COVER ARTIST / DaizyStripper

ViSULOG 2017年12月号 COVER ARTIST / DaizyStripper

INTERVIEW / 4GET ME NOT

憧れの人との邂逅。ここに来てのあらたな巡り合わせは、DaizyStripperをより高い場所へと誘うことになったようだ。

1月24日に発売されるメジャー第二弾シングル『4GET ME NOT』において、彼らは外部プロデューサーとしてあのKen(L'Arc-en-Ciel)を迎えることとなったのだが、そもそもDaizyStripperといえばこれまでの10年間はセルフプロデュースにて全音源をかたちにしてきたバンドにほかならない。

故に、この機において彼らいわく“雲の上の人”であるKenとのコラボレーションを果たした時、そこに想像を超える創造性が生まれるに至ったのは、ある種の必然であったとも言えるだろう。

もちろんのこと、ここでの貴重な気付きと経験はここから続いていくツアー【4GET ME NOT パレード】にも、絶対的に反映されていくはず。10周年を経てのDaizyStripperは、今より力強く加速し続けているのだ。

取材・文:杉江由紀
『全会一致で「Kenさんにプロデュースしていただきたい」ということになった』(風弥)

――DaizyStripperにとって、メジャーでの第二弾シングルとなる今作『4GET ME NOT』は、外部プロデューサーとしてあのKen(L'Arc-en-Ciel)さんを迎え、制作されたものになるそうですね。 風弥:以前から、メンバーと「サウンドプロデューサーを入れての音源を出してみたいよね」という話はよくしていたんですよ。今回は、その願いがようやく実現したかたちになるんです。 ――逆に言うと、これまでのDaizyStripperはずっとセルフプロデュースをして来た、ということになるわけですね。 風弥:はい。ここまでは自分たちだけでやって来たんですけど、去年メジャーデビューという節目と、結成から10年を経たという中で、今度は俺ら自身でもまだ知らないようなDaizyStripperに出会って、自分たちのあらたな可能性を発見したい! という気持ちが一段と強くなったといいますか。やっぱり、ここはプロデューサーを立てての作品づくりをしようと話がまとまって、「じゃあ、誰にお願いしようか?」となった時、バンド内ではもう全会一致で「Kenさんにプロデュースしていただきたい」ということになったんです。 ――ちなみに、Kenさんとの面識はもともとおありでした? 風弥:以前、シドさんのイベントが武道館であった時に、僕らもDaizyStripperとして出させていただいたことがあったので、その現場ではご挨拶がてらお話しをさせていただいたことがありました。そして、ちょっとせっかちではあったものの、その時点でメンバーの中では「何時か、Kenさんにやっていただきたいね」という話も既に出ていたんですよ。なにしろ、僕らは皆が皆それぞれにL'Arc-en-CielさんやKenさんのことが大っ好きなんです(笑)。 ――確かに、皆さんにとってリアルタイムに聴いて育ってきたアーティストであるのは間違いないでしょうね。 風弥:いやもう、ホントにそうなんですよ。まゆもなおも、Kenさんがきっかけでギターを始めているくらいですし。 ――お二方ともそうでしたか。 なお:そうだよー! まゆ:そうなんです、実は(笑)。 風弥:だから、もちろん凄い願望は強くありましたけど、僕らもまさかあのKenさんにこの話を受けていただけるとは思っていませんでしたね。

