INTERVIEW
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Special
結成13周年を迎えているrice。移り変わりの激しい音楽シーンの中で、流されることなく、自身の信じる音と言葉を発信し続けている2人。4月2日リリースされたシングル『野ばら』は、riceの真骨頂であり、これからの季節にピッタリな清涼感溢れるポップチューンだ。4月26日に行われる新宿BLAZEでのライヴの事、また、今年夏に予定されている全国ワンマンツアーの話題など、ヴォーカルの櫻井有紀とドラムスの村田一弘に聞いた。
取材・文:ぽっくん

「“蒼天のスコール”という最初のフレーズは戯言みたいに偶然、浮かんできた」 (櫻井)
――4月2日に15枚目のシングル『野ばら』が発売されましたが、周りからの反応はどうですか?
rice
櫻井有紀:いいですよ。流通会社から追加の注文がきてますから(笑)。
村田一弘:嬉しい限りで。
――2012年12月から約1年間、riceは活動を休止していて、2013年12月25日に再活動後、初のリリースとなった『僕はここに居る』に引き続き、この作品が2作目になりますが、今回『野ばら』をこのタイミングでリリースした意図は?
櫻井:4月26日新宿BLAZEで行われる復活ライヴに向けて作品を出したかったのと、4月はriceの結成月なので、この春のいい時期にシングルを出したかったんです。
――という事は“春”というのはこの作品のキーワードでもあるのかな?
櫻井:そうですね。
――有紀君にとって“春”という言葉から連想するものってなんだろう?
櫻井:入学、新入社員とか……。日本人的にいうとスタートの季節ですよね。僕も毎年、春が来る度に新しい気持ちになれます。
村田:僕も新しい事が始まる季節という感じかな。夏を見据えて、これから暖かくなっていくという明るいイメージ。あとは、花粉症の季節かな……。
――大変だよね。
村田:でもここ5年ぐらい、花粉症が大分よくなったんです。だから春最高!
――(笑)。一方、春は別れの季節でもあるよね。
櫻井:でも、別れの季節は3月。4月はやっぱり出会いの季節……そんなイメージですね。
――2人とも春には概ねポジティブなイメージがあるようで、今回の作品のリード曲「野ばら」も明るくて、2人の素直で前向きな気持ちが表れているなと思ったんだ。
櫻井:元々この「野ばら」は、前作『僕はここに居る』(2013年12月25日リリース)のカップリングとして書いたんですよ。
村田:この「野ばら」は去年の8月には録り終えていました。レコーディングもミックスも終わった段階で“すごく仕上がりがいいので、カップリングにするには勿体ない”と思ったんです。
――メロディーもそうですが、歌詞も何かが始まるような春らしくて、ワクワクするような楽しい歌詞です。
櫻井:実は、野ばらがいつ頃咲く花か知らないんですけどね(笑)。歌詞を書いている時に“遮二無二と突き進め”という言葉が浮かんできたんです。それで、真っ直ぐで純朴な気持ちを表す花言葉をもった花はなんだろうって思って調べたら、それが野ばらだったんです。だからタイトルは最後に決まったんですよ。
――では、この野ばらの歌詞を書く上できっかけになったフレーズはなんだったの?
櫻井:ド頭の“蒼天のスコール……”というフレーズ。普通在り得ない事だけど、これは面白いなと思って。
――ちょっと不思議なフレーズですね。どこから、うまれてきた言葉かな?
櫻井:完全に無からですね。戯言みたいに偶然、浮かんできた言葉。でもこの矛盾した言葉もメロディーにのせたら何か伝わるんじゃないかと思って。“蒼天のスコール”という矛盾を人間の心の中の気持と現実とのギャップみたいなものに例えたら面白いんじゃないかと。そこから歌詞を広げていったんです。
――ということは先に歌詞が出来上がったんだね。
櫻井:いや、僕はいつも曲と歌詞が同時。例外もありますけど、大体同時に浮かんでくる。
――それはすごい。
櫻井:それに、この「野ばら」は曲を作っている段階から、“ここはアコギで”とか“HIRO(村田)のビートはこんな感じで”など、曲のイメージが僕の中で明確でした。
――作曲の時点で、仕上がりの確かなイメージがあったんだね。
櫻井:そうですね。結局、最終的なアレンジを仕上げるのも2人ですから、最初からそこも視野に入れながら曲を作っています。
――HIRO君は有紀君から、最初にこの曲を渡されてどう思いましたか?
村田:今までにない“ポップさ”をもった曲だったので、新鮮でした。
――ドラムのプレイ的に特に気にかけた点はありますか?
村田:元々、有紀が作ってきたデモのドラムが、がっちりハマっていたので基本それと同じ感じで叩いています。
――またミュージック・ビデオは、蒼天の中、真っ青な海をバックに、2人がこの曲をプレイしている感じが、この曲のもつ清々しさをよく表していますね。あれは誰のアイディア?
櫻井:あれは監督さんのアイディア。もう、何作もお願いしている方で、音を渡すとイメージを広げてくれるんです。
――また、リゾート感溢れるシチュエーションで2人がスーツを着て演奏しているというギャップがまた、ツボです。
櫻井:単純に今までライヴやミュージック・ビデオでスーツを着たことがなかったので、着てみました。あと「野ばら」の歌詞の中ではっきりは言っていないのですが、(この歌詞の主人公の)“好きなんで僕とどうにかなってください”っていう多少かしこまった感じからするとスーツもありかなと思いました。
――この「野ばら」の主人公は、相手に自分の想いを伝えているのか、それとも自身の心の中でただ想いを募らせているだけなのか、はっきり分からなかったんだよね。
櫻井:そう、その微妙な感じが日本語の妙であり魅力の一つだと思うんですよ。
――2人とも、相手に想いを伝えるときは率直に伝えることが出来るタイプなのかな?
櫻井:僕はストレートに“欲しいものは欲しい”と伝えるタイプです。
村田:俺も想っている事は素直に伝えますね。逆にいうと想ってないことは言えないです。
――嘘をつけないんだね。
村田:そういのは下手クソかもしれませんね。
――2人とも素直な人間なんだね!
櫻井&2村田:フッフッフ。
櫻井:だと思いま~す(笑)。
「録音した後で、色々思いついちゃったら、それはライヴでやればいい」 (村田)
――そして2曲目の「流星」。
rice
