2018年1月27日(土) TSUTAYA O-EAST「ViSULOG 7th ANNIVERSARY」

熱伝導率の高さを誇るバンドたちが、さる1月27日にTSUTAYA O-EASTへと集うことで開催されたヴィジュアル系ポータルサイト・ViSULOGの設立7周年イベント「ViSULOG 7th ANNIVERSARY」。 当サイトにゆかりのあるアーティストたちが繰り広げてくれた熱のこもったパフォーマンスたちは、きっとそのまま今現在のシーン状況を反映したものになっていたのではなかろうか。 7年の節目を超え、次の10周年に向けた未来はこの夜ここから始まったはずだ。

TEXT:杉江由紀
PHOTO:インテツ

ViSULOG 7th ANNIVERSARY/LIVE REPORT

POIDOL ( OPENING ACT )
結婚記念日でいえば、7年目のお祝いは銅婚式にあたるのだとか。ちなみに、銅といえば熱伝導率が高い物質性を持っていることでもよく知られているが、先だって渋谷TSUTAYA O-EASTにて開催されたヴィジュアル系ポータルサイト・ViSULOGの設立7周年イベント[ViSULOG 7th ANNIVERSARY]もまた、それぞれに熱伝導率の高さを誇るバンドたちが、一堂に会することになっていたと言えよう。

祝宴の口火を切るかのごとく、この夜まずオープニングアクトとしてステージ上へとあらわれたのは、GOEMON RECORDSのニューカマーとして昨年末に始動したばかりのPOIDOL。

風の噂にきいていた“歌って踊れる”フロントマン・絢瀬ナナのパフォーマンスぶりは流石のもので、1月17日にリリースしたばかりのファーストシングル『サファイア』を含むたった3曲でも、POIDOLの持つ個性はとても際立っていたと言っていい。

なお、ドラマーである星名遼は始動当時にtwitterで「ドラムを始めたのもV系好きになったのも、全て己龍の准司さんの影響だから、いつか一緒のステージに立つのがひとつの夢」と発言しており、結果的にその夢は“いつか”どころか、いきなりこの場で叶ってしまったことになりそうだ。 だとすると、それは一体どういう意味なのか……。

[SET LIST]
01.閃光
02.盲目マッチメイカー
03.サファイア
FEST VAINQUEUR
なんと、このあとに実質的な一番手として登場したFEST VAINQUEURのサポートドラマーが、己龍の遠海准司だったのである。

ベース・HIROとの呼吸もピッタリで実に力強く頼もしいリズムを基盤としながら、ヴォーカリスト・HALが扇動しながらの派手で気風のいい「NANIWA SAMBA」や、GAKUとI'LLによるハモソロが映えた「SHADOW」など、全編を通しバンドとしての底力を各曲の音像に織り込んでいた印象が強い。

ちなみに、来たる2月14日にはセカンドコンセプトアルバム『GENERATION 2 〜7Colors〜』が発表となり、その後には全国ツアー[GENERATION 2]も控えているとのこと。 准司との共演はひとまずこの夜のライヴをもって一区切りになったそうだが、ここからのFEST VAINQUEURもきっと彼ららしいやり方で、派手にこのシーンの中を駆け回ってくれることだろう。

[SET LIST]
01.NANIWA SAMBA
02.ヴァレンシアとヴァージニア
03.SHADOW
04.Evil Disco~somnambulism~
05.BLAZE
06.現代的疑惑都市'DOUBT!'
少女-ロリヰタ-23区
そして、このイベントの中盤に向けた大事な場面を熟練した演奏と表現力で盛り上げてくれたのは、約1年前に衝撃の完全復活を遂げた少女-ロリヰタ-23区。

ドラマティックでいて華やかな「ジョーカーゲーム」をはじめとして、彼らが随所に漂わせてみせる“2000年代初頭のあの頃ならではな毒気と陰のある雰囲気”は、なかなか希有なものであり良い意味で近年の若手バンドには醸し出せないものだと言えるはず。

近況としては、2月28日に行われるというVisUnite PRESENTS[VisUnite Fest special edition Vol.2]や、3月に入ってからのDEZERT主催[This Is The “FACT”]名古屋公演・東京公演、ダウトおよびベルとの3マンライヴ[三國志]など、幾つかのイベント出演が予定されているほか、近日には待望のニューシングル発売も決まっているというだけに、2018年も少女-ロリヰタ-23区の活躍ぶりにはぜひとも注目したいところである。

[SET LIST]
01.マイム
02.未完成サファイア
03.ジョーカーゲーム
04.プラリウム
05.ジェノセンス
ペンタゴン
とはいえ、もちろんここ数年で台頭してきたバンドたちも負けてはいない。

ちょうど2015年の1月に始動して以来、破竹の勢いでシーンの最前線へと躍り出たばかりでなく、このところは他ジャンルアーティストとのイベントなどにも積極的に攻め出ているペンタゴンは、この夜の舞台上でもカルトでエキセントリックなうえに、どうにも魅惑的な異色ぶりを発揮してみせたのだった。 だが、それでいてMCをとる千吊の姿勢はやたらと腰が低いのも面白いところ。

