真夏のHYSTERIC CIRCUS

2017.8.10「真夏のHYSTERIC CIRCUS」ライヴレポート

8月10日(木)、高田馬場AREAを舞台 にViSULOG主催のイベント「真夏のHYSTERIC CIRCUS」が開催された。出演したのは、葵-168-、mitsu、ベル、レイヴの精鋭4組。この日のライヴの模様を以下に再現!

TEXT:長澤智典

レイヴ












ド頭から分厚い音が洪水のよう一気に襲いかかってきた。
襲いかかると言っても轟音ではない、気迫と攻めの勢い満載でレイヴは音の衝動をぶつけてゆく。
もともと歌系要素の強いバンドのように、迫力あふれた音に刺激を受けながら、レンの歌う『オヒトリセレナーデ』へ無邪気に気持ちを寄り添えたくなっていた。
そんなハッピー気分へ導かれ、場内にはたくさんの揺れる手の波が広がっていた。

「こんな人生はとてもつらいつらいつらいつらい、人生8割人生つらみらちゃーん」、レンの叫びを合図に、バンギャたちの心情を吐露した「人生つらみちゃん」が飛び出した。
勢いを持った演奏に身体は騒ぎながら、共感を抱きやすい痛い歌詞が心をチクチク刺してゆく。
辛いならレイヴの音楽を通して熱狂の彼方へ吹き飛ばしてしまえ。
彼らもそうメッセージしていた。

煽りコーナーの流れを受け、演奏は勢いを携え『わりきりララバイ』へ。
身体をウキウキ弾ませるディスコ&ロックンロールな演奏の上で、レイヴは観客たちを妖しいパーティムードへ導いてゆく。
腰を熱く揺らす演奏へ、はしゃがずにいれない気分だ。

「今日は甲子園の4強を観に来たつもりで熱い声援をぶつけてください」と語ったレンのMC、なかなか冴えてるじゃない。

後乗りのビートに乗せ、ミッドメロウ&ハートフルな音色と歌声を持って『メレンゲ』が場内に広がりだした。
心にジンと染みる歌、でも彼らの演奏へ抱かれてる間、その身は優しく揺れていた。
レンの歌に、レイヴの演奏に抱きしめられてゆく気分を覚えていた。
レイヴのメロウな歌も胸に染みるね。

刺激的なEDM SOUNDが場内中へ広がりだした。
その上へ重なる重量感を持った演奏。
いつしか場内は、レンの動きに合わせヘドバンをすれば、両隣の人たちと肩を組み左右にモッシュしてゆく光景が生まれていた。
『ミッドナイト盛場』を通して生まれた、どんたく並!? の祭りムード。
中盤ではレンの指示を受け、会場中の人たちが座りながらヘドバンをしてゆく光景も登場。
その熱に刺激を受けたら、共に参加して騒がなきゃもったいない。
ここに来た意味がない!!
90年代ヴィジュアル系風ナンバー『棘』は、ブラストビートが炸裂した熱狂煽りソング。
身体を折り畳み騒ぐ観客たちの手を引っ張りあげるレン。
興奮したレンはステージ上を転げまわっていた。
それくらい彼もメンバーもぶち切れていた。

最後に叩きつけた『妄想×カニバリズム』でも、レイヴは観客たちを祭り騒ぐ熱狂の渦へ巻きこみ、理性をしっかり消し去っていった。


◆セットリスト
01. オヒトリセレナーデ
02. 人生つらみちゃん
03. わりきりララバイ
04. メレンゲ
05. ミッドナイト盛場
06. 棘
07. 妄想×カニバリズム


mitsu














この日のmitsuは祭り浴衣風な衣装姿で登場。
ライヴも夏の幕開けを告げるよう、場内へゆっくりと熱を沸き立たせていた。
一気にテンションを上げてゆくのではない、オリエンタル要素を抱いた歌物な『エトリア』が、触れた人たちの心へ次第に高揚という熱を注入してゆく。
何時しか場内で無数の手の花が揺れていたのも納得だ。

場内のアチコチでサイリウムがカラフルに光りだした。
身体がウキウキと弾みだす。
mitsuの動きに合わせ、一緒に大きく手を振るファンたち。
走り出したディスコロックな『MIDNIGHT LOVER』の上で、一緒にステップを踏みながら騒ぎたい。
これがmitsuの提唱する音楽スタイル!? mitsuの与えた甘い音楽の蜜が、嬉しく気持ちを弾ませてゆく。