櫻井:今回の音源は、急遽リリースしようと決めたので、この「流星」は強行スケジュールの中、書いた曲です。レコーディングの2日前に書き上がったんで、まさに書き下ろし曲です。
――曲作りの段階で留意した点はあった?
櫻井:「野ばら」との住み分け、対比ですね。「野ばら」もriceらしい曲ですけれど、こちらもriceが得意としている曲調の一つ。重厚なロックサウンドです。
――確かに曲調は「野ばら」と対比しているけど、歌詞はどこかリンクしているように思います。
櫻井:そうですね。視点や言葉の言い回しは違えどストレートに好きという想いを表現している部分は共通していますね。
――HIRO君は曲をもらうのが、レコーディングの直前だったので大変だったのでは?
村田:レコーディングの前日にスタジオで有紀の持っているこの曲のイメージを聞きながら一緒に合わせたんですね。そして、英語の歌詞がのったりして、レコーディングを終えて、初めて有紀の頭のイメージの全貌が見えました。
――そして3曲目は『マルシェ』。フランス語で“市場”という意味ですが、料理好きな有紀君らしいタイトルですね。
櫻井:これは市場で売られている豚肉を恋多き女性に例えた歌詞です。
――これは哀しい物語という解釈でいいのかな。どんな想いをもった女性なんだろう?
櫻井:僕も歌詞を書いている時にそれを考えたんです。この主人公は、お高くとまっている女性なのか、過去に哀しい事があった女性なのか、それとも今、苦しんでいる女性なのか……。
――この物語は、有紀君が神様目線で俯瞰して書いているようにも思えるし、リアルな女性の嘆きとも解釈できるのが、興味深い。
櫻井:そう、これも「野ばら」と同様に日本語の妙であり奥深さですね。この歌詞に関しては色々な捉え方が出来ると思うんですね。ただ、聞く人に、まったく興味をもってもらえない歌詞にはしたくなかったので、あえてインパクトのある言葉をチョイスしたりと、かなりこの歌詞は遊びましたね。
――遊んだということは、逆にいうと仕上げるのに時間が、かかったんじゃない?
櫻井:今回の3作の中では一番時間をかけました。ただ、“マルシェ”という書きたいテーマがはっきりしていたので、多少時間はかかったけれど、集中力が途切れずに歌詞を仕上げる事ができました。
村田:有紀の歌詞には、こういう“遊び”もよくあるので、これも有紀らしい作品ですね。
――この曲の演奏面に関してはどうですか?
村田:基本的には流れでいった感じです。
櫻井:僕は、この曲でピアノとベースを弾いていますけれど、日頃の地力で演奏したというか、2人で大まかなキメだけ確認しておいて、あとはセッション状態で演奏しました。
――その場の空気を大切にしたんだね。ただ、そういうセッション的にアレンジをするとレコーディングした後で“あそこはこうしとけばよかった”的な後悔はないの?
櫻井:僕たちは“音源ではこうなっているけど、ライヴはまったく変えちゃおう”っていうのはよくある事なんで、後悔はないですよ。
村田:レコーディングはレコーディングで一つのカタチになればそれでいいと思います。録音した後で、色々思いついちゃったら、それはライヴでやればいいかなっていう。
――じゃあ、一旦録音した後に、構成を修正するというような事は?
櫻井:しないですね。
村田:うん、しないねぇ。構成を修正するってデータをいじるってことですよね? やっぱりドラムは生楽器だから、いいところをつまんで繋げるような事はしたくないですね。
――この3曲がパッケージになって、『野ばら』という、ひとつの作品として完成しましたが、今の率直な感想は?
櫻井:今回、製作時間が短かったので、思いも寄らないところでケアレスミスがあったり、riceらしくない部分が出てしまったりしないだろうかと、内心、心配していたんですが、そういったこともなく、みんなの評判もよくてホッとしています。
村田:“ライヴでこの曲たちを聞けるのが楽しみです”っていう声をよく頂くので、嬉しいですね。
――そして4月26日には新宿BLAZEで再活動後、初のライヴとなる『結成13周年&復活祭典』が開催されます。“結成13周年”という肩書もあるので、古い曲も聴けるんですよね?
櫻井:はい新旧とりまぜて。
村田: 今、ライヴに向けてリハーサル中ですが、昔の曲をやっていても、まったく違和感がないんですよ。今でも自然に演奏できるんですね。それは、過去の曲が今も色褪せていない証拠だと思うんです。
――riceのサウンドはある意味、結成当初から完成されていたよね。今と基本的な方向性は変わってないというか。
櫻井:結成当初はそういう評価は、なかなかしてもらえなかったですけれどね。ただ、歌詞に関しては19、20歳の頃に書いたものと、今の僕が書くものでは、チョイスする言葉が違ったりします。けれども、その頃の曲を今でも僕らがドヤ顔で演奏することで、時間のギャップをお客さんに感じさせない事ができると思うんですね。そういう努力はしてきています。
――その言葉の選び方で変わってきた部分というのは具体的にはどういった部分かな?
櫻井:なるべく、簡単な言葉で表現しようということですね。辞書を引かないと分からない言葉は使わないようになりました。例えば、車の運転中、ラジオから流れてきた曲が、一節でもいいからポンと耳に入ってくるような歌詞を書きたい。昔は麗しいメロディーがあれば、それがすべてだと思っていたんですが、今はシンプルな言葉とメロディーで一つの曲なんだという事を強く感じるようになってきました。
――そしてriceの今年中盤からの動きとしては8月にはツアーが決定していますね。
櫻井:札幌、東京、名古屋、大阪、福岡と5本のワンマンツアーをやります。
――札幌でのライヴは意外にも初めてだとか。
櫻井:そうなんです。そして、そのツアーの前には、また音源をリリースしたいなぁという気持ちで動いています。
――詳しくは?
櫻井:まだ、決まっていません(笑)。
――では、最後にメッセージをお願いします。
村田:今年は今まで以上に、ライヴして、音源リリースするという本質的な部分を一生懸命やりたいなと思っています。
櫻井:年内にアルバムを出したいですね。13周年なので13曲入りとかで。
――アルバムいいですね! 楽しみにしています。ありがとうございました。
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RELEASE
New Single
「野ばら」