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――つまり、最初はダメモト的な発注であったということですか? 風弥:正直、ちょっとそういうところはありました。だって、僕らからしたら完全に“雲の上の人”ですもん(笑)。 夕霧:わかる! ほんとそう(笑)。 ――では、Kenさんとのコラボが実現することになった際、最初の共同作業はまずどこから始まったのでしょう。収録曲の選定段階から、関わってくださったのでしょうか? 風弥:それが、Kenさんは選曲会の前からミーティングする時間を設けてくださって、僕らはそこでいろいろなお話をさせていただくことが出来たんですよ。 ――具体的には、その場でどのような言葉のやりとりがあったのかも気になります。 風弥:去年、僕らは6月5日に東京ドームシティホールで10周年記念のライヴをやったんですけど、Kenさんはあのステージも観に来てくださって。そこでのことも含めて、まずはKenさんが感じた僕らに対する印象をいろいろと話してくださって、「DaizyStripperってこういうバンドなんだな、って感じたよ」とか「もっとこうしていけば、このバンドはさらにカッコよくなるんじゃないかな」という感じで、かなり率直な意見をいただけたんです。 ――だとすると、DaizyStripperに対してKenさんからどのような単語が出て来たのかも知りたいです。 Rei:少年野球感がある、ということを言われましたね。それも良い意味で。 ――みずみずしく力強い、というようなイメージを感じられたということですかね。 Rei:おそらく、長年DaizyStripperのことを観てくれている方もそう感じているのかもしれないですけど、ウチのバンドには凄く無邪気な面もあれば、落ち着いた一面もあったりするので、その対極的に非対称な部分があるので、そこが「楽しい」っていう意見をいただきました。自分たち自身では、別にそういうことって気にしているわけではないので、そこをKenさんに指摘されたのはある意味でとても斬新でしたね。 風弥:そして、そういったことを踏まえたうえで“じゃあ、次のDaizyStripperはどうしていくのが良いのか”という観点から、今回のシングルの曲作りを始めていくことになりました。要するに、Kenさんにはゼロから携わっていただくことになったんです。 『僕ら自身の中にあるものをひとつずつ紐解いてもらえた気がしますね』(夕霧)
――なるほど、そういうことでしたか。 夕霧:Kenさんからは、「きみたちはここからどうなっていきたいの?」とか「じゃあ、今は何故それをやっているの?」って、いろいろとダイレクトに訊かれていく感じだったんですよ。そのプロセスがあったことで、今回は僕ら自身の中にあるものをひとつずつ紐解いてもらえた気がしますね。 ――かくいう夕霧くんは、Kenさんとの会話を通してどんな“気付き”を得ましたか。 夕霧:それが、僕に関しては「Kenさん、僕はどうしたらいいですか?」って質問をしたら「ヴォーカルはそのままでいてください」って言われたんですよ。 ――なんとまぁ。 夕霧:多分……というか、ここからは僕の想像する範囲でしかないですけど、Kenさんはきっとhydeさんに対しても常に「好きなようにやってください」というスタンスでいらっしゃるんだろうな、と感じましたね。そういうのって「凄く素敵だなぁ」って思いましたし、今回は歌だけじゃなく歌詞に関しても「夕霧は自由にやっていていいよ」と言っていただけたので、最初はKenさんのプロデュースという部分で多少緊張していたところがあったんですけど(苦笑)、現実的にはこの『4GET ME NOT』については何時も以上に制作を楽しむことが出来ました。 ――それは何よりでしたね。一方で各楽器隊の在り方については、Kenさんから個々に対して何かしらの指摘やアドバイスがあったことになるわけですよね? なお:皆とおんなじように「どうなりたいの?」とも訊かれたし、それに対しての回答もしたんだけど、僕はステージにいる自分がKenさんからどう見えたのかも気になったから、そこはこちらからも訊いてみたんですよ。そうしたら、「……明るい人?」って言われました(笑)。その言葉が俺にとってはけっこう重要で、自分がここからもっと追求していくべきなのはそこなんだなってあらためて思った。なんなら、今後の人生にも影響を及ぼすキーワードになったかも。 