「みなさんへ癒しと楽しみを与えにきました」、心地好いエレクトロな音色の上へ、ザクザクとしたギターサウンドが重なりだした。
躍動したダンスビートへ刺激を受けた観客たちが、軽やかに跳ね続けてゆく。
mitsu流サマーソング『スローペース』が連れ出したのは、熱狂ドリーミーな世界。
妖しい誘いへクラッと酔いしれ微睡むような感覚!? ただはしゃがせるのではない、感覚をトリップさせるムードへ導いてゆく様が刺激的じゃない。

心地好いリズムを繋ぐように、演奏は開放パーティロックチューン『It's so Easy』へ。
ファンキーでソウルフルな演奏が、気持ちを身体を跳ねさせる。
理性なんて横に置き、一緒に飛び跳ね騒げばいい。
何故なら今宵は真夏の夜の宴だもの。
mitsuもステージを駆けながら、場内の熱をたっぷりその身へ吸収し続けていた。

「もっともっと深くまでイキましょう」。
mitsuの振りまわすタオルを合図に、場内のアチコチで頭上高くタオルがまわりだした。
エッジ鋭いロックサウンドをぶつけ、mitsuは観客たちを祭りの中へグイグイ引き込んでゆく。
『Into DEEP』が、もっともっと深く熱狂へ溺れようと熱い誘いをかけてきた。
歪みを上げ疾走する演奏の上で朗々と歌いあげるmitsu。
その姿のなんと凛々しかったことか。

「僕は夏に刹那的な想いを感じています」。
最後にmitsuは、優しく想いを注ぎ込むように『蛍』をプレゼント。
何処か哀愁味を匂わせながら、でもその歌はしっかり光を照らしていた。
その輝きに触発され大勢の人たちがステップを踏み、手の花を揺らしていた。
その様がとても眩しく見えていた。


◆セットリスト
01. エトリア
02. MIDNIGHT LOVER
03. スローペース
04. It's so Easy
05. Into DEEP
06. 蛍


ベル












今宵はベル流の夏祭り。
会場中にビッグウェーブを巻き起こそうと、ベルが最初に起こした大波が『真夏のバラッド』。
始めは小刻みに身体を揺らした刺激的な演奏が、サビへ向かう頃には大きなうねりへ成長。
楽曲が持つ大きく唸る展開に触発され、フロアー中の人たちも大きく身体を横に揺らせば、サビではたくさんの手の波を作りだしていた。
もちろん前方には、はしゃぐファンたちによってビッグウェーブが生まれていた。

フリーキーなギターサウンドが観客たちを連れ出したのは、昭和のいなたい場末のダンスフロアー。
何処かうらぶれた会場の中、妖しい煌きを放つようにベルは『真夜中のダンス』を演奏。
見てはいけない大人の刺激に触れた瞬間に覚えた禁断な魔性の香り。
そんな匂いを舞台の上のベルに覚えていた。

妖艶歌謡ダンスロックな『ジェラシー』が響いたとたん、観客たちが両手を高く掲げ左右に駆けだした。
妖しい? いなたい?? 彼らは禁断の匂いを振りまき、触れた人たちを麝香な歌と演奏で虜にしていった。
ひと夏の冒険として開けた扉の先に広がっていたのは、ノスタルジックな音色を奏でる大人の色気を漂わせた音楽。
そりゃあ、ベルの歌に心が釘付けになるのも納得だ。

これまでの妖艶な宴から一変、ムーディでメロウな『Deneb』が、触れた人たちの心を優しくとろけさせてゆく。
その歌へ抱かれたとたんそのまま深海まで堕ちていきたい気分。
心を酩酊させてゆく『Deneb』にずっとずっと抱きしめられたまま、感情とろけながら心地好く堕ち続けていたかった。

躍動した演奏に乗せ、メンバーと観客たちによる熱いコール&レスポンスが沸き起こった。
熱い声を上げはしゃぐ観客たち。
一気に上がったテンションへさらに熱を注ぐように、ベルは『音見世ディスコ』を披露。
ファンキーでスリリングな演奏が、観客たちの騒ぎたい気持ちのスイッチを壊し、一気に感情を野生へ導き出した。
タオルを振りまわし跳ねながら「ワオッー!!」と叫ぶ観客たちの声の、なんて刺激的だったことか。