2014.04.02 Now On sale!

野ばら
限定版
[CD+DVD]
yuro-037
¥1,800(+税)

[CD]
01. 野ばら
02. 流星

[DVD]
01. 野ばら

野ばら
通常版
[3曲入りCD]
yuro-038
¥1,500(+税)

[CD]
01. 野ばら
02. 流星
03. マルシェ


SCHEDULE
rice LIVE 「0 / ∞ Lv:19」
08.03 (日) 札幌KLUB COUNTER ACTION
08.09 (土) 名古屋ハートランド
08.13 (水) 新横浜NEW SIDE BEACH!!
08.16 (土) 大阪FAN J twice
08.17 (日) 福岡DRUM SON
08.23 (土) 原宿アストロホール

rice LIVE [ 0 / ∞ Lv:20 ]
10.18 (土) 初台DOORS ※FC限定
10.19 (日) 初台DOORS
11.02 (月) HEAVEN'S ROCK さいたま新都心VJ-3
11.03 (月) 群馬Sunbarst
11.08 (土) 松本ALECX
11.09 (日) 山梨KAZOO HALL
11.14 (金) 本八幡Route 14
11.16 (日) 静岡Sunash
11.19 (水) 広島BACK BEAT
11.20 (木) 福岡DRUM SON
11.22 (土) 京都FAN J
11.23 (日) 神戸太陽と虎
11.29 (土) 渋谷CHELSEA HOTEL
11.30 (日) 札幌KLUB COUNTER ACTION
12.06 (土) 心斎橋CLUB DROP
12.07 (日) 新横浜NEW SIDE BEACH!!
12.13 (土) 水戸ライトハウス
12.14 (日) 名古屋R.A.D
12.20 (土) 仙台HOOK
12.21 (日) 栃木KENT
12.23 (火) 初台DOORS ※FC限定

Tour Final ありったけスーパーライブ2014
~17592時間の聖戦~

12.28 (日) 新宿BLAZE

PROFILE
rice

rice Vo: 櫻井有紀
birthday: 07.11
blood type: B
rice Dr: 村田一弘
birthday: 11.17
blood type: B
オフィシャルサイト

DISCOGRAPHY

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