the Triangle vision」

11.30 (日) 赤坂BLITZ
12.06 (土) 札幌SPIRITUAL LOUNGE
12.07 (日) 札幌KRAPS HALL
12.19 (金) 広島クアトロ
12.21 (日) 広島CAVE-BE
12.26 (金) 仙台BIRDLAND
12.27 (土) 仙台MACANA
01.10 (土) 福岡DRUM SON
01.11 (日) 福岡DRUM Be-1
01.16 (金) 名古屋E.L.L.
01.17 (土) 名古屋MUSIC FARM
01.22 (木) 大阪新神楽
01.23 (金) 大阪クアトロ
TOUR FINAL
01.31 (土) 中野サンプラザ

Ains PRESENTS「Dictatorial Countdown 2014~2015」
12.31 (水) 東京キネマ倶楽部

Ains PRESENTS
dictatorial 【K】 ingdom

02.07 (土) 高田馬場AREA

PROFILE
DIAURA

DIAURA Vo:yo-ka
Birthday: 10.31
Blood type: A
DIAURA Gu:佳衣
Birthday: 02.07
Blood type: O
DIAURA Ba:翔也
Birthday: 01.31
Blood type: B
DIAURA Dr:達也
Birthday: 03.28
Blood type: A
オフィシャルサイト

DISCOGRAPHY
DIAURA

DIAURA楽しかったこと

yo-ka:歌録り楽しかったです。
佳衣:作曲段階で自分がイメージするものが形になってくる瞬間。今回は作曲しているのも楽しかったです。
翔也:色々な機材を試しながら音作りが出来た事。細かい事を言うとDIを何種類か試せた事が、今後の活動にも活かされるなあと思った。
達也:「自壊」でコーラス録りをした時。


DIAURA悲しかったこと

yo-ka:「ボーカルレコーディング終わったら美味いとんかつ屋行きましょう」って言われた店が定休日だった。
佳衣:レコーディングはひたすら自宅での作業だったので、話し相手がいなかった事。
翔也:「レコーディング終わった~」と思ったら、ダメ出しが入り録り直した事。
達也:一通り録り終わってブースに戻った時に、待っててくれていたメンバーが寝てた時(笑)。

DIAURA嬉しかったこと

yo-ka:レコーディングエンジニアさんに歌が進化したと褒められた。
佳衣:新たなギターでの音作り、アプローチを発見出来た事。
翔也:今回のレコーディングでは何本かのベースを持ち替えて挑んだんですが、それが曲の雰囲気にハマった時。
達也:レコーディング後に録り音を聴いて、理想の太鼓の音だった時。特に「モラトリアム」。


DIAURA辛かったこと

yo-ka:ツアーの移動中に歌詞を書く作業は車酔いして辛かった。
佳衣:自分が出したいギターの音に辿り着くまでは相当な時間がかかりました。0.5~1目盛り単位での作業。
翔也:フレーズを頭の中で纏めてる最中に中々決まらず苦労した事。その分納得のいく作品になりました。
達也:ツアーの移動中などに、レコーディングする曲の確認やアレンジを考えていた時に、車の中でイヤホンで音楽を聴いていると睡魔が半端なかったこと。

アーティストタグ

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