風弥:僕は、「何時も冷静だね」って言われましたね。「ステージ上でも、周りのメンバーが思いっきりハジけていても後ろで冷静にしているように見えたよ」って。 ――Kenさんからの「どうなりたいの?」という質問に対しては、風弥くんの場合どのように答えたのですか? 風弥:その話よりも、僕は自分からの質問に話の時間を割かせてもらいました。とにかく、昔っからKenさんの作る曲の大ファンなので、どういう考え方であのアレンジになって、あのギターフレーズが入ることになったのか? ということに興味があって、知りたいことがたくさんあったので、逆に今回は自分からいろいろKenさんに訊きまくっちゃったんです(笑)。 ――さぞかし、マニアックな質問をされたのでしょうねぇ。 風弥:Kenさんのギターって、歌がある時には絶対に前へは出てこないんですよ。僕がL'Arc-en-Cielの中で一番好きな「MY HEART DRAWS A DREAM」もそうで、そのかわりに歌の隙間でパーン! と出て来て、また後ろに引っ込むあの徹底した美学というか、スタンスが本当に凄いなと思うんです。Kenさんが、そこにどういう考えをもって音を作られているのかな、ということが凄く知りたかったんです。そうしたら、ギターを手にとってKenさんが目の前でその曲のフレーズを全部弾いてくれたんですよ。 ――それは極めて胸アツですね。 風弥:事細かに全て何故そこはそう弾いたのか、ということを教えてくださいましたからね! もちろん新しい発見もありましたし、自分が感じていた通りに「やっぱりKenさんもそう考えていたのか!」となったところもあって、あれは貴重な体験でしたね。 『発想の自由度の高さにびっくりしました。音楽に絶対的な決まりは何も無いんだよ、ということを教えてもらえた』(Rei)
――Reiさんが今回Kenさんと交わした言葉の中で特に印象に残っているのは、どんなものですか。 Rei:一番最初に、「どんなアーティストが好きなの?」と訊かれたときに、「プログレが好きです」というところから始まって、「じゃあ、こういう感じの曲があったとしたらどんな風に弾きたい?」と言われて、「場面によっては速弾きしたくなることもあると思う」と答えたら、「そうだね。仮にバラードでも曲に合えばスラップしても良いんじゃない?」っていう言葉が返ってきたんですね。さすがに、その発想の自由度の高さにはびっくりしました。音楽に絶対的な決まりは何も無いんだよ、ということをここで教えてもらえた気がします。あと、全てレコーディングが終わった時に「上手いね!」と声をかけてもらえたのも、僕としてはめちゃめちゃ嬉しかったです。 ――素晴らしいエピソードですね。 Rei:バンド内でのポジション的なことでいうと、視野が広いという意味で「オトナだよね、君は」という言葉もいただけたのでそれもやっぱり嬉しかったし、同時にKenさんの“人から何かを引き出す力”の凄さにも今回は圧倒されました。実際、まゆも一個一個の音の解析とかをされてたもんなぁ。 まゆ:レコーディングとは関係なく、「普段、どんな曲を聴いたり弾いたりしているの?」って訊かれて、「ジョン・メイヤー(米国のグラミー賞受賞歴もある有名ギタリスト)とかも弾いてます」って言ったら、「じゃあ、やってみせて」となってそこからはレッスン開始! みたいな。凄かったですよ、8時間とか9時間とかギターを弾くのに付き合ってくれたんです。 『ギターの鳴らし方も根本から教わりましたし、その全てが自分にとっては刺激的で勉強になりました』(まゆ)
――マンツーマン指導とは贅沢ですね。 なお:「こうなりたいなら、もっとこうした方がいいよ」とか、「そこを目指すなら、登るのはあっちじゃなくてこっちの山なんじゃない?」とか、いっぱい良いアドバイスをしてくれてたもんね。 まゆ:丁寧に時間をかけながら、物事を細かく分析して解析していくっていうことを、Kenさんにはしていただけました。さっきの風弥みたいに、昔コピーしたL'Arc-en-Cielの曲を一緒に弾いてもらえることなんかもあって、俺が弾いた音に対して「いや。そこはもっと、こういうイメージでレコーディングしたんだよ」と直接教えてもらったりも出来たんですよ。アレンジにも参加してくださいましたし、ギターの鳴らし方も根本から教わりましたし、その全てが自分にとっては刺激的で勉強になりました。 ――実にプライスレスな経験です。 