理性を壊した勢いを持って、演奏はラストの『やってない』へ。
会場中の人たちが両手を頭上高く掲げ、楽しく跳ねだした。
右へ左へステップを踏みながらはしゃぐ様はまさにベル流の盆踊り。
我を忘れはしゃぐことが祭りの本質なら、その様を、ベルはしっかり場内に描き出していった。



◆セットリスト
01. 真夏のバラッド
02. 真夜中のダンス
03. ジェラシー
04. Deneb
05. 音見世ディスコ
06. やってない



葵-168-








激しく重く躍動するダンスロックが炸裂。
重厚さへ華やかな香りを振りまいた演奏の上で、切な匂いも醸しつつ、葵が『雪月花』を凛々しく力強く歌いあげてゆく。
そうすることで、己の存在をこの場へと刻みつけるように。
さすが葵-168-、貫祿を持ったライヴを通し、視線や身体を釘付けするほどの存在感で観客たちを圧倒し始めていた。

その迫力を躍動へ変えるように、葵-168-は『Dancin'Viper』をブースト。
メロディが、葵の歌声が、暴発した演奏が、挑発するように襲いかかってきた。
とてもキャッチーな歌に気持ちが嬉しく震え立つ。
その理由もわかる気がする。
『Dancin'Viper』はバンギャたちの気持ちを投影した高揚ソング。
そこへ圧倒的なパワーを重ねたら、踊りはしゃがずにはいられない。
会場中の人たちが飛び跳ね、騒いでいたのも納得だ。

葵の煽りと歪んだギターサウンドに刺激を受け、拳振り上げ高く跳ねる観客たち。
高揚した音を振りまく『MUSIC』が連れ出したのは、熱狂の宴。
挑発的なステージングで観客たちを刺激してゆく葵。
その身から発するエナジーに触発され、一緒に大きく手の花を咲かせ、熱を寄せ合わずにいれない。
そのぶつかりあいが、会場へ熱した高揚の空気を作りあげていた。

熱狂が生み出した身体の火照りを優しく抱きしめるように、ジャジーな演奏が会場中を包みだした。
一瞬のブレイクから、演奏は妖艶かつ情熱的な歌謡ムードナンバー『アザレア』ヘ。
体感的ではなく、心の内側から熱い情熱を燃やすように『アザレア』が場内へ響き渡る。
妖しく艶めいた熱を放ちながら歌う葵の歌声に、そのステージングへ心か釘付けになっていた。
まさにこのスタイルこそ、アダルトでオリエンテッドなヴィジュアルロック(AOV)だ。

切なくメロウに歌いだしたのが、『蜃気楼』。
愛しい人を失った哀しさや切なさを葵は嘆くように歌いあげてゆく。
その声は後悔にむせび泣く心の叫びのよう。
痛みを携えたその歌声へ手を伸ばしたかった。
そっと触れながら同じ痛みを覚えていたかった。

葵がタオルを振りまわすと同時に、演奏は疾走しながら『beauty girl』へ。
葵の♪beauty girl♪の叫びに触発され、共に叫ぶ観客たち。
彼の振りに合わせ、一緒に騒ぎへ興じてゆく人たちも。
どんどん場内に熱が溜まってゆく。
その熱気こそ、真夏のライヴに相応しい空気。
勢いをさらに加速させるよう、葵-168-は最後にスリリングさとキャッチーな魅力をミックスした『サヨナラセカイ』を演奏。
いつしか会場中の人たちが葵と一緒にサビで大きく手を振り、熱狂の中ではしゃいでいた。

抽選会&エンディング
最後に、出演者全員が舞台へ登場。
それぞれに短い感想トークを行いつつ、メンバーらと観客たちによる勝ち残りじゃんけん大会を実施。勝ち残った人には、この日出演したメンバーらのサインを入れた巨大なビーチパラソルがプレゼントされた。
さらに、サイン入りのカラーボールをメンバーらが客席へ投げ入れたのも、ファンには嬉しいプレゼントだ。
ライヴ後も、メンバーらと触れ合う機会を作っているように、そこがイベント「HYSTERIC CIRCUS」の楽しさ。
次は8月29日に池袋EDGEを舞台に「HYSTERIC CIRCUS 2017 in 夏」を行う。
出演バンドは、JILUKA、RAINDIA、GreeΣ、VAN9ISH、アザナの5バンド。次代を担う若手たちの活躍をぜひ味わってほしい!


◆セットリスト
01. 雪月花
02. Dancin'Viper
03. MUSIC
04. アザレア
05. 蜃気楼
06. beauty girl
07. サヨナラセカイ




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