「こんばんは!もちろん、これが初めてという方もいらっしゃるかと思いますが、我々ペンタゴンと申します。(中略)なんで、今日は標準語なんやろ(笑)。普段やったらね、ウチはようしゃべるバンドやねんか。まぁでも、今回はニコ生での放送もされているわけやしね。せっかくやったら、曲を多くやりたいので初めての人ともそうじゃない人とも、面と向かってやりあいたいと思うので、しっかりついてきてください!!」

この夜いちはやく生演奏でふるまわれた、2月7日にドロップされるニューシングル『反抗声明』に収録された表題曲のごとく。
ここからのペンタゴンには、より尖った訴求力を武器にシーンの覇者への道を邁進していくことを期待したい。

[SET LIST]
01.トゥーン・ワールド
02.ドラマ
03.反抗声明
04.CRAZY TRIBE
05.どうでもええけど
06.ポップコーンモンスター
Royz
かくして、いよいよイベトも佳境へと突入したタイミングで、それこそ火に油を注ぐかのような存在として我々の目前へと出現したのは、いよいよ中堅バンドとしての貫録を身に着けてきたRoyzの面々。

「ひとり残らず、アタマ使えよ!!」初っぱなの「JOKER」から容赦なしにオーディエンスに向かってけしかけた昴の牽引力と、公大がみせた5弦ベースソロを始めとした楽器陣の熾烈なプレイぶりは、一気にその場に居合わせた者たちの関心をRoyzに向けさせたことになったのではなかろうか。

ラストの「ANITITHESIS」に至るまでの全6曲・計30分という枠の中で、Royzはその枠を超えたワンマンなみの熱量で我々を圧倒してくれたわけだ。

このぶんだと、3月21日に出ることとなった5thフルアルバム『WORLD IS MINE』の仕上がりも、揺るぎないものであろうことは疑いようもない。
5月2日に用意されている晴れの場・Zepp Diver Cityでの[WORLD IS MINE]もまた、Royzにとっての輝かしい節目となっていくものと確信する。

[SET LIST]
01.JOKER
02.ブギーマン
03.クロアゲハ
04.ANTHEM
05.開眼
06.ANTITHESIS
ユナイト
そして。そこから一転し、今宵の締めを真摯に美しく飾ったのは、今春でViSULOGと同じく7周年を迎えることになったユナイトにほかならない。

えもいわれぬ爽快感と疾走感にあふれた「small world order」で始められた彼らの世界は、パーティーチューンの赴きも持った「timeSICKness」では華やかな空気感もはらみつつ、徐々にその濃度を深めていったように感じたのは何も筆者だけではあるまい。

3月29日には、Zepp DiverCity での7周年記念ライヴ[UNiTE. 7th Anniversary oneman live -U&U's HELLO- AT Zepp DiverCity]でも必ずや演奏されるに違いない、ユナイトのライヴにおける鉄板中の鉄板曲「ice」も惜しみなく放たれ、ここではなんと椎名未緒がおもむろに“にゃんこスター的な踊り”を感想部分にて繰り広げ、場内を沸かせる一幕も(笑)。

「今日は上からずっとライヴを観ていてどのバンドも個性的でカッコ良くて改めてこの6バンドでツアーを周れて良かったなーって思いました。みんなこんな僕にも優しくしてくれるし(笑)、僕は個性的でカッコ良いバンドが集まるヴィジュアル系が好きです。ここはヴィジュアル系が好きなもの同士、この素敵な文化を皆でもっと盛り上げていきましょう。良かったら、一緒に歌ってください!!」

シーンの絆と連帯感を意識したような、この結の言葉に次いで奏でられたのは、包容力とあたたかさに満ちた「チュリップ」。

さらに、このあとにはユナイトの結がこの夜の全出演者をステージ上に呼び込み、幕間の司会進行をつとめたViSULOG代表の山本貴也氏、雑誌『Stuppy』編集長のぽっくんこと鈴木邦昭氏も交えながら、終演後のプレゼントとしてこのイベント限定のチェキ入りカプセルが、参加メンバーたちの手により次々と客席側へと投げ込まれることに。

[SET LIST]
01.small world order
02.イオ
03.約束
04.timeSICKness
05.ノゾキアナ?
06.ice
07.チュリップ
また、バンドマンたちであふれかえった舞台上ではPOIDOL・絢瀬ナナが軽やかなステップを踏み始めたのを皮切りに、Royz・昴やペンタゴンなどが、負けじと謎のダンスバトルでその場を和気あいあいとしたものにしていたくれていたことも、念のため付記しておこう。

さてさて。冒頭にも書いたとおり、結婚記念日でいうところの銅婚式は7周年を祝うものであるというが。
銅は熱伝導率が高いだけでなく、極めて錆びにくいという特性もあるのだという。

ViSULOGというサイトには、その銅のごとくこれまで同様いやこれまで以上に熱伝導率の高いアーティストたちを、手厚くバックアップする錆びつかない音楽ポータルサイトとして、もっともっと成長していって欲しいと願うばかりだ。

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