まゆ:ギター入れの後には、「凄い良かったじゃん」とか「この曲のイメージからいったら100点だよ」ともほめてもらえたので、それがまた凄く嬉しかったですね。「この経験をまた次につなげなきゃね!」ってKenさんに言ってもらえたとおり、今回のことはこれからの自分にとっても重要になっていくと思います。 ――そうした前段階を経て、今回は表題曲に「4GET ME NOT」が選ばれたことになりますが、この曲が台頭した背景にはどのような流れがあったのでしょうか。 風弥:事前に、Kenさんからは「もし、ここからDaizyStripperがあと5曲しか世に残せないとなったら、皆はどんな曲を書くんだろう? 大切に書いてきてね」という言葉をいただいて、曲作りはそこから始めることになったんですよ。 ――大変分かりやすいたとえである一方、それはなかなかに難しいお題ですね。 風弥:それだけに、皆して今回は特に頑張っちゃいました(笑)。枠はシングルに入れる2曲だけなのに、全部で30曲くらい出来上ってきちゃったんです。 ――そのまま使うとしたら、シングルのほかにフルアルバム2枚組みまで出しても、おつりが来る勢いではありませんか。 なお:確かに(笑)。 風弥:出来たからには全て聴いてもらおうということで、Kenさんにお渡ししたんですけど、「多過ぎ! 聴くの大変だったよー(笑)」って言われちゃいました(苦笑)。 ――そこは強い意気込みが曲数自体にも現れていた、ということになりましょう。それにしても、30曲の中から最後はいかにして本命を決めることになったのです? 風弥:僕らの方も、作った中からどれを推したいかということを決めましたし、Kenさんにも候補を絞っていただいて、選曲会でその意見を持ち寄ることになったんですけど、これが不思議なことにメンバーがそれぞれで挙げてきた曲と、Kenさんの挙げてきた曲は全く別で1曲もかぶりが無かったんです。僕らとしては、またそこで「これはいよいよ面白いことになってきたぞ!」とさらに燃えちゃったんです。 ――プロデューサーの視点と、バンド側の視点の違いが生み出す良い意味でのギャップに期待がつのった、ということでしょうか。 風弥:それはありましたね。それに、僕らとしてはもちろん全曲とも自信を持って生み出しているものなので、どれが選ばれてもそれは全然良かったんですよ。ただ、その中でも「4GET ME NOT」については「Kenさんは、こういう視点でDaizyStripperとを見てくれているんだ」ということが良く分かる選曲でしたし、これは今までの僕らがシングルとしては出したことが無かったタイプの曲でもあったので、「どんな完成形になっていくんだろう?」というところが、自分たち自身でも楽しみで仕方なかったんです。「この曲、行けるね!」というKenさんの言葉に背中を押されました。 ――Kenさんは、「4GET ME NOT」の持つどのような要素を特に評価していらしたのでしょうね。 風弥:まず、「フォーカスがしっかりしてる」ということを言ってくださいました。そして、「他にあんまりないタイプの曲だよね」という意見もくださって、今このタイミングで出すといい感じになるんじゃない? という言葉をもらえたんです。 ――それこそ、革新的な音となっているのは誰の耳にも瞭然です。メジャーデビューシングルの『AGAIN』が王道なDaizyStripperらしさを凝縮したものだっただけに、今回のシングルについては聴いた時に「えっ?次はこう来るの?!」という驚きがありました。 風弥:そこは、受け手側の想像の外側を行かないと。誰かが出来そうなことは、やりたくなかったんです。 ――原曲作曲者である風弥くんからすると、もともとこの曲は何を思い描き、何をモチーフとして作ったものだったのですか。 風弥:曲の根底にあるテーマは、“Simple is Beautiful”なんですよ。今回のシングルに向けて何曲も作っていた中で、「一旦ここは脳みそをフラットにしてみよう」と思って、なんならこれがDaizyStripperの曲になるということも全て取っ払って、純粋に世の中に突き刺さる曲ってどんなものだろう? と思った時に、方法論の面ではフレージングも音遣いもシンプルなものの方が良いだろうなと思ったんですね。それから、良い曲っていうことについて言えばその基準っていうのも人によってさまざまだし、少し抽象的ではありますけど「この曲を聴いている自分って、なんかお洒落」って聴き手側が感じてくれるようなものを、カタチにしてみることにしたんです。要は、自分で自分に酔ってくれればそれでいいというか。 夕霧:それって、インスタ映え的なことでしょ? 風弥:そうそうそう! 音のインスタ映えをするような曲、というイメージですね。 まゆ:風弥が25曲くらい書いて来た中で、この曲はイントロのあのフレーズが聴いた時に、それが何時までも耳に残る曲だなと感じましたね。ジャンルレスなところも面白かったし、ちょっとした緊張感が漂っているところも良いなと思いました。 なお:歌詞の無い状態で聴いても、色っぽくてセクシーな曲だなと思ったな。このテンポ感もオトナな感じだし、10年やって来たからこそ出来るタイプの曲だよね。1〜2年目じゃ、絶対出来なかったと思う(笑)。しかも、シンプルがテーマだったから限られた音の中で仕上げていったのも面白かったし、やっててなんかワクワクした! 夕霧:アルバム曲では近いものもあったけど、シングルでこの雰囲気っていうのは初でしたからね。これはDaizyStripperにとってひとつの挑戦だと思うし、歌詞も今回はKenさんと話をしながら一緒に書き進めていった感じだったので、それも自分にとっては新しい経験になりました。 ――「4GET ME NOT」の詞はストーリー性を持ったものになっていますけれど、このプロット自体の発想は何を切っ掛けにして生まれたものになりますか。 夕霧:この曲には、切ない別れの場面が合いそうだなと思ったんですよ。それも6畳一間のお金が無かった頃の幼い恋愛ではなく、豪華な高層ホテルで愛しあっているオトナのふたりの別れ、みたいな世界観にしたかったんですね。そこをも含めて、イメージのすり合わせをKenさんとしながら、5回くらいは書き直しというか、手を入れていくことになりました。DaizyStripper史上、最も長い時間をかけて完成させた詞ということになります。 ――夕霧くん的に、詞の細かい表現で最もこだわったのはどんなところでした? 夕霧:そこはKenさんとも同じ意識でいたんですけど、景色が見えてくるような歌詞にしたいと思いながら書いていましたね。たとえば、最初の方の“冬空に 絡まる吐息や〜”なんていうフレーズからは、ふたりが外で白い吐息が絡まるくらいに近く寄り添っていることが伝わるだろうし、“笑ってた 僕が居た”ということは今はもう笑えていない“僕”がいるわけで、じゃあ何があったの? というところは次のBメロで説明していたりするんですね。総合的にみて、この曲は詞も歌も相当良いものに仕上げられたな、と感じてます。 『また何かの縁で次に会える機会があったら、その時は「前よりさらに良くなったじゃん」って言わせたい(笑)』(なお)
――では、この「4GET ME NOT」というタイトルや、変化球な表記の仕方に込めた思いもせっかくですからお聞かせください。 夕霧:物語としてはオトナの失恋を描いたものなので、そんなに未練たらたらという感じではないわけなんですよ。でも、そこには忘れないでいて欲しいという気持ちも確かにあるので、当初は普通に「FORGET ME NOT」にしたいんですけど、ってKenさんに言ったんですよ。そうしたら、「これ、ちょっと何かいじれるかな?」と言われたので、「4GET ME NOT」と提示したら「メッチャいいじゃん! 一気にそれでキャッチーになったよ」っていうリアクションが返ってきて、コレに決まったんです。ネットで検索した時に、この表記だとこの曲しか出てこないっていうのも意外と地味に良いところなんですよ(笑)。 ――それもそうですね(笑)。なお、歌についてはKenさんから明確なディレクションがあった場面もやはりあったのでしょうか? 夕霧:曲が曲だし詞が詞なので、深みとか色気とかオトナっぽさ。そういう部分で「もっと行けるよね?」と言われて、ガッツリ歌い直したところはありましたね。「喉で歌うんじゃなく、胸のあたりを鳴らすように声を出すことは出来る?」って言われたりとか、そういうこれまでとは違うアプローチをとってみることで、僕は吸わないけど、イメージ的にはタバコの煙が似合うような雰囲気を歌でも伝えられるようになったんじゃないかと思います。これも厳しく優しく接してくださった、Kenさんのおかげです。 ――ヴォーカリスト・夕霧の、あらたな魅力が醸し出されているのは事実でしょうね。上品な色気が歌に滲んでいますよ。 夕霧:良かったです。ホテルの最上階を思わせるような描写がある曲だけに、ラグジュアリー感がちゃんと出せたんだとしたら嬉しいですね(笑)。 Rei:これはちょっと、新境地に行ったんじゃないですかねぇ。この歌からは、夕霧の新しい表情が見えてくる感じがするんですよ。当然、それぞれ皆がこのレコーディングを通しては成長出来たと思うんですけど、特に夕霧の歌にはそれが強く出てると思います。 ――そう考えると、「4GET ME NOT」のこの味わい深い仕上がり具合と、先ほど話題に出た“少年野球感”はあまり結びつかないようにも思えますが。 Rei:それだけ、「4GET ME NOT」はDaizyStripperに新たな風を吹き込むことになる楽曲だということでしょうね。 ――なるほど。 風弥:もしくは、バンドの姿勢として考えると少年野球にも似た純粋な団結力とか、そこから生まれる爆発力っていうのはウチのバンドに備わっているものだと思うし、それは決してプロ野球には無いものだとも思うので、その意味での少年野球感はDaizyStripperがこれからも持ち続けていくものなんじゃないかな、という気がしてます。 まゆ:Kenさんっていう憧れていた人の視点を感じられたことが、今回のレコーディングでは最高の収穫でしたね。「そこ、歌いながら弾いてみて」って言われてやってみて、そうする前と後では音の聴こえ方が変わっていたりとか、Kenさんが長い経験の中で培ってきたギタリスト的な細かい裏技とか、とても自分だけでは気付けなかったことをたくさん教えていただけました。「音を出すにはひとつひとつ意味があるんだよ」ということを知れたのも、凄く大きかったです。 ――ミュージシャンとしての根源に、迫ることができたようですね。 まゆ:風弥の言っていた“Simple is Beautiful”を音にしていくうえで、Kenさんの力をお借りすることにより、そこをとことん研ぎ澄ましていくことが出来ました。 なお:信じられないくらい長い時間、俺らふたりとずっと一緒にいてくれたし、KenさんがDaizyStripperのギターの音を底上げしたいって思っていてくれたのが嬉しかったし、そこはこれからも期待に応えていかなきゃと思ってる。また何かの縁で次に会える機会があったら、その時は「前よりさらに良くなったじゃん」って言わせたい(笑)。 『10周年目以降のDaizyStripperがここから続けていくであろうパレードというものを描いてみよう』(風弥)
――ところで。今回のシングルは表題曲も素晴らしいのですが、カップリングとなっている「ラビットファンタジーパレード」の方も、非常に聴き応えのある内容でとても興味深いのですよね。 なお:あ、その意見も嬉しい! 風弥:この曲も、Kenさんが選んでくださった曲だったんです。ただ、その時点では今のこのかたちとは違ったんですよ。 ――こちらの完成形は壮大でドラマティックな雰囲気ですけれど……。 風弥:それが、原形は普通にバンドな曲だったんです。オーケストラも何も入ってませんでした。 ――そこからこの曲が化けた理由とは一体? 風弥:Kenさんから「イイ曲じゃん。なんか冬の景色も見えるし、パレードっぽい感じもあるね」という言葉をいただいたんですよ。そこから、「そういえば、DaizyStripperは「decade」で“パレードは続く”って歌ってるよな」となりまして。 ――「decade」は、まさに前回シングルにリメイクされて収録されていましたよね。 風弥:そういう意味でも、パレードっていうものはDaizyStripperにとってひとつの大きなテーマみたいなものでもあるし、俺らは自分たちのライヴのことや、自分たちが歴史をつみ重ねていくことをパレードと呼んでいたりもするので、そこで急に点と点がつながって線になりました。「よし。じゃあ、この曲では10周年目以降のDaizyStripperがここから続けていくであろうパレードというものを描いてみよう」と思い立ったんです。 ――面白いものですね。そこでは、偶然から必然が生まれたことになるのでしょうか。 風弥:「4GET ME NOT」も、想像の外側から生まれていった曲でしたからね。こっちの「ラビットファンタジーパレード」では、聴いてくれる側のことはもちろん、Kenさんの想像の外側にも行きたい! という気持ちが生まれて、自分の中の攻めな闘争心がこのアレンジを実現させることになりました。 ――さすがですねぇ。 風弥:だいぶ時間はかかりましたけどね。壮大でファンタジックにしたい→ファンタジックってどうすればいいんだろう→ミュージカルみたいにしちゃおうかな、というところに行き着いて、イントロの8小節が出来るまでに2週間もかかっちゃったんです(苦笑)。 ――それだけ時間をかけた甲斐は、充分にあるかと思います。 風弥:ここに来て、昔オーケストラや吹奏楽のアレンジをしていた経験が活きましたよ。 ――かくして、このアレンジを提示した時のKenさんの反応は? 風弥:「完全に想像を超えたね。めっちゃイイよ!」って言ってくださいました。あれは嬉しかったですね。「よっしゃー!やったぁー!!」って(笑)。 ――この曲についは、どんなことに留意しながら皆さんプレイをされていったのでしょうね。 Rei:パレード感はやっぱり意識しましたよ。ベースを弾きながら行進しているような感覚は、確かにありました。そして、この曲もホントに新しい感じになりましたね。ライヴでやっていった時にも楽しい空間がつくれそうだな、という希望を持てる曲にもなったと思います。 なお:俺なんか最初、このアレンジになって初めて家で弾いてみたとき思わず笑っちゃったもん(笑)。「なんだこれ、すげー面白い!」って。同時に「ただ、参ったな。これ、コード探るの時間かかるぞ?!」ともなったけど(苦笑)。 まゆ:だよねー。 ――あのギターソロも含めて、この曲のギターアンサンブルは実に秀逸ですよ。 なお:ありがとうございます! この曲もアレンジにはKenさんが入ってくれてるんですけど、あのふたりで交互にソロを弾くところはけっこう褒めてもらえました(笑)。 まゆ:普段DaizyStripperでは使わないような音色で、ファズをかけて弾いたのがまた良かったんでしょうね。 夕霧:たださー。この曲とっても良いんだけど、全体でも8分くらいあるし、間奏だけでも2分あるから、カラオケで歌うのはオススメ出来ないですよ(笑)。 ――「ラビットファンタジーパレード」は、じっくり聴いて堪能するタイプの楽曲でしょうね。そして、タイトルや先ほどの風弥くんのお話を踏まえるに、こちらは未来へと向けたDaizyStripperのことを歌っているものであるのだとは思いますが、この詞についても少し解説をしていただけると幸いです。 夕霧:バンドもそうだし、人生そのものもパレードにたとえることが出来ると思うんですよ。そこを軸にわかりやすい言葉で書いてあって、個人的には最後の“うさぎは 小さく描きました〜”というところが特に気に入ってます。 ――この締めくくり方は最高ですよ。 夕霧:小さく描いたということは、どれだけ大きな旗を持ってんだよ!ということですからね(笑)。それと、歌的に言うと最もミュージカルっぽくなる“霧がかかり〜”のあたりも、ちょっとした仕掛けがあるのでそこも皆に楽しんでもらいたいです。 『最悪どうしようも無い時はメンバー全員で土下座します(笑)』(夕霧)
――いずれにしても、シングル『4GET ME NOT』は充実の仕上がりになりましたね。 風弥:ほかのロックバンドにはなかなか出来ないことや、マネ出来ないことをかたちにしている、という部分では「4GET ME NOT」も「ラビットファンタジーパレード」も、それぞれ自分たちにしか出来ないことをやり切れました。 夕霧:あとは、この曲たちをツアーでどうやっていくかだね。 ――年明けから始まり3月まで続く【4GET ME NOT パレード】もまた、次のステップへと向かうDaizyStripperにとっての重要な場となっていくに違いありません。 夕霧:音源が、今回はこれだけ挑戦尽くしになっただけにね。ライヴでも負けじと、挑戦的な姿勢でやっていきたいです。ツアータイトル的なことで言えば、来てくれた人たちと俺らにとって、忘れられないような一夜にしたいですし。その為のひとつの企画として、その日ごとにガチでお客さんをひとり指名して、その人に「あなたにとって忘れられないDaizyStripperの曲は何?」と訊いて、それをライヴでやるというコーナーも計画しているので、ぜひそこも楽しみにしていてください。 ――ガチということは、それこそメンバー側の想像を超えるような楽曲が、いきなりリクエストされる可能性もあったりして?! 夕霧:その場合は……「すみません。曲を思い出すのに少し時間をください」という事態もありえますけど、最悪どうしようも無い時はメンバー全員で土下座します(笑)。

「ViSULOG × 墨絵師 御歌頭」 スペシャルコラボ

第1弾「DaizyStripper」
数多くの有名作品を手がける墨絵師 御歌頭 (OKAZU)。
その御歌頭氏とViSULOGがコラボ!
第1弾は今月2017年12月号のカバーアーティスト「DaizyStripper」!

今回はメンバーの壁紙を描いていただきました!
無料でご利用いただけます。(※ご利用デバイスより画像を保存ください)

◆クリエイター
墨絵師 御歌頭 (OKAZU)
数多くの有名作品を手がける墨絵アーティスト。
戦国武将を中心に動物・自然を題材に書を書くように命を描き、墨に濃淡をつけない独自のスタイルを考案し白と黒のコントラストの美しさを追求する。

◆制作実績
- アニメ「ワンピース」一番くじコラボ企画商品制作
- アメリカンコミック会社「MARVEL」コラボ
- T.M.RevolutionシングルCD「RAIMEI」ジャケット制作
- 「るろうに剣心」墨絵グッズ担当 etc...

◆墨絵師 御歌頭 Official HP
http://www.sumieokazu.net/

◆Official Twitter
https://twitter.com/sumieokazu

RELEASE

2018.01.24 (Wed) RELEASE!!
New Single「4GET ME NOT」


【初回限定盤A】CD+DVD
VIZL-1304 / ¥1,800(税抜)
[CD]
1. 4GET ME NOT
2. ラビットファンタジーパレード
[DVD]
「4GET ME NOT」MUSIC CLIP
MAKING

【初回限定盤B】CD+PHOTO BOOKLET
VIZL-1305 / ¥1,800(税抜)
[CD]
1. 4GET ME NOT
2. ラビットファンタジーパレード
■豪華フォトブックレット

【通常盤】CD
VIZL-1306 / ¥1,200(税抜)
[CD]
1. 4GET ME NOT
2. ラビットファンタジーパレード

LIVE SCHEDULE

DaizyStripper ディナーショー「Special X'mas Party 2017」

2017年12月21日(木) 恵比寿 act square


DaizyStripper COUNTDOWN LIVE 2017-2018

2017年12月31日(日) 新宿BLAZE


DaizyStripper Tour 2018「4GET ME NOTパレード」

2018年01月12日(金) 渋谷WWW X
2018年01月26日(金) 仙台MACANA
2018年01月27日(土) 仙台MACANA
2018年02月02日(金) 福岡BEAT STATION
2018年02月03日(土) 福岡BEAT STATION
2018年02月10日(土) アメリカ村 FANj twice
2018年02月11日(日) アメリカ村 FANj twice
2018年02月17日(土) 札幌COLONY
2018年02月18日(日) 札幌COLONY
2018年02月24日(土) 伏見 JAMMIN'
2018年02月25日(日) 伏見 JAMMIN'
2018年03月03日(土) club SONIC iwaki
2018年03月04日(日) club SONIC iwaki
2018年03月10日(土) 下北沢GARDEN
2018年03月11日(日) 下北沢GARDEN



EVENT LIVE

2017年12月28日(木) 名古屋ElectricLadyLand
2017年12月29日(金) 名古屋ReNY limited
2018年02月06日(火) 高田馬場club PHASE



PROFILE

DaizyStripper
Ba:Rei
Blood:A
Birth:12.29
Gu:まゆ
Blood:O
Birth:11.24
Vo:夕霧
Blood:A
Birth:05.13
Gu:なお
Blood:O
Birth:01.30
Dr:風弥
Blood:A
Birth:09.15

DISCOGRAPHY